2022年12月23日金曜日

原子力推進のGX実行会議の決定に抗議し、撤回を求める声明を、岸田首相宛に送りました。

 皆さん、こんにちは。

ふぇみんでは、12月22日付けで下記の声明岸田首相宛に送りました。

どうぞお読み下さい!

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20221222

内閣総理大臣 岸田 文雄 様            

ふぇみん婦人民主クラブ

共同代表 片岡栄子 坂上祥子 二木洋子

 

原子力推進のGX実行会議の決定に抗議し、撤回を求めます

                      

 私たちふぇみん婦人民主クラブは、1946年に結成された全国組織の女性団体です。ジェンダーや人権、平和の追求、脱原発、環境保護などの問題に取り組んでいます。

 

22日のGX実行会議(グリーントランスフォーメーション)で原子力推進の方針が決定されました。私たちは「グリーン」というまやかしの下の新たな原子力推進の決定には到底納得できません。政府は「エネルギーの安定供給の再構築」を掲げていますが、これまでの産業構造の維持・推進にほかなりません。私たちは安全でクリーンな脱炭素エネルギーへの転換を願っています。

 

原子力政策については、11年前の福島原発事故の教訓をもとに「原発の新増設はしない」「運転期間は原則40年、延長は1回限り20年」と決まっているはずです。これまでの方針を覆し、次世代革新炉の開発や増設、運転延長の期限を撤廃するなど、認めることはできません。

政府は福島での教訓を忘れたのでしょうか。

 

歴代原子力規制委員長の「原発は100%安全とは言えない。どのような安全規制をしても事故は起こりえる」の発言を、私たちは忘れていません。日本は地震国です。火山も津波も避けて通れません。原発に頼らない安全なクリーンエネルギーの確保のため、まだまだできることがたくさんあります。産業界にとっても同じです。私たち市民はエネルギーの消費をできるだけ抑える努力をしてきました。これからも変わりません。リスクを将来世代に残すことはできません。

以上の理由から原子力推進のGX実行会議の決定に抗議し、撤回を求めます。

2022年12月9日金曜日

防衛三文書改訂・防衛力強化の閣議決定に抗議し、撤回を求める声明を岸田首相ほか各政党に送りました。

こんにちは。

ふぇみんでは、「防衛三文書改訂・防衛力強化の閣議決定に抗議し、撤回」を求める声明を、本日12月9日に岸田首相ほか各政党に送りました。

 ぜひお読みください!

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                            202212月9日    

内閣総理大臣

岸田 文雄 様

ふぇみん婦人民主クラブ  

共同代表 片岡栄子 坂上祥子 二木洋子

 

防衛三文書改訂・防衛力強化の閣議決定に抗議し、撤回を求めます

 

私たちふぇみん婦人民主クラブは、1946年に結成された全国組織の女性団体です。平和の追求、ジェンダーや人権、脱原発、環境保護などの問題に取り組んでいます。政府は「防衛力強化」の閣議決定をするとのことですが、以下の理由でこれに反対します。

 

憲法9条に違反する

今回の防衛力強化の内容は、反撃能力(敵基地攻撃能力)保有、巡航ミサイルトマホークに代表される各種の長距離ミサイルの保有、世界第3位に浮上する防衛予算増額等々であり従来取ってきた専守防衛(国土防衛)の枠を大きく超えるものです。なかでも敵基地攻撃はこれも違憲である集団的自衛権として行使された場合、国際法違反の先制攻撃になりかねない危険性を孕んでいます。今までは政府みずからが攻撃的兵器は自衛のための必要最小限度を超えるため、その保有は許されないとしてきました。憲法の制約を超える軍備及び行為を内容とする防衛力強化は許されません。

 

誰のための防衛力強化なのか

2022年の「2プラス2」の共同発表文書で米国は中国を相手取ったインド太平洋地域における覇権競争のために同盟国との連合を広げるとしました。そのための日本の防衛力強化であることは明らかです。つまり日本の防衛力強化の目的は日本自身のためではなく米国援助のためと言えそうです。そもそも中国、北朝鮮が敵とみなす相手は米国であり日本ではありません。米中の覇権競争、抑止力競争に加担することは日本を危険に巻き込むことです。

 

抑止力競争は留まることなく国家破綻に繋がる(抑止力のジレンマ)

