2014年7月25日金曜日

ふぇみんの大会で、これからの方針を決めました!

7月12日、第56回ふぇみん婦人民主クラブの大会がありました。

2年に一度、全国から、活動をしている会員さんが集まって、話し合う大会。大会宣言や決議文が採択
されました!

これからのふぇみんの活動方針の指針になります。

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大 会 宣 言 

ふぇみん婦人民主クラブ第56回定期大会は、全国から集まった会員が熱心に討議し、ここに全ての議案を決定し、今後の活動や目標等を参加者全員で共有しました。
ふぇみん婦人民主クラブは、「女性が民主的に生きられるように」という女たちの熱い期待のもとに、敗戦直後の1946年に創立され、男女平等・反戦・平和、次世代につなげる環境問題等を、活動の大きな柱として取り組み、現在68年目を迎えました。新聞を休まず発行し続け、2012年9月15日には3000号を迎えました。
2011311日には東日本大震災が発生し、続けて福島第1原発事故が起きましたが、震災から3年4カ月がすぎても、福島県では放射能汚染によって故郷を追われ、県外にまで避難している15万人もの人々が、想像を超えた苦難の生活を強いられています。私たち女性もジェンダーの視点からの復興のあり方に意見し、支援活動に出来る限りの力を尽し、支援を行ってきました。

521日福井県の住民が関西電力に大飯原子力発電所34号機(福井県おおい町)の運転差し止めを求めた訴訟で、福井地裁は、再稼働を認めない判決を言い渡しました。東京電力福島第一原発の事故後、原発の差し止めを認める判決が出たことの意義は大きいものがあります。私たちは原発の再稼動に反対して今後も取り組みを進めます。
一方第2次安倍内閣が昨年12月に突然「秘密保護法」を制定し、続いてこの間、7月1日には集団的自衛権行使容認を閣議決定する暴挙を行ったことは、平和憲法のもと戦争に加担してこなかった歴史を根底から覆すものとなる大転換であり、私たちは到底認めることはできません。安倍内閣のなりふり構わない、前のめりの暴走にストップをかけるため今後も最大限の力をだして行きましょう。
 さらに、私たちは平和を求めて、米軍の新基地建設が沖縄辺野古や東村高江で進められていることに反対する住民の支援を今後も続けていきます。
 また、2014年4月から消費税が8%に値上げされるなか、介護制度のサービス切り下げを伴う法案が可決されるなど、生活に大きな負担増がもたらされていることは看過できません。労働現場においても非正規雇用者の拡大により、賃金低下など労働条件の劣化の状況が進んでいます。教育の現場では、安倍政権の管理統制化が進み、教科書採択問題や教育委員会の在り方を変えるなどで大きな問題を残しています。
ふぇみん婦人民主クラブはこのような厳しい中にあっても、平和憲法の理念のもと、誰もが安心して生きられる社会を目指し、ジェンダー平等の視点に立って、大会で討議された数々の取り組みと目標の実現のため、粘り強くしなやかに活動していくことを宣言します。
                    2014年7月12日
          第56回  ふぇみん婦人民主クラブ全国大会

