2008年8月22日金曜日

高齢女性たちのユーモアと大胆さが世界を変える!映画『マルタのやさしい刺繍』

先日、電車に乗っていたら、後方から声が聞こえてきた。
「はい、そこの手すりにつかまって!あなたはこっち!次で降りますからね。しっかりつかまってね!」
子どもに諭しているのかな、と思った。その発想もどうかと思うが、明らかに何らかの「権力関係」を背景に繰り出されている言葉と声の調子。
しかし、後ろをふり返った私はびっくりした。言われている人たちは、高齢女性たち!
諭しているのは彼女たちより若い、おそらく施設のスタッフと思われる女性たち。

・・・気分が重くなった。以前、高齢者施設に研修に行った時も同じように感じたものだ。

なぜ年をとったからといって、こんなに主体性を奪われなければならないのだろう??・・・

そんな時、映画「マルタのやさしい刺繍」の試写を知った。
なんと、80歳のマルタが念願だったランジェリーショップを開く・・という話。
高齢女性が、ランジェリー!?・・それだけでも充分に観る価値があるっていうものだが、同時にタイトルから受ける柔らかい感じに、「まさか、チャーミーグリーンじゃあるまいな」と猜疑心が沸いたのも事実。チャーミーグリーン(台所用合成洗剤の昔のCM)に出てくる、可愛くて、周囲に従順で、不平を言わず、みんなに愛されるおばあちゃん、ではあるまいか。

ところがどっこい!この映画はまったく違った。むしろ、辛辣で、パワフルで、それでいて
欲望に忠実で、ユーモアのある高齢女性たちが主人公。

スイスの山奥ののどかな村に住む80歳のマルタは、最愛の夫の死後、意気消沈し、無気力に暮らしていた。ある頼まれ事からマルタは友人たちと都会の布地屋へ。そして美しいレースを指でなでるうち、機械で大量生産された若い女性たち御用達の「安っぽい」下着をみるうち、若い時の欲望がむくむくと蘇ってきたのだ。
その欲望とは・・・パリにランジェリー・ショップをオープンさせること。裁縫の名人だったマルタはその昔、美しいランジェリーを作っていたが(もちろん手作業だ)、「最愛の夫」が
村の人には内緒にしておけと言ったので、マルタは自分がランジェリー作りの名手であることを誰にも言っていなかったのだ。

そこからマルタの挑戦と格闘が始まる。
一番にマルタに共感し、応援したのは、村では浮いた存在の「アメリカかぶれ」のシングルマザーのリージ。その後、最初は反対していた2人の友人、フリーダとハンニもマルタのショップを手伝い始める。
実はフリーダとハンニは自分が置かれている抑圧や窮屈な環境に嫌気がさし、マルタの情熱に押されて変っていったのだ。その環境とは、フリーダは何事にも許可が必要な老人施設の生活、ハンニは家事と夫の介護、息子がやるべき農場の仕事を一手に引き受けながら、息子(実は「老人を大事にする」と豪語する保守政党の地域リーダー」)によって夫とともに施設に送られようとしていること。「冗談じゃない!」

しかし、マルタと友人たちを阻むのは、「家父長的なプロテスタント社会」!
それは、「いかがわしい」とマルタを軽蔑する村人であったり、マルタの意思を聞かず無理やりショップの閉店を怒鳴りせまる息子であったりする。

でも、マルタも、友人たちも、自分が気づいた欲望と生きる情熱を手放さない。
息子たちの妨害や嫌がらせにも、ユーモアを持って撃退。

マルタの情熱は、友人たちの生きる情熱に火をつけ、ついにマルタの息子の心にも火をつける。それぞれがそれぞれの人生の場所で革命を起こしていく。

ラストシーン、マルタのショップに嫌がらせをした、地域リーダーのハンニの息子が「伝統を大事に」との演説中、マルタは乗り込み、「あんたは美しいものがわかっていない」とマイクを奪う。そして会場にいるマルタの情熱に動かされた友人たちが次々と叫ぶ。
「見つけたの、生き甲斐を!」「喜びもね!」「そう生きる喜びよ!」
いつの間にかマルタのステキなランジェリーは村の若い女性たちにも広がっていて、この村の家父長制をひょいと乗り越えていく様は圧巻だ。

実はこの映画の監督は、ベティナ・オベルリという女性。
自分の祖母の経験を傍でみていて、「高齢者は周囲の人々から物事を決める権利をうばわれがちです。すると高齢者は、自分が弱くなったと必要以上に感じてしまい、諦めの気持ちや、孤独な、あるいは暗く寂しい気持ちで、人生が終わるのを待つようになってしま」うと感じたという(パンフレットより)。
マルタと友人たちの挑戦に、情熱に、こちらの心にもぽっと光が灯った。宝物にしたい映画だ。(登)

☆「マルタのやさしい刺繍」(2006年/スイス/89分)秋、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー☆












2008年7月22日火曜日

『蟹工船』の次は『キャラメル工場から』も必読

 『蟹工船』が売れているという。作者の小林多喜二は、プロレタリア文学作家として有名だ。虐殺されて遺体が戻ってきたときに立ち会った人々の中に、ふぇみん婦人民主クラブの創立メンバー、佐多稲子がいたという。
 このあと、プロレタリア作家は次々と逮捕され、佐多稲子の夫、窪川鶴次郎も逮捕され、ついには佐多稲子も連行される。 そこから偽装転向や戦争協力などが起きていくのだ。
 ふぇみん7月25日号には、「佐多稲子『私の東京地図』文学散歩」の最終回としてこの時代の佐多を描いた「道」の章を歩いた、戸塚や馬場の界隈のことが載っている。
 弾圧の象徴的事件が小林多喜二の虐殺だったのではないか。
 
 さてそんな風に想っていたら、佐多稲子の『キャラメル工場から』という作品を思い出した。この作品は小学校にも通えずキャラメル工場で働く少女を描いた作品。この少女はもちろん、佐多さん自身のことだ。この作品は佐多稲子のプロレタリア文学作家としての地位を確立した作品と言われている。
 事業に失敗した父、祖母、病気の叔父…家計の足しにと働く少女。厳しい労働です。
 郷里の小学校の先生からの手紙を読んで、便所で泣く少女。

 今の時代は児童労働はないかもしれない。しかし、学校に行くこと、教材費や高校の授業料を払うことが困難になっている子どもたちは増えている。
 そんなことを思うと、「キャラメル工場から』も必読なのでは、と思う。   (衣)

 


 

2008年7月13日日曜日

貧困とジェンダーについて考える 反貧困キャラバンに参加して

 反貧困キャラバン出発式が今日、埼玉県の浦和で開催された。私はシングルマザーの知人が、体験を話すので、付き添いで途中まで参加した。弁護士会や司法書士会など大きな団体がからんでいて、ちょっと堅苦しい感じになっていた。もっと当事者がいろいろからめるといいのにね。最初に5人の人が体験や実情を話した。日雇い派遣で働いていた金城さんは、100円のマスクでアスベスト除去の仕事をさせられて、日給5000円をもらったなど酷い状況を話していた。ホームレス体験から、ホットポットという支援団体に相談して今は働きながらアパート生活ができるようになった50代の男性と、ネットカフェ生活から、ホットポットの支援を受けてそこから抜け出せた、30代の男性などが話していた。シングルマザーの知人は、ダブルワークをやりながら、高校受験の子どもに無理しながら塾費用を捻出し、やっと公立に入れたらまた入学のときにお金が必要だったという体験から、教育格差の話をし、シングルマザーの生活と子どもの教育の問題を出せたのはよかった。

 だが、会場にいながら、なんか…これって非対称だなあ…って思った。

 2人の男性が仕事がうまくいかなくなり貧困に陥ったときに、妻と子どもたちと別れたと語っていた。彼らの体験は生々しい体験談だった。だが別れた妻や子どもたちがどう暮らしているのだろう、という心配や配慮の言葉はなかった。あるいは、将来、子どもに養育費を送ってやりたい、というような希望も語られなかった。
 貧困に陥ったときに、家族を維持できなくなることがある。
 そのときに男性片働きで家族を維持しようとするのか、あるいは共働きで家族を維持しようとするのかはその夫婦のジェンダー観による。この2人は聞いていると片働きを志向していたようだ。そしてそのほうが確実に家族が維持できなくなる限界は早くくる。(だって1人で19万円の稼ぎじゃ、家族4人は暮らせないよ)
 そして、その別れ方がどうだったのかは分らないのだが、別れた子どもたちを自分が養育すべきなのだ、という発言はなかった。妻とのいざこざはつらい体験なので話せないのかもしれないが。

