2007年12月29日土曜日

脱テントのスター

このブログになってからお初のchiekoです。今日は反貧困フェスタの準備のために、会場となる神田一橋中学へ打ち合わせに行きました。校長先生が非常に好意的な方でほっとしました。普通教室も借りられることになりました。反貧困なんてテーマ、ちょっと怪しげですよね。体育館でシンポや講演、校庭で相談ブースやフリマ、屋台、教室でワークショップなど楽しいイベントになりそう!賛同と参加も募集し始めました。反貧困ネットでチェックしてください。

ふぇみん最終日に1月15日号の連載原稿を打ちにIさんが来てくれました。原稿を無事仕上げてなんだかんだおしゃべりしたあと、さらっと「路上で寝てるの」と言われてびっくり。えええー。
なぜ彼女が始めたか、そして今のことはhttp://homelessho.exblog.jp/見てほしいんだけど。
やってみない?と言われてそうかあーやってみるのもおもしろいかもと思う自分がいるのもコワイ。
Iさんもなんの違和感も感じずにできちゃうとちょっとコワイと言っていた。

そんなわけで仕事はばりばり残ったまま、年末がやってくる…

2007年12月25日火曜日

再処理とめたい!首都圏市民のつどい

「再処理とめたい!首都圏市民のつどい」は、2005年の1月から毎月第4水曜日に経済産業省前で抗議行動を行ってきています。明日、行動です。ぜひご参加を。

12/26(水)18:30~19:00
◆再処理をやめなさい!経済産業省別館前行動
http://www.meti.go.jp/intro/data/index_org.html

(拡声器でアピール・チラシまき・歌・申入書/抗議文 などを読み上げて渡す、など)申入書や横断幕、プラ カードなど持ってきてください。

■再処理とめたい!首都圏市民のつどい■
呼びかけ団体:原水禁国民会議(03-5289-8224)/ストップ・ザ・もんじゅ東京(03-5225-7213AIR内)/大地を守る会/福島原発老朽化問題を考える会/たんぽぽ舎/日本山妙法寺/日本消費者連盟/ふぇみん婦人民主クラブ/グリーンピース・ジャパン/原子力資料情報室

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「再処理をやめなさい!経済産業省別館前行動」は来年3月まで日程が決まっています。

2008年1月23日(水)18:30~19:00
     2月27日(水)18:30~19:00
     3月26日(水)18:30~19:00


 *この時間の前後に、他の行動もプロジェクトで検討されています。
 *不定期ですが、ミーティングでいろいろな行動プランを相談しています。

【次回】
「再処理とめたい!首都圏市民のつどい」ミーティング
日程:2008年1月8日(火)19時~21時  
会場:渋谷消費者センター研修室
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/shoko.html

生活保護引き下げ見送り!

厚生労働省は20日、生活保護の支給基準が高く設定された都市部の基準額を引き下げ、低い地方をかさ上げする措置などを導入しようとしていたが、1年先送りとした。2009年の予算編成で対応するとしている。
厚労省は見送っただけで、引き下がったわけではない。来年も引き続き「引き下げるな!」「生きていけない!」と声を上げ、届けていかないと。

自立生活サポートセンター・もやいにもエントリが。
http://www.moyai.net/modules/weblog/weblog-tb.php/253


以下、asahi.comから
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生活保護見直し、1年先送り 支給基準で厚労省
2007年12月20日22時10分
 厚生労働省は20日、生活保護の支給基準見直しについて、08年度からの対応を見送り、09年度予算編成で対応すると発表した。消費実態の地域差は縮小 していると指摘する検討会の報告書に基づき、同省は、高く設定された都市部の基準額を引き下げる一方、低い地方をかさ上げする措置などを導入する意向で、 国会答弁などで「08年度予算案の中で明確にして参りたい」としていた。
 だが、原油高が保護世帯の生活に悪影響を与える懸念や、与党内で「弱者切り捨てと言われかねない」など見直しに慎重な意見が相次いだこ とから、1年先送りを決めた。また、報告書公表から予算編成まで1カ月足らずで、「詳細な制度設計をする時間がなかった」(同省幹部)という。



2007年12月18日火曜日

KIの映画評 vol.14

今年もいよいよ最後の月となりました。冬休みのご予定は? 