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閣議決定された集団的自衛権行使容認に反対する決議

 71日、自公政府は集団的自衛権の行使を容認する閣議決定をした。
 日本国憲法9条下においては、個別的自衛権は許されても、集団的自衛権は許されないとしてきた歴代内閣の憲法解釈の変更であり、安全保障政策の180度方向転換である。この変更により日本は海外で武力行使のできる国へと大きく転換することになる。
 敗戦翌年の1946年の結成から一貫して平和運動に携わってきた私達はこの閣議決定を到底容認できない。
その理由として、まず日本国憲法9条違反であるということである。閣議決定は武力行使の新たな3要件を設け、これにより9条の規範性を維持しているとするが、その要件は、国民の権利が覆される「明白な危険」がある場合にも、必要最小限度の実力行使ができると定めている。「明白な危険」とは何を基準に判断するのか、必要最小限度の規模とはどこまでをいうのかなど、拡大解釈が可能な文言で構成されている。武力行使が限定され歯止めがかかる保障はなく、戦争放棄、戦力不保持、交戦権を認めない憲法9条の規範性を逸脱する可能性が高い。
 次に、立憲主義に反するということである。国のかたちを変える大きな憲法解釈変更であるにも拘らず、その決定はわずか19人で構成される閣議によってなされた。国民の信を問うわけでもなく、国会審議を尽くすわけでもない、時の一内閣による恣意的な憲法解釈の変更である。政治権力を憲法で制限する立憲主義に反し、近代国家のルールを逸脱している。
 3点目は集団的自衛権行使容認に関する政府の言葉の曖昧さである。私的諮問機関・安保法制懇の報告書を基に政府が挙げてきた武力行使可能の事例は様々に変わり、政府及び与党協議における検討内容は、一貫性を欠いた言葉遊びのようなものに終始したうえ、検討そのものが立ち消えた。5・15の首相記者会見で否定を明言した国連の集団安全保障措置への参加についても参加可能の余地を残すものとなっている。今後の関連法整備の際に明確化されるとしているが、法整備のためには基本概念こそが明確化されていなくてはならない。本末転倒である。
 集団的自衛権行使容認、特定秘密保護法、国家安全保障会議(日本版NSC)、武器輸出三原則緩和、ODAの軍事援助緩和方針と矢継ぎ早に打ち出される安倍内閣の外交政策は、憲法9条をなし崩しに破壊し、日本を平和国家から軍事国家へと変えていくものである。
 
よって、ここに集団的自衛権行使容認の閣議決定に反対することを決議し、以下のことを政府に要求する。

1、 集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を撤回すること
2、 特定秘密保護法及び国家安全保障会議(日本版NSC)を廃止すること
3、 武器輸出三原則の理念を厳守し、軍事目的および軍事転用可能なODA供与をしないこと
4、 安倍首相は歴史修正主義をとらず、東アジア諸国との融和を図ること
5、 憲法前文及び第9条の平和理念のもとでの外交政策をはかること

2014年7月12日
第56回ふぇみん婦人民主クラブ全国大会 

2014年7月4日金曜日

集団的自衛権行使容認の「閣議決定」に対する抗議書を安倍首相に提出しました!



2014年7月4日
内閣総理大臣 安倍晋三 様
ふぇみん婦人民主クラブ
共同代表 設楽ヨシ子 坪田康子

安倍政権に憲法の生殺与奪の権限はない!
集団的自衛権行使容認の「閣議決定」に対する抗議書

 私たちふぇみん婦人民主クラブは1946年の創立以来、女性の人権や平和、環境問題などに取りくんできた全国組織のNGO女性団体です。
 この国は戦後69年、9条を根幹とする平和憲法のもとで「戦争をしない国」として歩んできました。しかし7月1日、安倍政権は僅か14時間の「密室」による談合的「与党協議」の末、安全保障政策の大改変というべき集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を強行しました。この主権者不在の暴挙は、立法府を無視したものとして到底許されるものではなく強く抗議するものです。

 一般的に耳慣れない「集団的自衛権行使容認」の本質とはどういうものか、人々が関心を寄せるには時間がかかるのをよいことに、「ナチスの手法」(麻生副総理)よろしく気が付いたときは「閣議決定」という政権の横暴ぶりです。かつてPKO審議が1991年から翌年にわたったことを考えると、いかに暴力的な性急さで政治が動いていることかと感じる人は少なくありません。

複数の世論調査(朝日、毎日、共同、日経)において「行使反対」が過半数を超え、地方議会の「反対」「慎重」を求める決議は206にも達しています。この事実を一顧だにしない安倍政権は、いずれ歴史的断罪を受けることは間違いありません。

 私たちは次の理由からもこの「閣議決定」を認めることはできません。
  砂川最高裁判決に対する誤った判例解釈を示し人々を欺く手口や、1972年当時の政府の個別的自衛に関する答弁を、集団的自衛権の正当化に盗み取る卑劣な行為が平然と放置されている。
  集団的自衛権行使に「歯止めをかけている」としているが、「密接な関係にある他国」とはどこか、「明白な危険」とは何をさすのか、「必要最小限」とは何か、「限定的」の範囲とは何か、これら本質的な問題の判断がすべて時の政権が恣意的に判断できることになっている。

私たちは安倍首相をはじめとする一部の突出した戦争志向に走る政治家によって、私たちの運命が左右されることを拒否します。立憲主義を破壊し、論理的破たんを示している「閣議決定」に抗議するとともに早急な撤回を要求します。