 だが引いたところでみれば、彼らの陰に、成長期にありながら、もっと困難を抱えているに違いない、子どもたちと、母である女性がいるだろうということは…あるいは母も子を捨てているかもしれないけれど、子どもたちがいるだろうことはほぼ確実である。
 そして支援の目指すべき方向は、もちろん、生活保護などの福祉を活用できることは言わずもがなであるし、妻との関係はともかくも、彼らが徐々に就労していくことで、毎月少しずつでも子どもへ養育費を送れるようになるところまでではないのかと思う。

 まだもやもやしているのだけれども、貧困だから結婚できないといって「希望は戦争」という男性にも、また借金を抱え仕事がうまくいかなくなり妻子と別れてホームレスやネットカフェ難民になったと語る男性にも、似たようなジェンダー問題を感じてしまう。
そして、実は女性から否定されたり、女性から信頼されたり、という事柄が、その男性の自信やアイデンティティーに大きな影響があるようだ、と感じるからだ。そこが困ったものなのだが。  

 そうそう、弁護士会の人が「被害実態」と言っているのもちょっと違和感があった。

 さらには、ワーキングプア男性が、シングルマザーをセーフティネットに使って宿と食事とセックスを提供させていたりすることも…あったりすることも私は知っている。それはその人の選択ともいえるが社会的にみれば一つの傾向として感じられるのだ。

 ところで、6月5日号ふぇみんに渋谷知美さんが「『低収入だから結婚できない』への違和感」という論考を書いてくれている。これをワーキングプアのユニオンをやっている男性に見せたら、これはデータの読み方が違うなど、かなり激しく反応していた。
 その後具体的に反論してほしいのだが、ないのがちと残念ではあるのだ。
 

                                                   (衣)

  
 

 

2008年6月25日水曜日

G8 女性の人権 フォーラム 7月4日に

電車に乗っていてもG8サミットでテロ防止のため…とか言ってませんか?新宿駅のロッカーがもうテロ防止のために使えなくなってます。サミット→テロと思うよりも前に、G8サミットで何が決められてしまうの?ということを考えたいですよね。
とくに女性たちの人権ってたぶん各国主脳の頭の中にはいちばん関心がないのかもしれない。だからこそ、このフォーラムにご注目を。(衣)

G8サミット直前
G8 女性の人権 フォーラム
女が安心して生きられる日本を!世界を!
2008年7月4日(金)
・・・・・・・・・・・・・・第1部  13:00~16:40 
日本国内の女性の人権課題からの問題提起 
女たちはどこからでも発言する


主なテーマ
☆ アイヌ民族女性からの発言
☆ 在日朝鮮人女性からの発言
☆ 移住女性からの発言
☆ 日本の女性労働者の実態
☆ 裁判 派遣労働 シングルマザー
☆ 女たちの人性 わたしのもの
☆ 女性に対する暴力と闘う
☆ セクシュアルハラスメント DV
☆ 沖縄から見えるもの
☆ 人身売買の実態
☆ 性暴力被害者支援専門看護職
☆ セクシュアル・マイノリティ
☆ あらゆる差別を見直す など。


発言者(予定)
 麻鳥澄江さん(女性の安全と健康のための支援教育センター)
 多原良子さん(社団法人北海道ウタリ協会札幌支部事務局長)
 伊藤みどりさん(働く女性の全国センター)
 SOSHIREN・女(わたし)のからだから 有志
 小山洋子さん(北海道ウィメンズ・ユニオン)
 近藤恵子さん(全国シェルターネット共同代表)
 高里鈴代さん(基地・軍隊を許さない行動する女たちの会)
 大津恵子さん(移住労働者と連帯する全国ネットワーク)
 北田衣代さん(阪南中央病院)
 横田千代子さん(全国婦人保護施設等連絡協議会 会長)
 七尾寿子さん(女性自衛官の人権裁判を支援する会)
 丹羽雅代さん(アジア女性資料センター運営委員
 ドナさん (カラカサンー移住女性のためのエンパワメントセンター)
 金時江さん(ハンマダン)
 高木喜久恵さん(社団法人北海道ウタリ協会札幌支部)
 佐藤きみよさん(ベンチレーター使用者ネットワーク代表)


【出席予定議員】
女性国会議員の方々からも発言していただく予定です。
南野知惠子議員(自民党参議院議員)
鰐淵洋子議員(公明党参議院議員)
千葉景子議員(民主党参議院議員)
神本美恵子議員(民主党参議院議員)
紙智子(共産党参議院議員)
福島みずほ議員(社民党参議院議員)

・・・・・第2部  17:30~20:00 
G8に向けた女性の人権についての問題提起
グローバル化の中のHIV/AIDS、搾取的移住、人身売買

● アフリカのHIV/AIDSと女性の人権 
ノエリン・カレエバさん(アクション・エイド・インターナショナルの理事会議長)※

● 女性労働者と自由貿易協定の影響
ルシア・ジャヤセーランさん(Committee for Asia Women)

● 怒りをエンパワメントに!
カラカサン ー 移住女性のためのエンパワメント・センターより
メンバーからの発言、DVD上映など

★プログラムは変更されることがあります。


※ノエリン・カレエバさん(Ms. Noerine Kaleeba)のプロフィールウガンダ共和国出身。現在、アクション・エイド・インターナショナルの理事会議長を務める。1980年代に夫がAIDSを発症し亡くなったことから、ウガンダで最も歴史のあるエイズ・ケアNGO「エイズ支援機構」を設立。現在、TASOはウガンダ最大のエイズ・ケアNGOに成長している。その後、国連合同エイズ計画(UNAIDS)のパートナーシップ・アドバイザーを経て、現在に至る。7月7日には(1)市民サミット札幌コンベンションセンターにて10時から2008「Global Voices to End Poverty:世界市民の貧困をなくすために」(2)市民サミット北大学術交流会館にて16時からの「HIV/エイズに正面から向き合う:アフリカの現場からG8へ」にも出演する。

札幌市北区北8条西3丁目 札幌エルプラザ内3F ホールにて  
JR札幌駅北口より徒歩5分
★第1部+第2部の参加費は1000円です!どちらか一方でも、同じ値段です。
☆情報を共有するために手助けが必要な方はご連絡ください。
☆協力が可能なボランティアスタッフも募集しております。

・・・・・・・・・・・・・・第3部 ホールに集合 20:00~21:00
もちろん 交流会 です。顔と顔が見えるからつながりが広がる♪
口は食べるためよりも、話すために使うこの日のこの時間。伝えることは山ほどありそう。チラシや名刺を抱えておいでください。(別な場へ全員へ出かける可能性もあります)
参加費:1000円+飲み物代

G8 女性の人権 フォーラムとは
2008年7月に北海道で行われるG8洞爺湖サミットに関連して、女性の人権を推進する市民集会や交流の場を呼びかけ、企画・実行します。世界の女性の現状を変えること、この変革に不可欠な日本の女性の現状を変える活動をします。
1:G8にまつわる、女性の人権の視点から日本の現状を見渡した国内世論の喚起
2:日本政府及びG8諸国に対する、ジェンダー平等と女性の人権保障のための提言活動
3:7月、札幌での1週間のさまざまな集会や交流と、その過程で多くの女性の課題を討議する場作り。
7月4日は、札幌エルプラザで発言集会や提案の場を運営します。 http://g8womensrightsforum.blog82.fc2.com/

連絡事務所:すぺーすアライズ allies@crux.ocn.ne.jp  TEL/FAX 047-376-6556 / 047-320-3553
272-0023 市川市南八幡4-5-20-5A  アライズ総合法律事務所内

今後の予定 
7月3日~9日まで エルプラザ4F研究室1に 立ち寄りおしゃべり処「あんぜん」を開きます。さまざまな情報交換やミニ企画をします。
7月3日は、札幌・北海道クリスチャンセンターで、「軍隊/基地と女性」国際シンポジウムがあります。
7月5日は、札幌市内で、「チャレンジ・ザG8市民ピースウォーク」というパレードが開催されます。午前中は「あんぜん」でパレード参加のためのワークショップを開催します。
7月6日は、G8を問う連絡会「国際民衆連帯DAYS」イベントにテント出店予定です。
7月7日16時は、札幌の北海道大学学術交流会館にて、HIV/AIDSについてのシンポジウムを開催します。
7月8日は、市民サミット2008で人権・平和のシンポジウムが開催されます。
そのほかにもいろいろなイベントを作りたいので、皆さん。アイディアをお寄せください。

2008年6月19日木曜日

6/23は沖縄慰霊の日!映画「ひめゆり」はいかが?