米中軍拡競争に加わって日本が米国の抑止力の一端を担うことは却って日本を破滅の道に引き込みます。高齢者人口と若年人口が逆三角形にある今後の日本の経済力、最大の貿易相手国中国との交易断絶、資源不足、食料自給率40%、少子高齢化社会になる一方の日本に世界第3位の軍事力に割く経済的余力があるとは思えません。再生産性のない軍事費は国費の浪費であり、国力の疲弊を招き私たちの生活を疲弊させます。

 

米中戦争の際には日本列島が最前線に立たされる

中国、北朝鮮が日本を攻撃するとすれば、それは敵対する米国の軍事基地が日本に数多く存在するからです。例えば政府が根拠なく煽り立てている台湾有事において、もし米中戦争となれば、在日米軍基地は中国の攻撃対象になり、その戦闘の範囲は南西諸島、沖縄に止まらず国土全域が戦場となり得ます。米国は日本全土をミサイル発射台として使い、在日米軍の主力部隊はグアムやハワイへ回避する作戦になっていると聞きます。全土が戦場となった島国日本は原発数基が破壊されるだけで壊滅へと向かいます。誰のための防衛力強化なのでしょうか。

 

⑤防衛力強化に代るもの

地政学的に特殊な位置を占める日本であればこそ今後取るべき道は日米同盟強化ではなく、中国、北朝鮮を含めたアジア太平洋一帯の平和の構築です。冷戦終結後、世界最強の軍事力を誇る米国はアフガニスタン、イラクを始めとする世界各地に軍隊を派遣してきました。でも成功した例はあったでしょうか?武力で平和は創れません。

世界第3位の軍事力ではなく、その予算と人材を活用した外交努力こそが日本及びアジアに平和と繁栄をもたらす方法です。

 

 

経済産業省大臣宛て「原発運転期間を延長せず老朽原発を動かさないこと」などを求める要請書を提出しました!

 ふぇみんは、11月24日に、西村康稔・経済産業省大臣宛てに、下記の要請書を提出しました。

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20221124日    

経済産業省大臣

西村 康稔 様

ふぇみん婦人民主クラブ  

共同代表 片岡栄子 坂上祥子 二木洋子

 

要 請 書

 

私たちふぇみん婦人民主クラブは、1946年に結成された全国組織の女性団体です。平和の追求、ジェンダーや人権、脱原発、環境保護などの問題に取り組んでいます。            

 

田首相は本年824日開催のGX(グリーントランスフォーメーション)実行会議第2回会合及び103日の所信表明演説において「十数基の原発の再稼働、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・建設などについて、年末に向け、専門家による議論の加速を指示した」と述べました。これは、東京電力第一原発事故以降、原発の新増設を否定してきた原子力行政の大転換です。第6次エネルギー基本計画(202110月)では「福島第一原発事故を経験したわが国は、再生エネルギーの拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減する」とされています。閣議決定されたこのエネルギー基本計画の内容を貴経産省中心の原子力政策の会合をもって簡単に覆すことは不当であり、原発事故の反省と教訓を忘れたとしか言いようがありません。 

 

119日付け東京新聞によると「原則40年、最長60年と規定された原発の運転期間は、8日の経済産業省の有識者会議で、60年超の運転を可能にする案を支持する意見が相次ぎ、リスクの高い老朽原発の長期運転への流れが本格する」とのことです。この拙速な議論からは、原発の新増設や「次世代革新炉」の開発にはかなりの年月を要することから、既存原発の運転期間の上限を取り払い、際限なく原発を稼働させようという意図が透けて見えます。

老朽原発を動かすことは極めて大きな危険を伴います。運転により原子炉が中性子にさらされることによる劣化や運転休止中にも配管やケーブル、ポンプなど原発の各設備・部品は劣化します。

 

国は安全性の確保を前提とした「運転期間の延長、既設原発の最大限の活用」と言いますが、安全とは言えない「運転期間の延長」は、今以上に多くの地域住民の安全を脅かすものだと思います。誰もが放射能事故を心配しないで暮らせるよう下記のことを要請します。

1 原発運転期間を延長せず老朽原発を動かさないこと

2 福島第一原発の廃炉作業を安全に進め、放射能汚染水の海洋放出をさせないこと

3 原発の再稼働をやめ、全ての原発を廃炉にすること

4 原発の新増設、建て替えをすることなく、原子力政策から撤退すること

5 核燃サイクル政策の破綻を認め、六ケ所再処理工場を廃止し再処理事業から撤退すること