師走の町のあわただしい雰囲気にのせられて無駄な買い物をするよりは、この時期は映画館に行くのがいいかも。お正月映画といった混み合う映画ではなく、東京で秋に公開されたおもしろい映画が各地の映画館を回っています。紹介するのは女性が主人公の日本映画2作。(KI)

■ 『めがね』★★★★☆                   
 女性が主人公の映画って、たいていはヒロインが美人で、若くて、かっこいい男が出てきて、 恋愛して、事件が起きて…って、まあそういうのもたまにはいいけどね。
 この映画は、南の島(沖縄のどこか小さな島)に旅に出た若くはない女性タエコ(小林聡美)が、その島でふんわり過ごす夏の休日、ゆっくり過ぎる時間を映画にしたという感じのもの。事件が起こるわけでもないし、ただ、海から吹いてくる風と、そこで食べる豪華ではないけどていねいに作った食事と、海辺に座って、たそがれる時間を私たちも一緒に体感できる。

 そして、すてきなのは、島を訪れる常連さんとして登場するもたいまさこ演じるサクラさん。みんなが彼女の来るのを待っている。サクラさんの、押しつけがましくない、けれど人を巻き込む力のある自分流の過ごし方、不思議なおとなの魅力というのか、私もこんなおとなになりたいと思ってしまった。

 昨年人気を博した『かもめ食堂』の監督(荻上直子)、スタッフでつくったこの映画、キャッチコピーは、「何が自由か、知っている。」だって。



■ 『クワイエットルームにようこそ』★★★☆☆
 28歳のフリーライター佐倉明日香(あすか)。仕事、同棲相手との関係に行き詰まり、 ある日気がついたら女性だけの閉鎖病棟、クワイエットルームと呼ばれる白い部屋にいた。
 そうやって始まる話題の映画、昨年芥川賞候補にもなった同名小説を作者の松尾スズキが監督した。見所は、なにより魅力あふれる役者たち。

 明日香役の内田有紀もがんばっているが、なにより摂食障害の患者役の蒼井優、映画、『フラガール』で、若さあふれるすばらしい笑顔でフラを踊っていた子が、点滴につながれながら歩く姿には鬼気せまるものがある。

 そして、過食症の患者を演ずる大竹しのぶは、以前出演したホラー映画『黒い家』(1999)の時と同じくらいすごみのある怖さ(余談だけどあの映画の大竹しのぶを見た後はホラー好きの私でさえ夜眠れなかった)。

 それから、明日香の同棲相手を演じる宮籐官九郎、ただただ優しいけれど、人間関係が深刻で重そうになると逃げ腰になる男子を好演、リアリティがありすぎて官九郎さんその人と重なってしまったくらい。それから、軽くてお調子者役の妻夫木聡も何か変にぴったりで…。

 というわけで、他にもたくさんの個性的な役者たちが好演するのだが、途中、筋書きが男の目線になっちゃてると感じるところがあり、松尾さん残念!

