2008年3月1日土曜日

「歌わせたい男たち」初日に行ってきました!


あの、日の丸君が代の強制の実態を描きながら、こんなにセンスいい劇をつくってしまうなんて、と感激した、「歌わせたい男たち」の再演の初日に張り切って行ってきました!
今回は、2列目に席を取れたので、近視がひどくなっている私でもばっちり、表情が見えます。
こまかいところもとてもよくわかり、面白い芝居でした。
あんまり筋を言うとおもしろくないのですが、売れないシャンソン歌手だった主人公が、高校の音楽教員として赴任して3ヶ月目。保健室で卒業式当日の朝8時から10時までに繰り広げられる、おもしろくておかしくて、コワイ喜劇です。
どうしても今日は滞りなく、君が代の伴奏もしてもらい、不起立を出さないで卒業式を終えたい校長。
どうしてそんなに皆が真剣なのかさえ、知らないミチル。
校長の管理教育の手先となって、走りまわる若手教員。
そして今日は処分になっても、不起立をつらぬこうとするハイジマ。
2年前、もっとげらげら笑えていたと思うのですが、劇が半分くらい進んだところで、観客の笑いの中でつらくなっている自分に、気づいてしまいました。
不起立をし続けようとする教員のつらさがなんか伝わってきちゃって…確かにかっちょわるいんんだけど、でも、こんな現実ってやっぱりひどすぎる…こういう強制のあざとさ、情に何度も何度もからめる力とまわりのずるさ、頑なに拒否するしかない悲しさ、適応過剰みたいな若い教員のヘンさ、校長のけっこう人間くさいけれどコワイ管理職ぶりなどなど…。
永井さんってほんとうにうまいですね。
こうやってくるんだーと何度も何度も思いました。
観客席には、若い人が多かったように感じたのは気のせい?
顔見知りの教組の人が、自分の同僚の若い人たちをつれてきていたのが印象的でした。
終わって、永井さんがサインしてくださるというので、つい、戯曲本を買いました。1年半くらい前にインタビューをふぇみんでさせていただいたのですが、顔を覚えてくださっていたようです。
そのときのインタビューの中身がとってもおもしろくて、楽しくて…
戯曲が一本書けたときの喜びは、とてもとてもなにものにも変えられないそうで、夜明けに町をみながら幸せがひたひたと押し寄せてくるそうなんですよ。
これから3月23日まで東京・紀伊国屋ホールでやっています。平日の券はまだ空きがあるそうです。
ぜひぜひ、見に行ってくださいね。
その後の予定も、二兎社webにあります。(衣)