もうすぐ6/23。この日は「沖縄慰霊の日」です。
沖縄戦における旧日本軍の組織的抵抗が終結したことにちなんでの、慰霊の日。
あくまで、軍の組織的抵抗が終わった日であって、実際はそれ以降も、住民の人たちが戦闘や
病気で命を落としているのだけれど。

さて、この「慰霊の日」と8/15の終戦記念日にちなみ、ドキュメンタリー映画「ひめゆり」が、全国で6月~8月全国特別上映されています。(ふぇみん6/15号6面ミニ情報欄にも詳細あり)

ドキュメンタリー映画「ひめゆり」公式HPhttp://www.himeyuri.info/

私も早速見に行ってきました。しかも、監督トーク付きで!

この映画は、ひめゆりの生存者のおばあさんたちの証言を13年間にわたって記録しまとめたものです。
私は、ひめゆりの塔や資料館にも行ったし、証言を再録した別の映像も観たこともある。自分では
それなりに受け止めてきた・・・はず・・・が・・
この映画で、私はまた新たに「ひめゆり」を知ることになりました。
とても誠実な映像で、「ひめゆり」の経験が私の中で、新たに立体的に立ち上がった
感じがしたのです!

柴田昌平監督は、ひめゆりの生存者の方々の証言を撮影するにあたり、二つのことをルールに
したそうです。
1つは、経験した現場に行って撮影すること。2つは、おばあさんが、ありったけの思いを全部吐ききるまでカメラを止めないこと。記録した証言は、全部で120時間にもなるそうです。

怪我をした仲間を置いて行かざるを得なかった海岸、友人が殺された壕、怪我をし、命からがら逃げまどった浜辺・・・今でも沖縄戦の悪夢をみることがあるという生存者の方にとって、そこで当時のことを
証言するのは、とてもつらい作業だったはず。
でも、彼女たちは語ってくれていました。その「現場」は、時に彼女たちに匂いや色や風を思い起こさせながら、そして彼女たちも何かを吐ききるように話していました。

彼女たちの話をじーっと「傾聴」しているカメラによって、私たちもその場で彼女たちの話を聴いているのでした。時に彼女たちの手を握りながら。
Coccoの言葉にもあるように、終わった後は、「忘れたいことを話してくれてありがとうね」と言いたくなりました。

(登)

2008年6月11日水曜日

ピンクリボンキャンペーン

ふぇみん6/5号の2面で「乳がん患者の当事者不在?ピンクリボンキャンペーン」という記事を掲載しました。

取材に応じてくださった、ペコさんが、blogでふぇみんの紹介をしてくださっています!(ありがとうございます~)
若年性乳がんになっちゃった! ペコの闘病日記
http://pecochan.at.webry.info/200806/article_4.html


ふぇみんで何度もイラストを描いてくださっている、さかいひろこさんにも取材しました。
さかいさんは、今も乳がん治療中。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/op-taihen/

さかいさんの著書 『乳がん治療日記 まんが おっぱいがたいへん!!』NHK出版 1260円

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女性ファッション誌「グラマラス」の4月号についていた、女優やモデルのセミヌード写真集「10WOMEN」はとても話題になりました。
この写真集と、asahi.comで展開されている「ピンクリボンフェスティバル」の「公式」ブログの事件について、ふぇみんで書きました(見本紙が欲しい方はふぇみんまで)。

「ピンクリボンフェスティバル」のブログに当事者の方々が書いたコメントは、もう一切ありませんが、ペコさんが丁寧に魚拓をとっておられます。

また、講談社の「グラマラス」に抗議するグループが出来たそうです。
『グラマラス』の乳がん撲滅チャリティ・ヌードに抗議する会
http://www.ne.jp/asahi/call-for-pink-charity-accountability/2008/


当事者「だけ」が運動やキャンペーンをすべきだ、というつもりはありません。
でも、当事者が不信感を持つようなキャンペーンは、意味があるでしょうか?(絢)

女たちのコラージュ


ラップ・マム主催の芝居「女/鬼 女たちのコラージュ」をみてきた。チラシのイメージから抽象的な芝居かなと思っていたのだが、女たちの日常を具体的に描いた芝居だった。

登場する女たちの描き方は実に生々しい。男に逃げられ赤ん坊を捨てる若い女性や幻聴(男からの言葉の暴力)に怯えるホームレスと思われる女性、デパートで商品の押し売りにあう女性や職場でのストレスから摂食障害になってしまう女性、さらには源氏物語で嫉妬に苦しむ六条御息所まで登場する。その描き方がリアルなこと!思わず、あるあるとうなずいてしまうような話し方やセリフに会場からはときおり笑いがおこる。私も一緒に笑ってしまった。
でもはたと我にかえってみると、笑ってるけど、これ全部現実にあることじゃん!こうして日常を客観的にみることでその滑稽さで生き難さを実感する。この感覚を得られるから芝居って面白いんだよなあ。

さて最後はどう締めくくるのか…見に行く人もいるかも知れないのでだまっておきます。気になった人は次回の講演をチェックしてみて~。(萬)

2008年5月8日木曜日

盛り上がった!9条世界会議

9条世界会議に参加した。8000人収容できるという会場は立ち見も出るほどの大盛況。会場はぎっしりと人で埋まっている。それでもまだ外には長蛇の列。これほど多くの人が一堂に会している様は圧巻だった。これだけの人がみな、時間を共有し、平和について考えているのかと思うとそのことに感動。会を準備していた実行委員会の方々はこの情景をみて感慨も一入だろうと思った。

手伝いもあったので、すべてのスピーチを聞くことはできなかったが、よかったなと思ったのは第二部のベアテ・シロタ・ゴードンさんのスピーチ。憲法9条がアメリカの押し付けではないかという論調に対し「誰も自分(アメリカ)よりいいものを押し付けたりしない」と一蹴。そして「世界最強の軍隊をもってしても、中東の小さな都市(バグダッド)でさえ制圧することはできなかった。武力で平和はつくれないことの証明だ」と発言された。そうだ、私たちは平和に生きる権利があるのだ。そのことを改めて実感する。会場からは同意を示す惜しみない拍手がおこり、私も力を込めて拍手した。

私は入口の受付にいたのだが、少しだけどといってカンパを置いていかれる人や名古屋からきたんだよと話してくれる人など、いろんな形でこの会を支えてくれる人と触れ合うことができた。わずかだが、この会議のお手伝いができてよかった。すべての人が平和に暮らせるようになるために、この勢いを絶やさずに次につなげていきたいと思った。(萬)

2008年5月4日日曜日

9条世界会議始まる!!



5月4日、9条世界会議が始まった。開場前からすごい人がつめかけ長蛇の列。ああ、入れなかったかたが3000人も出てしまったという。ごめんなさい。ほんとうに、お詫びします。


私はユニバーサル受付だったので、切れ切れにしか中は見られなかったがそれでもオーラの出ているイベントだったことはよくわかった。


入れなかった方には、近くの公園で、イベントをご案内した。1000人くらいがいただろうか。オープンスペースで、ゲストのマイレッドマグワイアと、コーラ・ワイスがスピーチをした。とってもよかった。

 これだけの人があふれてしまった、でもそれは平和を求めるみなさんの気持ちがあふれていることなんだ、とマイレッドは話した。日本は侵略をしてきたが、それを謝罪することが大切、そして許しを請うことが必要だと、。世界の人々が9条を求めているのだ、ということをアメリカの人々もイスラエルの人々も受け入れていかねばならない、と話した。


マイレッドは北アイルランドの紛争を平和的に解決したことでノーベル平和賞をもらっている女性である。


最後に自然にWe SHALL OVER COMEの歌が出て(ちょっと古いですけどーでもまあしっくりきてました)手をつなぎ、肩を組んで歌ってしまったのでした。おおー。


幕張の空にひびく、この歌ってちょっといい感じで…

こういう瞬間に立ち会えたのがちょっとハッピーでした。

さて、明日は女性シンポジウムが13時から、国際会議場コンベンションホールであります。おいでください。


心残りはUAのライブの時間に資料をつくっていたことです。(衣)






2008年5月2日金曜日

うれしい発見



暖かくなってきて、外を歩くのが気持ちのいい季節になってきた。

毎日駅まで歩いて通勤している私。

川沿いの道をテクテクあるいていると見覚えのあるものが…

発見、「9条世界会議」のポスター!!
しかも10分弱の道のりに2ケ所。

同じ町に9条を守る活動をしている人がいると思うととってもうれしい。

駅に通じるこの道は多くの人が通る道。みんな気づいてくれているのかな。


開催が近づいてきて、チケットも順調に売れているらしいし、盛り上がってきているようだ。

当日、どんな人たちと出会えるのか楽しみだなあ。

GWの予定が決まっていない方は「9条世界会議」にぜひ!

2008年4月27日日曜日

9条世界会議開催直前!