 しかし、ともあれ、現代社会、都会で必死に生きる女性、明日香が閉鎖病棟を出るまでの14日間を描いたこの映画、刺激的な作品ではある。


2007年12月13日木曜日

生活保護、都市部は減額、地方は増額

12日に厚労省は生活扶助基準について都市部の引き下げ、地方のかさ上げを決めた。
生活扶助の予算額(国と地方で07年度約8400億円)はそのまま。

朝日新聞が報じています。
http://www.asahi.com/life/update/1212/TKY200712120468.html



大阪で行動があります。
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『歳末!貧困窮メッセージ 街頭掘り起こしキャンペーン』

街頭で貧困メッセージ集めるぞ!集めて厚労省に送りつけるぞ

来年度の予算案に間に合わせて生活保護基準を切り下げるべく、厚生労働省は突っ走っています。
国のほんの一握りの官僚が強行に押し切ってる様は、知れば知るほど腹が立つ… 
私たちは、街頭にうずまく声を集めて政府・厚生労働省に届けるべく、12月13日次のような行動を企画しました。

私たちを捉えて離さないno futureっぷり。庶民のぼやきっぷり。
貧乏自慢、としてしかゆってられない現実など。
みんなが持っているはずの鬱屈を、採集して届けるまでがすべてアピールです。
街頭情宣?パフォーマンス?どういう言い方でも自由。最小限の行動で、最大限 相手の痛がることしませんか?

2007年12月13日(木)
(1)11:30~13:00 JR天満駅前
(2)16:30~18:00 JR天王寺駅前
(3)18:30~20:00 JR天王寺駅前

「辛抱たまらん!ええかげんにせえ!!生活扶助切り下げに反対する緊急集会」実行委員会
連絡先:大阪市西成区太子2-1-2 NPO法人釜ヶ崎医療連絡会議気付
FAX 06-6647ー8278
Mail safetynet_osaka at yahoo.co.jp

2007年12月11日火曜日

ヌエック統合反対! 署名にご協力を

「国立女性教育会館(ヌエック)」が「独立行政法人の合理化計画」の対象になり、統合・縮小されようとしています。
「国立女性教育会館」の統合・縮小は、国の男女平等政策の後退であり、このような暴挙を許せば、全国各地の女性政策や女性センターも深刻な影響を受けます。
わたしたちは、私たちの思いを国に届けるために声を挙げ、「国立女性教育会館が単独存続を求める申し入れ書」を提出することにしました。 趣旨に賛同される方は、署名をして以下にご返送ください。

<呼びかけ人>
小川まみ(前三重県桑名市議会議員)
小川みさ子(鹿児島県鹿児島市議会議員)
呉羽真弓(京都府木津川市議会議員)

小林純子(長野県安曇野市議会議員)
合田美津子(北海道・女性市民グループ)
ごとう尚子(前愛知県日進市議会議員)

今大地はるみ(福井県敦賀市議会議員)

寺町みどり(岐阜県・女性市民グループ)

申し入れの事務局/寺町みどり



呼びかけ人になりたい方は、その旨を明記してください。
事務局からの発信の際、随時追加します。 賛同者は、自治体議員、市民、団体の3種で、集約します、 賛同は超党派で、申し入れの趣旨に賛同される方はどなたでもできます。
申し入れに参加いただける方は、以下のフォームに、
議員は議会名(必須)、市民は都道府県名(必須)、と職業、所属等(任意)いずれも、本人確認(非公表)のため、mailアドレス、またはtelをお書きください。団体は、団体名と代表者、所在地住所および連絡先をお書きください。


申し入れに加わりたい方は、以下の★必須事項を記入して返信してください。
★お名前(必須)
★議員の場合(必須)  (都道府県名)(県・市・町)議会議員

★市民の場合(都道府県名、必須)
(職業・所属等、任意)
★あなたのmailアドレス、またはtel(必須・非公表)
      
★団体の場合(団体名・必須)
(代表者・必須) (所在地および連絡先・必須、非公表)
返信先アドレス midori@ccy.ne.jp fax:0581-22-4989
■第一次集約の期限
■12月12日(水)21時(必着)
 
(署名は、閣僚折衝で結論が出るまで引き続きあつめます)
※なお、いただいた個人情報は、申し入れ書提出に限定して使用し、目的外使用はしません。


以下は、国立女性教育会館の単独存続を求める申し入れ書(案)です。 ------------------------------------------------------
2007年12月  日

