もうすぐ6/23。この日は「沖縄慰霊の日」です。
沖縄戦における旧日本軍の組織的抵抗が終結したことにちなんでの、慰霊の日。
あくまで、軍の組織的抵抗が終わった日であって、実際はそれ以降も、住民の人たちが戦闘や
病気で命を落としているのだけれど。
さて、この「慰霊の日」と8/15の終戦記念日にちなみ、ドキュメンタリー映画「ひめゆり」が、全国で6月~8月全国特別上映されています。(ふぇみん6/15号6面ミニ情報欄にも詳細あり)
ドキュメンタリー映画「ひめゆり」公式HPhttp://www.himeyuri.info/
私も早速見に行ってきました。しかも、監督トーク付きで!
この映画は、ひめゆりの生存者のおばあさんたちの証言を13年間にわたって記録しまとめたものです。
私は、ひめゆりの塔や資料館にも行ったし、証言を再録した別の映像も観たこともある。自分では
それなりに受け止めてきた・・・はず・・・が・・
この映画で、私はまた新たに「ひめゆり」を知ることになりました。
とても誠実な映像で、「ひめゆり」の経験が私の中で、新たに立体的に立ち上がった
感じがしたのです!
柴田昌平監督は、ひめゆりの生存者の方々の証言を撮影するにあたり、二つのことをルールに
したそうです。
1つは、経験した現場に行って撮影すること。2つは、おばあさんが、ありったけの思いを全部吐ききるまでカメラを止めないこと。記録した証言は、全部で120時間にもなるそうです。
怪我をした仲間を置いて行かざるを得なかった海岸、友人が殺された壕、怪我をし、命からがら逃げまどった浜辺・・・今でも沖縄戦の悪夢をみることがあるという生存者の方にとって、そこで当時のことを
証言するのは、とてもつらい作業だったはず。
でも、彼女たちは語ってくれていました。その「現場」は、時に彼女たちに匂いや色や風を思い起こさせながら、そして彼女たちも何かを吐ききるように話していました。
彼女たちの話をじーっと「傾聴」しているカメラによって、私たちもその場で彼女たちの話を聴いているのでした。時に彼女たちの手を握りながら。
Coccoの言葉にもあるように、終わった後は、「忘れたいことを話してくれてありがとうね」と言いたくなりました。
(登)