9条世界会議の実行委員会に加わっているのだが、とうとう来週、5月4日から千葉県の幕張メッセで開催されることになった。今日も最後の段取りを確認する拡大会議が開かれ、午後から夜までかかっていた。
これだけの規模になると何がどうなっているのかよくわからなくなる。なにしろ7000人規模なのだから。

私たちは5月5日に女性シンポジウム「平和を創る女性パワー」を開く。9条世界会議では、これまであまり一緒にはしてこなかった、女性団体とも共にひとつのシンポジウムを開催することにした。びっくりしている人もいるかもしれない。でも、平和のこと、9条のことをやっているのに、どうしていつまでも二つの潮流があるままでいいのだろうか。9条世界会議らしい選択ができて良かったなあと思っている。
 ゲストのひとりひとりがすばらしい活動をして来た女性たち。
 
 楽しみだ。(衣)

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9条世界会議 女性シンポジウム タイトル・平和を創る女性パワー
 Women's Power For Building Peace
つなごう!世界の女性のイニシアティブ 
Weaving Together Women’s Initiatives Worldwide
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☆日時 5月5日 13時~15時30分 場所 幕張メッセ コンベンションホール    (JR京葉線「海浜幕張」駅下車徒歩5分 ℡043-296-0001)同時通訳付き
これまで世界の平和を創るために女性たちは活躍してきました。そうした女性たちのパワフルな体験を聞き、私たちが主役になって、平和を創るアイデアをつなげていく
☆コーディネーター秋林こずえ(日本、婦人国際平和自由連盟副会長)報告コーラ・ワイス(アメリカ、ハーグ平和アピール会長、国際平和ビューロー元会長)パネリストアン・ライト(アメリカ、元米陸軍大佐、外交官 イラク反戦活動家)
 エレン・ウッズワース(カナダ・バンクーバー元市会議員、世界平和フォーラム共同創立者(2006)、WILPFカナダ支部会長)
 フローレンズ・ンパエイ(ケニア・ナイロビ平和イニシアチブ事務局長)
 チョン・ギョンラン(韓国・平和をつくる女性たち・コリアの平和な将来をめざすセンター所長)
 高里鈴代(基地・軍隊を許さない女たちの会) 高田公子(新日本婦人の会会長) 西野瑠美子(戦争と女性への暴力日本ネットワーク共同代表、女たちの戦争と平和資料館館長)
☆ふぇみんスタッフがここで受付等におりますので、どうぞ安心していらしてください。
☆9条世界会議参加チケット販売中5月4日 全体会・音楽ライブ 前売り券 1000円 当日券 1500円5月5日 分科会(国際会議場) 前売り券 1000円 当日券 1500円


☆9条世界会議全体のプログラムはこちらをごらんください。
http://whynot9.jp/program/
☆全体会には、マイレッドマグワイア(ノーベル平和賞受賞)、コーラ・ワイス、高遠菜穂子、雨宮処凛などがスピーチします。ライブ出演 UA、加藤登紀子
☆ふぇみんでも前売りチケットをお申し込みいただけます4日の全体会か、5日の分科会かをお伝えください ℡03-3402-3238FAX03-3401-3453Eメール femin@jca.apc.org
28日まで受付ます!

2008年4月19日土曜日

グリーフケアの取材




昨日まではお産の特集三昧。今日はグリーフケアの取材。この息をつくひまない感がちょっと大変。




グリーフケア。親しい人を失う、DV被害に遭う、離婚するなどの体験をどう受け止め生きていくか。


レジリエンスの主催だった。200人以上が参加し、いい会だった。


撮影も目立たないように講師だけを静かに撮影した。


写真は、アメリカのダギーセンターが行っている子どものケアについての本を翻訳出版したもの。

紙面取りはこれから。奥が広そうなので、いろいろ取材したくなった。                (衣)

2008年4月1日火曜日

根津さん、免職にならなかった!

「日の丸・君が代」の「強制」に反対し、「君が代」の不起立・不斉唱を続けてきて、今回の不起立で
免職の危機にあった根津さんですが、なんと、免職をまぬがれました!
それでも、「停職6ヶ月」ですが、「まだ学校に行ける」ととりあえずホッ嬉しそうな根津さんです。
昨日の記者会見の第一声は、満面の笑みで「皆さん、聞いてください!」でした。

でも今回、また20名も処分を受けることになりました。これで、東京都では合計408名が、
「日の丸・君が代」で処分されたことになります。

この模様は、4/15号のふぇみんでもお伝えします!(登)

反貧困フェスタ報告 Part2

こんにちわ!編集部の(登)です。
29日(土)に行われた、「反貧困フェスタ」!
すでにブログで一部報告されましたが、こちらはPart2と題して、いろいろと課題がありつつも)反貧困フェスタの楽しかった部分をお伝えします。

貧困フェスタ当日は、お日柄もよく、なんといってもお花見日より!
いちむらみさこさんの「エノアールカフェ」と「ふぇみん」の「物々交換カフェ」の場所は、なんと桜の

木の下。いちむらさんとふぇみんのスタッフは、そこで、シートをひき、かわいい柵をたて、紙ゴミをナイロン袋に入れた即席のクッションを置いて、コーヒー、紅茶、お茶、ブレンドティーをふるまいました。モロヘイヤ茶もあったんだって。
そうすると・・・
不思議なことが起こるんです。お互いを知らない人が、このカフェに座って、ホッと一息お茶を
飲むと、みんな友だちのように話し出すんです。なので、このコーナーは、いつも満杯。
桜の下で、見ず知らずの人たちが、お茶を囲んで、和んで、親しくなっていく。とっても楽しい
空気に包まれていました。

会場では、無料か安く振る舞われる煮込みや、焼きそば、焼き鳥、ケーキ、豚汁などがあり、
お昼前からぷーんといい匂い。


会場で餅つきもありました。

「ヨイショ~ヨイショ!」のかけ声とともに、


やわらかーくなっていくおもち。









ついた餅は、粉をまぶして、皆で丸く形を整えてました。


私?すごい行列だったので、食べ損ねました!














 以前、「ごめんください」に登場してくれた「寿」のライブ!踊りながら歌うナビィ。
♪わたしと~あなたが~つながっていけますように~♪














           


無料相談ブースもありました。DV、非正規雇用、失業、多重債務・・いろいろなテーマのブースたち。「しんぐるまざ~ずふぉーらむ」のブースも。



普段医療機関にアクセスしにくい人のために健康相談ブースもありました。

このフェスタで集まった人たちは、講演を聴いたり、食べたり、踊ったり、歌ったり、カフェで

おしゃべりをしたり・・思い思いの時間を過ごしているようで、その雰囲気はとても楽しいものでした。

課題は課題、また、それで。

「反貧困フェスタ」の模様は、ふぇみん4/15号でも詳細にご報告予定!お楽しみに!

(登)







    

2008年3月30日日曜日

反貧困フェスタを開催 女性と貧困問題はこれから?




29日は反貧困フェスタだった。
1600人が参加した。









朝7時。テント運びから始まった。前夜から地割をしてくれていた人もいる。



私は税と社会保障のシンポジウムを担当し、主に教室の企画の進行だったのだが、ゼッタイ10人程度しか参加しないのではないかと思った、税と社会保障のシンポジウムに50人以上が参加し資料がなくても立ち見で参加していたのには、びっくりした。


パネリストは、週刊東洋経済新報記者の岡田広行さん、立正大学の浦野広明さん、岩手大学の藤原千沙さん。浦野さんが憲法に基づき、税の徴収は応能負担をつらぬくべき、この2,30年の税の徴収がいかに、金持ち・資本家を優遇するようにしてきたかを説明。藤原さんは、税を払い、社会保障に役立てるべきだと前置きして、税と社会保障において、所得再配分機能という軸で話を進めてくれた。レベルは高くおもしろい内容だった。今、政策課題となっている税と社会保障について、貧困問題にとりくむ人々が議論をしないとまた、政治に持っていかれてしまうのでは、と思った。



午前中から、貧困問題に関心のある人々が次々に参加し受付はどうも長い列だったらしい。



目玉だった労働と貧困のシンポジウム(連合の高木会長と派遣ユニオンの関根さん、首都圏青年ユニオンの河添さんがパネリスト、コーディネーターが竹信三恵子朝日新聞記者)には、もちろん、200人を超える参加者があった。



保育室も担当していたのだが、こちらもだんだんに子ども預ける人が増えてきた。男性保育者3人はてんてこまい。子どもたちが楽しそうに遊んでいたが、事故もなく保護者に渡せてほっとした。保育は障がい者に対する、バリアフリーと同じように、子連れ参加者に対するバリアフリー。ゼッタイに欠かせないと私は思う。だが実行委員会ではあまり認識がなくて毎回つらいところだ。