内閣総理大臣 福田康夫 様
行政改革担当大臣 渡辺喜美 様
文部科学大臣 渡海紀三朗 様

独立行政法人・国立女性教育会館の単独存続を求める申し入れ書(案)

 私たちは、今回、独立行政法人改革の有識者会議から提言された、独立行政法人・国立女性教育会館と国立青少年教育振興機構との統合縮小案は、男女平等政策の後退であると、強く危惧しています。
 独立行政法人「国立女性教育会館」は創立以来30年、男女平等社会の実現に向けて、全国各地の女性たちの活動拠点として重要な役割を担ってきました。また国際的にも、日本の女性差別撤廃の中核機関として高く評価されています。
 今回の独立行政法人改革は、「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律(平成18年法律第47号)」によるもので、第2節「独立行政法人の見直し」第15条(国の歳出の縮減を図る見地からの見直し)には「・・・・これらの独立行政法人に対する国の歳出の縮減を図る見地から、その組織及び業務の在り方並びにこれに影響を及ぼす国の施策の在り方について併せて検討を行い、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。」とされています。
 「独立行政法人国立女性教育会館法」は、第3条(目的)として「独立行政法人国立女性教育会館は、女性教育指導者その他の女性教育関係者に対する研修、女性教育に関する専門的な調査及び研究等を行うことにより、女性教育の振興を図り、もって男女共同参画社会の形成の促進に資することを目的とする」と定めています。同法の目的を達成するために、国立女性教育会館は、研修、研究、紀要作成などを行い、特に全国の女性の人材を育成し、男女平等施策の推進に大きな役割を果たしてきました。
 また、男女共同参画社会基本法は、第8条に(国の責務)として、「国は、男女共同参画社会の形成についての基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。」と定めています。
 今回の、国立女性教育会館の統合縮小案は、同法の趣旨に反して、国の責務を放棄し、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を決定的に後退させるものです。
 いま全国の地方自治体は、同法第9条(地方公共団体の責務)を果たすために、男女平等政策を推進しているところです。今回の統合縮小案は、同法の趣旨に反し、国の施策を後退させるばかりでなく、地方自治体における男女平等政策に大きな悪影響を与えるものです。
 私たちは、目的も役割も違う国立女性教育会館と国立青少年教育振興機構を、国の施策として真に必要であるかないかを見極めず、「国の歳出の縮減を図る見地」からのみ、「おんな・こども」を一まとめにし、弱く小さいところを不要と切り捨てる、今回の改革案をとうてい容認できません。
 よって私たちは、独立行政法人・国立女性教育会館と国立青少年教育振興機構との統合縮小案に反対し、国立女性教育会館の単独での存続を強く求めます。
 なお、男女共同参画に関する施策はほんらい内閣府の所管であり、福田首相におかれましては、所信表明演説で「男女共同参画社会の実現に取り組む」と明言された施策を後退させることのないよう、あわせて申し入れます。     
                                     以 上



2007年12月10日月曜日

「生活扶助基準」切り下げ見送り!

12月9日、政府は「生活扶助基準」の切り下げを見送った!
反貧困ネットワークや、障がい者で生活保護を受けている当事者などの懸命な抗議行動が実った形。

===
政府・与党、生活保護基準下げ見送りへ…世論反発に配慮
 政府・与党は10日、2008年度予算で、厚生労働省が検討していた生活保護の最も基本的な給付である生活扶助基準の引き下げを見送る方針を固めた。「弱者切り捨てだ」などの世論の強い反発に配慮した。

 生活扶助基準については、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針(骨太の方針)2006」で、見直しが明記され、厚労省の有識者会議「生活扶助基準に関する検討会」で水準について検討していた。

 全国消費実態調査などのデータを基に比較を行い、生活扶助を受けている世帯の方が受けていない低所得世帯よりも生活費の支出が「高め」であるとする報告書をまとめた。これを受けて、舛添厚生労働相は記者会見で「基準を若干引き下げる方向の数字が出る」と明言していた。