廊下は貧困に関する本が多く並び、大盛況。

シンポジウム教室には、寿のナビイのライブの声が響き、なんかそんな感じがとてもよかった。そう、どっかで社会は、政治は変わっていかなきゃならないよ、でね、でもそれはやっぱり私たちも、ちゃんと政治や社会のしくみを知らなきゃ変わらないでしょ、みたいな感じ。



昼休み、校庭に下りると、お花見あり、ライブあり、のおおにぎわい。無料のカレーライスは終わっていて、おかゆに福神漬けという組み合わせのごはんをいただいた。あったかくて、おいしかった。

 エノアールとふぇみんの物々交換カフェもまったりとお茶を飲んでいて、すごくよかった。
シングルマザーの知り合いが子連れできていて、ここは物々交換カフェだから、何か出すんだよ、というと、女の子がエー何ももってないからだめだよ、という。何でも飴でもいいよ、といって、一緒にバッグの中を探したら、キャンディーが二つでてきた。それを出したら、いちむらさんがじゃあ、どうぞ上がって、と言って、親子はお茶を飲んでました。


よかったねー。
ふぇみんとエノアールの物々交換カフェのスタッフのみんな、ありがとう。



午後はちょこっとACW2のイベントに遅れて参加。女性が元気になるワークショップはよかった。私たちももっとワークショップで自分たちの思いを出し合っていきたいと思ったところ。

午後には、複数の人から、女性の参加者から、やっぱり、このイベントが女性と貧困問題の存在感が少ないよーといわれた。いや、そうなのだ。そこまでなかなか反貧困と女性運動を結び付けられていない私の現状がある。

一つはリンクがはれていない。
もうひとつは力量とエネルギー不足で、いろいろ言うのをやめてしまっているところがある。

それでも言っていると思われているんだろうなあ。昨日も映画祭の映画があまりにも純粋無垢な貧困に虐げられ懸命に生きる少女、というステレオタイプだったので、選者にひとこと言うのを手伝った。まあその程度はかわいいものである。


実行委員会の一員としてかかわってきているが、女性との貧困問題については、今回もちょっと出番が少なかったかと今は反省モードだ。当初、桐野夏生さんとかに来てほしいと思ってアクセスしたのだが、すぐにお断りがきた。それ以降、ばたばたしていて、税と社会保障のシンポをつくるのでせいいっぱいだった。




女性が貧困に陥るときのさまざまな輻輳化した問題、性暴力や、虐待、被害者にも加害者にもなっていくところがまだまだゼンゼン出せていないのだ。また男性もジェンダーに縛られて傷ついているところがあるのもまたなかなか議論に出ていない。

シェルターネットからも、女性と貧困問題を出していこう、という提案もあることだし、なんとかしないとね。


全部片づけて、副校長に最後のごあいさつをして、中学校を後にした。



かなりの内容を持ったイベントだったので全容はこれから段々にわかっていくのかな、といろいろな情報がアップされていくのを見ながら思った。 こういうイベントができたことは、成功だった、と思う。いろいろな人が参加するのを見ていて、ちょっとわくわくした。


そして、女性と貧困問題はまだまだこれからだ。           (衣)

2008年3月20日木曜日

noraブランドの布ナプキン販売、大成功


 15日はPARC自由学校のおまつりでした。いつもお世話になっているPARC自由学校ですが、来年の企画には、隠れフェミ企画が入っております(その企画をお手伝いしました)。どの企画かは、みつけてくださいねー。


 また、何を隠そうワタクシPARC自由学校でアフリカンダンスを習っているため、その発表会もあったわけで、さらにその場で、いちむらさんのnoraブランドの布ナプキンを売ろうということで、いちむらさんも遠路電車に乗って布ナプのお店を出しました。


 どのくらい売れるかなあーと思っていたら、けっこう好評で、10枚くらい売れたということで良かった、良かったー。さらにさらに、他のお店に卸す話も出てきたようで、noraプランドの布ナプ、販売企画担当としては、大変やりがいがあります。


 次はアジア女性資料センターにもおじゃますることになっているということです。

 

 さて、いちむらさんがふぇみんにムライシさんと布ナプキンを持ってきたときの写真をアップしちゃいました。(1カ月くらい前でごめんなさい)   (衣)

 

 

2008年3月13日木曜日

KIの映画評 vol.17



アメリカ映画を2本紹介。ハリウッド映画ってちょっとね、みたいなのが私の中にあるのだけれど今回は力作を2本。両方とも今年のアカデミー賞主演男優賞を競っていたが、軍配は『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のダニエル・デイ=ルイスにあがり、『フィクサー』のジョージ・クルーニー(私は好きなのだけど)は、賞を逃した。(KI)

■ 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』★★★☆☆

 重~い映画だ。見渡す限り荒野が広がる20世紀初頭のカリフォルニア。しがない鉱山 労働者が石油採掘によって次第に冨と権力を手に入れていく姿が壮大なスケールで描き出される。泥まみれになりながら石油をさがして大地を掘り続ける山師たち。荒涼とした風景の中で繰り広げられるその世界で、成功とともに暴力的で強欲な狂気のモンスターと化していく男を演じるのはダニエル・デイ=ルイス。その濃~い演技もさることながら、映画のクライマックス、大地を揺るがし、石油が噴き出すシーンは圧巻!アメリカンドリームを突き動かし、主人公の魂を毒してきた欲望という名の闇の力、あふれ続ける真っ黒な石油はまるで血のようで身がすくむ。
 主役のダニエル・デイ=ルイスは、1971年に映画デヴュー、引き受ける役柄を選び抜き、一時は俳優を休業し靴屋の修行をしていたという。出演した映画は多くはないがそのたびに批評家をうならせ、アカデミー賞主演男優賞へのノミネートは4度目。今回、89年に『マイ・レフト・フッド』で受賞したアカデミー賞主演男優賞を再び本作で獲得した。
 興味深いのは、主人公と確執を繰り広げるカリスマ牧師を『リトル・ミス・サンシャイン』の主人公の兄役で注目を集めたポール・ダノが熱演していること。前作とは全く趣きの異なる狂信的で攻撃的な牧師を演じ切り、ダニエル・デイ=ルイスと渡り合って注目を集めた。
映画は、2時間38分という長大作。見終わった後にがっくり疲れが出るのは、北野たけし主演の『血と骨』を見たときに似ているかも。 

■ 『フィクサー』★★★☆☆

 ニューヨーク最大の法律事務所が請け負った3000億円にのぼる巨大製薬会社の薬 害訴訟、全米を騒然とさせたその訴訟にまつわる隠ぺい工作を依頼された弁護士事務所に所属する”もみ消しのプロ”(フィクサー)、マイケルが足を踏み入れてしまった壮絶な闇の世界。事態が進む中で彼は企業の隠ぺい工作にとどまらない巨大な陰謀に巻き込まれていく。
 マイケルを演じるジョージ・クルーニーは、スマートな窃盗団のお話の『オーシャンズ11』(2007年には『オーシャンズ13』もでてるわね)などたくさんのヒット作に出演するハリウッドスター。でも彼の映画で私が好きなのは、「グッドナイト&グッドラック」(2005)や「シリアナ」(2004)など社会派の映画。「グッドナイト&グッドラック」は、”赤狩り”の嵐が吹き荒れる1953年のアメリカを舞台に時の権力者に立ち向かったTVジャーナリスト、エド・マローや実在のジャーナリストたちの物語。ジョージ・クルーニーは、監督、脚本を手がけ、本作でアカデミー賞助演男優賞を受賞している。あえて全編モノクロの映画として撮影され、それがかえって、あの時代をほうふつとさせ、臨場感が伝わってくる。おすすめの映画のひとつ。
 さて、『フィクサー』では、彼はアカデミー主演男優賞をのがしたが、共演のティルダ・スウィントンは本作で助演女優賞を受賞した。彼女は、巨大製薬会社の企業内弁護士として極度のプレッシャーを受ける中で、追い込まれていく役をリアルに演じている。彼女はこの役を演じるにあたり、エリート企業内弁護士の女性何人かに話を聞いたという。「彼女たちは、失敗をとても恐れ、助けを求めないでちゃんとできることを証明することに取りつかれている。なぜなら女というだけで弱いと思われることをもっとも恐れているから」と語るティルダ・スウィントンの迫真の演技は、一見の価値あり。 

MAの映画評



 「パレスチナ1948 NAKBA」は報道写真月刊誌『DAYS JAPAN』の編集長、広河隆一の初監督作品。今年2008年はイスラエル建国60年。つまり60年前の1948年5月14日、イスラエル軍がパレスチナ人を追い出す形でイスラエル国家が誕生した。故郷を追い出されたパレスチナ人のほとんどは難民となり、その数は70万人以上といわれている。1948年のこの事件をパレスチナ人はNAKBA(大惨事)と呼ぶ。400以上の村々が消滅し、廃墟となったこの事件は「大きな歴史」から消し去られてきた。
 1967年、23歳でイスラエルに渡った広河は、キブツ(社会主義的な共同体)で暮らしていた。そこで気がかりな風景に遭遇する。サボテンが群生する「白い廃墟」――それはかつてパレスチナ人が暮らしていた村の跡だと知る。自分が暮らしているキブツが実はパレスチナ人の村だったことに衝撃を受けた広河は、地図から消され、失われた村の歴史を辿り記録することを決意する。
目を覆いたくなるような残虐な写真から作品は始まる。瓦礫の上に横たわる死体の数々、道に投げ出された腕や足の断片。報道できなかった貴重な写真から、1948年に起った事件、その真実を知ることになる。「記録の大切さをいよいよ思い知っている。…勝者が歴史を作る現代では、被害の歴史はかき消されていく」。
     *********************************************
 映画を観る前に、ふぇみん1月25日号の「ごめんください」のルティ・ジョスコヴィッツさんの著書『私のなかの「ユダヤ人」』を読むことをおススメします。また3月15日号の「ごめんください」には本作品の「1コマサポーター」代表で、製作も担当している森沢典子さんが登場。ぜひ合わせてご覧下さい!

2008年3月11日火曜日

ドーンセンター売却阻止 署名のお願い

2月に大阪府知事に就任した橋下徹知事が発表した、大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)の売却方針に衝撃が広がっている。
橋下知事はドーンセンターについて「ソフトの部分では、ドーンセンターを何も否定していない。今まで以上にバックアップする」と述べているが、施設自体や管理運営を行う財団は無駄、というのが知事の見解。

ドーンセンターを利用してきた女性たちが「好きやねんドーンセンターの会」を結成し、署名活動を展開している。
http://www.sukiyanen-dc.com/

ウェブ署名もできるが、基本的には署名用紙をプリントアウトしての署名をお願いします!



(写真は、2/29に行われた「売らないでください!ドーンセンター 春いちばんマーチ」の様子)











2008年3月1日土曜日

「歌わせたい男たち」初日に行ってきました!


あの、日の丸君が代の強制の実態を描きながら、こんなにセンスいい劇をつくってしまうなんて、と感激した、「歌わせたい男たち」の再演の初日に張り切って行ってきました!
今回は、2列目に席を取れたので、近視がひどくなっている私でもばっちり、表情が見えます。
こまかいところもとてもよくわかり、面白い芝居でした。
あんまり筋を言うとおもしろくないのですが、売れないシャンソン歌手だった主人公が、高校の音楽教員として赴任して3ヶ月目。保健室で卒業式当日の朝8時から10時までに繰り広げられる、おもしろくておかしくて、コワイ喜劇です。
どうしても今日は滞りなく、君が代の伴奏もしてもらい、不起立を出さないで卒業式を終えたい校長。
どうしてそんなに皆が真剣なのかさえ、知らないミチル。
校長の管理教育の手先となって、走りまわる若手教員。
そして今日は処分になっても、不起立をつらぬこうとするハイジマ。
2年前、もっとげらげら笑えていたと思うのですが、劇が半分くらい進んだところで、観客の笑いの中でつらくなっている自分に、気づいてしまいました。
不起立をし続けようとする教員のつらさがなんか伝わってきちゃって…確かにかっちょわるいんんだけど、でも、こんな現実ってやっぱりひどすぎる…こういう強制のあざとさ、情に何度も何度もからめる力とまわりのずるさ、頑なに拒否するしかない悲しさ、適応過剰みたいな若い教員のヘンさ、校長のけっこう人間くさいけれどコワイ管理職ぶりなどなど…。
永井さんってほんとうにうまいですね。
こうやってくるんだーと何度も何度も思いました。
観客席には、若い人が多かったように感じたのは気のせい?
顔見知りの教組の人が、自分の同僚の若い人たちをつれてきていたのが印象的でした。
終わって、永井さんがサインしてくださるというので、つい、戯曲本を買いました。1年半くらい前にインタビューをふぇみんでさせていただいたのですが、顔を覚えてくださっていたようです。
そのときのインタビューの中身がとってもおもしろくて、楽しくて…
戯曲が一本書けたときの喜びは、とてもとてもなにものにも変えられないそうで、夜明けに町をみながら幸せがひたひたと押し寄せてくるそうなんですよ。
これから3月23日まで東京・紀伊国屋ホールでやっています。平日の券はまだ空きがあるそうです。
ぜひぜひ、見に行ってくださいね。
その後の予定も、二兎社webにあります。(衣)

2008年2月19日火曜日

米兵レイプ事件、もうひとつの抗議文

今日、アメリカ大使館のもっていった、もうひとつの要請書です。


米国大統領 ジョージ・W・ブッシュ様
駐日米国大使 J・トーマス・シーファー様
在日米軍司令官 ブルース・ライト様
4軍調整官 リチャード・ジルマー様

沖縄海兵隊員による少女への性暴力事件に抗議し、基地の縮小・撤去を
求める要請書

○  2月10日、沖縄県北谷町で海兵隊員ハドナット容疑者によりひき起こされた少女への卑劣な性暴力事件に対し、抑えきれない怒りをもって抗議します。少女が必死で逃げようとするところを巧みに騙し、連れ去り犯行に及んだこの米兵は、「20歳をこえた女性だと思った」と恥知らずな供述をしていますが、女性、子どもの人権をふみにじり恐怖に落としこむ性暴力は、全て凶悪犯罪であり厳罰を要求します。

○  基地、軍隊が生み出してきた米兵犯罪が起きるたびに、米軍は「綱紀粛正」「再発防止」を幾度も約束してきました。しかしその後も事件は繰り返されています。私たちは今、「それは何故なのか?」とあなた方に問い、答えを求めます。今回も「米兵規律を厳格化」「外出制限強化」を言っていますが、従来とどこが違うのか明確にしていません。
性暴力事件や基地被害に苦しむ住民と共に私たちがこれまで強く求めてきたのは、目に見えるかたちでの基地の縮小と撤去です。これこそが実効性のある再発防止の道であり、早急に全てに優先する取組みを要求します。

○  今回米軍は「米兵への教育プログラム」を見直すとのことですが、詳しい内容を公表するべきです。米兵着任研修のなかに「日米地位協定」が含まれていますが、米軍優位の「日米地位協定」が見直されない状況で研修を行うことは、米兵に特権意識を持たせ明らかに犯罪防止にマイナスです。私たちは「日米地位協定」の改定を重ねて要求します。

○  いま日米両政府がなすべきことは、性暴力の被害者を二度と出さないことであり、米兵犯罪の恐怖から生存権を回復する取り組みこそが急務です。しかし米軍関係者及び日本政府は今回の事件が「在日米軍再編」に支障を生じないように早期の収拾をはかろうとしており、このような軍事優先の画策は許せません。「在日米軍再編」がもたらす更なる基地機能強化策こそ、地域住民に多大な負担を強い、かつ新たな米兵犯罪につながるのであり、私たちはこの米軍再編を拒否します。

2008年2月19日
N0!レイプNO!ベース女たちの会(ふぇみん婦人民主クラブ気付) 
基地はいらない!女たちの全国ネット

米兵レイプ事件で女性たち100人が抗議と要請


19日、18時から国会前で米兵レイプ事件に抗議する集会が開かれた。
アジア女性資料センターとふぇみん、アクティブミュージアム女たちの戦争と平和資料館がよびかけたもの。
私たちの言いたいことは、少女は悪くないということ、そして、公正な捜査と処罰を行ってほしいということさらに、米軍基地はいらないということ。
同時に少女に落ち度があるような書き方をした週刊新潮にも怒っており、抗議声明を送った。
危ない海兵隊とわかっている、というのなら、そんな人たちを住民の近くにいさせてはならないのだ。
たくさんの人が話してくれた。
この前にNOレイプNOベース女たちの会などとともに、アメリカ大使館に申し入れも行った。
帰るとイージス艦事件が大きく報道され、こちらはあまり出ていなかった。しかし、沖縄現地でも抗議集会があった模様は報道されている。
「沖縄女性300人抗議の声 女子中学生暴行事件で集会」東京新聞
これが抗議と要望。
■ 在沖米兵による女子中学生性暴力事件に抗議し ■
■ 公正な事件解決と根本的防止策を要求します。 ■

内閣総理大臣  福田康夫 様
外務大臣    高村正彦 様
防衛大臣    石破 茂 様
アメリカ合衆国大統領 ジョージ・W・ブッシュ 様
アメリカ合衆国特命全権大使 ジョン・トーマス・シーファー 様
 在日米軍司令官 ブルース・A・ライト 様