 これに対して、与党内からは「検討会が緻密(ちみつ)な比較を行ったことは意義深いが、基準を見直すほどの違いがあったとは思えない」(幹部)な どの意見が出ていた。また、民主党などが引き下げを強く批判しており、「引き下げは最悪のタイミングだ」(自民党中堅)として、見送りを固めた。

 一方、地域の物価などの違いに応じて基準額に最大22・5%の差をつける「級地」については、同検討会の報告書が「地域間の消費水準の差は縮小してきている」と指摘したことから、厚労省は、級地の違いによる基準額の差の縮小を引き続き検討する方針だ。
(2007年12月10日13時20分読売新聞)

2007年12月4日火曜日

ヌエックがピンチ!

ヌエック(独立行政法人国立女性教育会館)と青少年教育振興機構との統合案が出されています。
これは、政府がいま進めている独立行政法人の見直しのひとつ。

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女性運動の象徴 存続の危機
国立女性教育会館に合理化計画
(2007.12.3 読売新聞 )

「国立女性教育会館」(埼玉県嵐山町)が政府が進める独立法人の整理合理化計画の中で、統廃合の対象に挙がり、存続が危ぶまれている。今年で開催30年を迎えただけに、各地の女性グループから存続を求める声が相次いでいる。
 同会館は女性の地位や男女共同参画の推進を目指し、各地の女性指導者への研修や女性教育に関する調査研究などを担う国立施設として、1977年に開館した。
英語名の頭文字を取って「NWEC(ヌエック)」の愛称で親しまれている。都心から2時間近くかかるが、宿泊施設を備えており泊りがけのイベントが可能で、同会館が開く研修には国内外から利用者が集まる。昨年6月には利用者の累計が300万人を超えた。
 ところが政府の行政改革推進本部の有識者会議が11月27日、同会館を国立青少年教育振興機構(東京)と統合するなどとした報告書を福田康夫首相に提出した。
 全国地域婦人連絡協議会(地婦連)は、統合案が明らかになった10月の時点で、同本部に意見書を出した。「男女共同参画は政府の重要施策。そのシンボルとしての会館は国が責任を持って運営し、一層充実させてほしい」としている。
 岩手県の「いわてヌエックの会2003」は、同会館の研修受講者で作る組織。ヌエックで学んだ人たちが、地元でのリーダー育成を目的に岩手県内で研修会を開いたり、情報交換を続けたりしている。会長の野内令子さんは「国の重要施策でもある男女共同参画を進める拠点として、独立した機関として存続してほしいと訴える。
 北海道道南地域でもヌエックの受講者で「嵐山の会」「コスモスの会」などが作られている。壮瞥(そうべつ)町の婦人団体連絡協議会長で「コスモスの会」メンバーの佐藤道子さん(68)は、83年に同会館で野研修に参加した。「全国から女性が集まり、活動の悩みや思いを話し合い、励みになった。ヌエックに行った経験は、今も活動のよりどころ」と話し、存続を求めている。
 同会館は11月20日、会館30年の記念の式典を開いた。理事長の神田美智子さんは「男女共同参画のため、今後も役割を果たしていきたい」と話している。
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全国女性会館協議会が要望書を出しています。
http://www.j-kaikan.jp/topics/20071119topics.html

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関係閣僚(副大臣、政務官含む)に、ヌエックを統合対象から外すべきことを訴えていきましょう!