私たちは、昨年の沖縄、広島における性暴力事件に続いて、2月10日、またもや米軍人・軍属による悪質な性暴力事件が繰り返されたことに、やりきれない怒りを覚えています。
過去60年以上、米軍基地周辺では、女性・少女に対するさまざまな性暴力事件が繰り返されてきました。その多くは通報もかなわず、また、たとえ被害者が勇気をふりしぼって届けても、起訴されなかったり、日米地位協定に阻まれて正当な取調べや処罰が行われないまま葬られてきました。日本政府は被害防止のための適切な措置をとるどころか、補助金交付などを利用して、不満の声を押さえつけようとするばかりです。
もうたくさんです。これ以上、女性・少女の人権と地域の安全を無視したまま、日米軍事同盟を強化する在日米軍再編を私たちは容認できません。私たちは、再び被害を招いた日米両政府に抗議し、次の2点を要求します。
1.当事件の解決にあたっては、性暴力という犯罪の性質を適切に考慮しながら、公正な捜査と処罰がなされることを確保すること。
私たちは、被害者の少女の行動を責めるような言説が今回も流通していることに強い懸念を抱いています。性暴力被害者の「落ち度」を理由に加害者を免罪するような事件処理は、二度と繰り返されてはなりません。適切な知識と経験をもつ専門家による暴力を受けた少女の心身のケアと、家族への適切なサポートがなされること、公正な捜査と加害者への厳重な処罰、被害者への真摯な謝罪と補償が行われること、また被害者のプライバシーに配慮しつつ、透明性と説明責任が確保されることを求めます。
2.基地周辺における性犯罪その他の暴力を防止するために必要なあらゆる措置を、地域政府・住民・女性団体・市民団体との協議の上でとること。
高村外務大臣は、今回の事件について「国民感情からみて、日米同盟に決してよいことではないので、影響をできるだけ小さく抑えるようにしたい」と、なお女性の人権よりも日米軍事同盟を優先する発言を行っています。しかし、軍事同盟こそが女性の安全を危うくしているのです。私たちは、日本政府が今後の再発防止のために、日米地位協定の再交渉や行動計画策定を含め、必要なあらゆる措置をとること、基地周辺地域の自治体・住民、および市民団体や女性団体と十分な協議を行うことを要求します。
よびかけ団体
アジア女性資料センター
アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)
ふぇみん婦人民主クラブ
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2008年2月13日水曜日

KIの映画評 vol.16

今回紹介する2本の映画は、どちらもカメラが主人公の目となって映像を映し出す。あたり前のことだが自分が体験したかどうかにかかわらず、想像力を駆使して現実に見えるものにしていくのが映画監督の仕事だ。今回の映画で、主人公が見ているものと同じものを見る私たちは、同時に映画の中で主人公と同じ体験をすることになる。(KI)

■ 『ぜんぶ、フィデルのせい』★★★★☆
 フィデルはもちろんフィデル・カストロのこと。1970年代のパリ、弁護士の父と雑誌 記者の母、やんちゃな弟。何不自由ない生活を送っていた9歳の少女アンナの生活がある日激変してしまう。それは両親が反体制運動に目覚めてしまったから…。
 チリに旅立ち、アジェンデ政権のために働くことを決意する両親。小さなアパートに引越し、家にはひげだらけの怪しげなおじさんたちが入りびたり…。
             アンナの目線に映し出される五月革命後の激動のパリの社会と、ちょっぴり理不尽にも見えるおとなたちの変化が、ときにユーモラスに、ときにリアルに展開する。不満を爆発させるアンナだが、やがて“自由”や、“社会”について自分なりに考え始めていく。
 映画の中で描かれる、アンナの母親が深くかかわることになるフェミニズム運動に注目!実際にフランスで中絶の解禁を求めて、「ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール」誌71年4月5日号に掲載された「343人の宣言」は、多くの中絶をした女性の、自分もまたその一人であることを宣言し、その危険性と中絶の自由を訴えたもの。ボーヴォワール、サガン、カトリーヌ・ドヌーブ、マルグリッド・デュラス、ジャンヌ・モローなどが名を連ねている。映画の中ではアンナの母親も記者として、中絶をした女性の聞き取りをし、自分もまたその宣言に名を連ねる。
 映画は、アンナの目線でおとなたちを追っていきながら、彼女が自分の体験を通して、自ら変わっていく姿を自然に描いていく。監督は本作が初の長編映画となる       ジュリー・ガヴラス。 

■ 『潜水服は蝶の夢を見る』★★★☆☆
 1996年、ELLE誌編集長として人生を謳歌していたジャン=ドミニク・ボビー(通称 ジャン=ドー、43歳)は、突然倒れ、身体の自由を失う。そして唯一動く左目の20万回以上の瞬きで自伝を書き上げる。身体は潜水服を着たように動かなくても、蝶のように自由に羽ばたく記憶と想像力でつづられ、ベストセラーになった、同名の自伝の映画化。
 前半、映画は病院のベッドの上のジャン=ドーの目線で映し出される。身体が動かず、見えるのは目の前に突然現れる顔、顔…、言葉は伝わらない。
次々と目の前に現れては消える人の顔、それは医者、看護師、友人…、時々ぼやけ、不鮮明になる視界、遠くなる意識…。その映像は、見ている者が彼と一体になったかのようにリアルだ。
 しかし、美しい言語療法士たちや、愛人などとの病院での“潜水服”の中からの会話は、パリの優雅な生活を彷彿とさせるような伊達男ぶり。シニカルでウイットに富む彼の会話は、絶望の淵に立っていても、ときにユーモアさえ感じさせる。
 自伝の執筆が進み、茫漠たる過去を旅するジャン=ドー。映画が進むに連れ、彼とともに彼の目で世界を見、感じている自分に気がつく。
 本作は、ゴールデングローブ賞2部門受賞のほか、アカデミー賞主要4部門ノミネート。

2008年2月6日水曜日

つくばみらい市へ申し入れ


2月1日、つくばみらい市へ申し入れに行ってきた。

中止となってしまった男女共同参画講演会(DVがテーマ)について市の対応への抗議ともう一度行ってほしいという要請だ。


秋葉原駅からつくばエクスプレスで40分。みらいだいら駅前には、新興住宅地が広がっていた。そこからさらに車で10分。

畑の中に、合併して日の浅いつくばみらい市の伊奈庁舎があった。


ここで申し入れをしたのだが、答えはあまり明解ではなかった。

なぜ講演会を中止したのか。「危険が及ぶおそれ」というのは言ったときいているがどうなのか。

もし言わなかったのだとしたらなぜ中止したのか。

どうにもわからない。

再実施についてもこれから検討するということだった。

午後は東京へもどって、DV防止法にかかわる主務官庁をまわった。


もうすでにかなりの報道が出ているのでみてもらいたい。


DV防止法が再改正されて施行されたのは1月11日。


家族を崩壊させているという批判があるのだが、それは違うだろう。すでに関係性が崩壊しているのを、安全に精算しなければならないのではないか。


もちろん、現実に起こっていることはていねいに知っていかねばならないと思う。

2008年1月22日火曜日

つくばみらい市 DV講座中止に抗議する賛同署名

つくばみらい市における平川和子さんの講演会直前中止に抗議し、改めて実施を求めます
署名はこちら(受付〆切:2008年1月28日(月)正午)

   1/20につくばみらい市主催で予定されていた平川和子さん(東京フェミニストセラピーセンター所長)の「ドメスティックバイオレンス(DV)」をテー マにした男女共同参画講演会(タイトル「自分さえガマンすればいいの?―DV被害実態の理解と支援の実際」)が、直前の1/16になって、市によって中止 を決定されていたことが、毎日新聞ほか(注1)で報道されました。報道によれば、1/16にDV防止法に反対する民間団体が、市役所前で「数人が拡声器を 使って抗議する騒ぎ」を起こしたため、市の担当者が「混乱を招く」(毎日新聞1/18)「市民に危険が及ぶ恐れがある」(産経新聞1/17)と中止を決定 したものです。抗議した団体の代表(男性)は、「市長直訴の抗議により、中止が正式に決定された」、「少数が巨大な行政を圧倒・屈服させた」と発言されたと伝えられています(注2)。

 講師予定者の平川さんが直ちに市長宛に送った抗議文によれば、市側の説明では「西村と名乗る男性と他に数名の女性が、役所内に拡声器を持って押しかけ、 職員に対する誹謗中傷などを大声でまくしたて、講演会の中止を求めて詰めより、そのうえ講演会の当日には街宣活動を行うとの予告をしたため、講演会の参加 者に危険が及ぶ恐れがあるとの判断のもと、やむなく中止した」とあります。平川さんはこれを「講演会主催者と私に対する暴力であり、参加市民に対する暴力」にほかならないと認識しており、私たちも彼女の認識に全面的に同意します。

  改正DV防止法(2007年制定本年1月11日施行)によれば「主務大臣(法務大臣と厚生労働大臣)は都道府県又は市町村に対し、都道府県基本計画又は市町村基本計画の作成のために必要な助言その他の援助を行うように努めなければならない」(第2条の3、5項)とされています。改正前にすでに茨城県が 策定したDV対策基本計画の関係文書によれば、「県民一人ひとりが「DVは許さない」といった認識を強く持っていただくことが、何よりも大切なことです。 このため、県では、今後とも学校や家庭、地域、職場などにおいて、人権意識を高める教育や男女平等の理念に基づく教育を促進していきます」とあります。つくばみらい市が計画していた講演会は、まさに県が推進している「地域における人権意識を高める教育」そのものといえます。そのような事業が少数の暴力によって妨害されることを、見過ごすわけにはいきません。

  中止の報道に接してわたしたちは大きな衝撃を受け、あってはならないことが起きたとふかく憂慮しています。市の行事が少数の人々の暴力的な行動によってくつがえされたことそのものが問題であるだけでなく、DVという暴力に対する人権を守るための事業が、少数の人々の暴力によって実施不可能になるとすれば、DV被害者および支援者を暴力から守るべき責務を負う、自治体の姿勢に対する信頼もゆらがざるをえません。このような暴挙がまかりとおるなら、今後他の自治体においても、DV関連の事業がいちじるしい不安にさらされるだけでなく、講演や学習会等の啓発事業についても「混乱をおそれて」自主規制する自治体が続出しないともかぎりません。

 このような暴力に対して、市がとるべき態度は、きぜんとしてこれを退け、安全を確保したうえで、予定通り事業を実施すること以外にありません。市当局 が、暴力に屈して出した今回の中止決定をすみやかに取り消し、あらためて日程を調整して、平川さんの講演会を実施することを、わたしたちは心から求めま す。また平川さんおよび関係者の身辺の安全に配慮することをも要望いたします。

(注1)「DV防止法:反対団体の抗議で講演会中止 つくばみらい市」@毎日新聞(1/18)
http://mainichi.jp/select/today/news/20080118k0000e040081000c.html
「抗議受け市の講演会中止に DV被害支援めぐり」@MSN産経(1/17)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080117/crm0801171225014-n1.htm
「DV防止法講演会 団体抗議で中止に つくばみらい」@東京新聞茨城版(1/18)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20080118/CK2008011802080348.html
(注2)http://seaside-office.at.webry.info/200801/article_15.html

呼びかけ人(敬称略・50音順・08.01.21現在);
青山薫・赤石千衣子・麻鳥澄江・有村順子・石田邦子・市場恵子・伊 田広行・伊藤公雄・稲邑恭子・井上輝子・上野千鶴子・小川真知子・戒能民江・木村涼子・熊田一雄・黒岩秩子・小島妙子・今大地はるみ・坂上香・早苗麻子・ 佐藤明子・さとうももよ・出納いずみ・鈴木隆文・鈴木ふみ・土橋博子・角田由紀子・寺町知正・寺町みどり・内藤和美・中原道子・中村彰・西野瑠美子・丹羽 雅代・沼崎一郎・橋本育・長谷川京子・姫岡とし子・弘田しずえ・福沢恵子・フックス真理子・船橋邦子・細谷実・堀田哲一郎・皆川満寿美・三井富美代・米田 佐代子



2008年1月15日火曜日

「新テロ対策特別措置法案」の衆議院再議決に強く抗議します


ふぇみん婦人民主クラブは、「新テロ対策特別措置法案」について、以下のように抗議文を出しました。



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2008年1月15日

内閣総理大臣 福田康夫様  

防衛大臣 石破 茂様  

外務大臣 高村正彦様


「新テロ対策特別措置法案」の衆議院再議決に強く抗議します

 私たち、ふぇみん婦人民主クラブは平和・女性の人権・環境問題に取り組んでいる女性団体です。1月10日、参院本会議で否決された新テロ対策特別措置法案は、翌日の11日、57年ぶりという衆院での三分の二以上の多数による「再議決」という強硬手段によって成立しました。防衛省幹部による汚職、給油のイラク戦争への転用問題があきらかになったこと、新法では国会承認規定が削除されていることなどから、各種の世論調査で海上自衛隊の給油再開には50%を超える反対がありました。しかし、それを無視しての暴挙でした。

 2001年「9.11事件」の後、米国が始めた「テロとの闘い」によるアフガニスタンへの武力攻撃は、国際法や国連憲章にも違反した侵略戦争でした。この攻撃で多くのアフガニスタンの市民が殺され、爆撃で家を失い、難民化しました。6年以上が経過した今日、外国軍による自国の占領へのアフガニスタンの人々の怒りは高まっています。治安状況は悪化の一途をたどり、米兵の死傷者数は昨年1年間で843人という過去最悪の数を記録したということです。

日本政府・与党は、平和憲法の精神を無視して2001年、テロ対策特別措置法を制定し、海上自衛隊をインド洋に派兵し、この後方支援活動によってこれまで700億円を超える税金を投入してきました。昨年11月1日、テロ特措法は期限切れとなり、自衛隊はインド洋から撤退しました。アフガニスタンのカルザイ政権も、タリバンなどの反政府グループに「武力ではなく対話」を求めるという姿勢に転換しはじめています。武力で平和は来ないことがあきらかになったにも関わらず、福田政権は臨時国会の会期を2度も延長し、「再議決」という非常手段をとってまでして、米国への貢献を選択したことは大きな誤りです。福田政権がいまなすべきことは防衛省をめぐる軍需産業・商社との政管癒着構造の徹底究明であり、疲弊したアフガニスタンの人々への医療、教育などの民生支援と和平交渉の推進だと考えます。あらためて、平和憲法に基づいた真の国際貢献の手段を選択することを強く求めます。


ふぇみん婦人民主クラブ
150-0001東京都渋谷区神宮前3-31-18
TEL03-3402-3238/3244

2008年1月6日日曜日

KIの映画評 vol.15

どんなお正月をおすごしでしたか?昔と違ってお店は、たいてい元旦から開いていましたね。それだけお正月も働いている人が多いってことで、働いていた皆様本当にお疲れ様でした。年の初めの今回は、にぎやかなお正月映画でなく、生きる基本、食べ物の映画を2本。(KI)

■ 『いのちの食べかた』★★★★☆

 とにかく不思議な映画だ。野菜、果物、鶏、牛、豚…、それらが収穫されたり、解体されたりする画面が次々と現れる、オーストリア、ドイツ合作のドキュメンタリー。私たちが毎日普通に食べている物だが、どの映像も今まで見たことがない。
 ナレーションもインタビューもなく、進行する作業の光景が淡々と続く。ピッチングマシンのような機械で運ばれるヒヨコたち、自動車工場のように次々と無駄なく肉に加工されていく豚や牛。
 時に目を見張るほど美しいその画面が鮮やかに映し出すのはグローバル化時代の食品生産の現状だ。ニコラウス・ゲイハルター監督は、その現状を告発するというのでなく、ただその現場を見せるために淡々とこの映画を進行させていく。
 森達也監督は本作の解説で、「食とはいのちの矛盾を咀嚼することでもある。…忘れないこと。意識におくこと。目をそむけないこと。凝視すること。そのためにこの映画はある」と語る。
 パリ国際環境映画祭グランプリ、アテネ国際環境映画祭最優秀作品賞など、世界各地の映画祭で話題になったのもうなづける。この映画の現場を見ないまま肉を食べていてはいけないんじゃない? そんな気にさせられる。

■ 『ファーストフード・ネイション』★★★☆☆
 
 世界20カ国140万部を超える伝説のベストセラー・ノンフィクション、同名の原作(日本では「ファストフードが世界を食いつくす」)をもとに制作されたこの映画のコピーは、「世の中には知らないほうが幸せなことがたくさんあるんだよ」。
 利潤の追求に専心するハンバーガー・チェーンの本社幹部。劣悪な労働条件の下、下請けの精肉工場で酷使されるメキシコからの不法移民。ファーストフード店で時給をかせぐ学生アルバイトたち。三者三様の日常が、“牛肉パテへの大腸菌混入”という事実が明らかになったことにより交わり、その中で“食の安全性”、“格差社会”、“環境破壊”など、現代社会の病巣があぶり出されてくる。
 2006年カンヌ国際映画祭・コンペティション部門に出品され賛否両論を巻き起こしたというが、こういう映画に、「リトル・ミス・サンシャイン」の父親役でいい味を出したポール・ダノ、「ビフォア・サンセット」のイーサン・ホークなどをはじめとする豪華俳優人が多数出演するというのもすごいことだ。役者たちにマクドナルドからの圧力はなかったのかしらとちょっと心配になる。