・渡辺喜美(行革担当特命大臣);栃木3区(大田原市、矢板市、那須塩原市、那須烏山市、那須郡)
http://www.nasu-net.or.jp/~yoshimi/

・渡海紀三朗(文部科学大臣);兵庫10区(加古川市、高砂市、加古郡)
http://www.kisaburo.net/

・池坊保子(文部科学副大臣);近畿ブロック(公明党)
http://www.ikenobo-yasuko.net/

・松浪健四郎(同);近畿ブロック
http://www.kenshirou.com/top.htm

・保坂武(文部科学政務官);山梨3区(韮崎市、南アルプス市、甲斐市、北杜市、中央市(2区に属しない区域)、南巨摩郡、中巨摩郡)
http://www.takeshi-kaze.jp/

・原田令嗣(同);静岡2区(島田市、焼津市、藤枝市、牧之原市、御前崎市(旧御前崎町域)、志太郡、榛原郡)
http://www.yoshi-harada.jp/main.asp

・上川陽子(男女共同参画特命大臣);静岡1区(静岡市葵区・駿河区)
http://www.kamikawayoko.net/

・中川義雄(内閣府副大臣・男女共同参画担当);北海道(参議院)
http://www.nakagawa-yoshio.com/

・西村明宏(内閣府政務官・男女共同参画担当);宮城3区(白石市、名取市、角田市、岩沼市、刈田郡、柴田郡、伊具郡、亘理郡)
http://www.a-nishimura.jp/

・町村信孝(官房長官);北海道5区(札幌市厚別区、江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、石狩支庁管内)
http://www.machimura.net/

・福田康夫(内閣総理大臣);群馬4区(高崎市(旧高崎市・新町域)、藤岡市、多野郡)
官邸ご意見募集ページ http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html

・文科省・生涯学習政策局・男女共同参画学習課 FAX03-6734-3719

http://www.mext.go.jp/







2007年11月30日金曜日

反戦と抵抗の祭(フェスタ)


■ 反戦と抵抗の祭<フェスタ>2007--生きのびる ■
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12月1日(土)(開場 12:30)13:00-21:00 千駄ヶ谷区民会館
JR原宿駅から徒歩10分 神宮前 1-1-10(資料カンパ500円)
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第1部 ========================================

(1)反グローバリズム13:00~13:45
・反G8
[報告] 成田圭祐(Irregular Rhythm Asylum、NO! G8 Action)×木下茅(NO! G8 Action)
・農と食
[報告] 相川陽一(社会学・農業見習い)と若手農業者×抵抗食の会(仮)
[司会] ペペ長谷川(不安定雇用層)

(2)死刑 14:00~14:30 死刑廃止─わたしの立場
[話し手] 永井迅(統一獄中者組合)

(3)原発 14:40~14:55 国・東京電力のごまかしにだまされないで生き残ろう!
[報告] アツミマサズミ(平和の白いリボン行動東京グループ)

(4)反戦 15:05~15:50
[報告] 外間三枝子(沖縄一坪反戦地主会・関東ブロック)×大西一平(立川自衛隊監視テント村)
[司会]茂木遊(戦争に反対する中野共同行動)


第2部========================================

デモ 16:15~17:40 能書きタラタラこくのにうんざりしてるんだったらオモテに出ればいいじゃない。
【進路】 千駄ヶ谷区民会館前→明治通り→青山通り→表参道→原宿駅前→千駄ヶ谷区民会館前
http://maps.google.co.jp/maps/ms?client=firefox-a&channel=s&hl=ja&ie=UTF8&om=1&msa=0&msid=113693097359521632284.00043f0e9b07557bbccee&ll=35.670284,139.709187&spn=0.008367,0.013733&z=16&source=embed
【バンド】 The Happening, Voco Protesta, aiena, 赤い疑惑 他(予定・順不同)
【DJ】 meenie(エスコーラ・ヂ・サラヴァ・オベヤ), mixnoise, ∞+∞+∞= 他(予定・順不同)

第3部========================================

労働スピークアウト18:00~18:45
[報告] 日雇い派遣現場で働く仲間+関根秀一郎(派遣ユニオン)
[司会] 梶屋大輔(グッドウィルユニオン委員長)

プレカリ討論 19:00~20:30 「戦争は貧者を求める。貧者は戦争を求めるか」
[提起] 赤木智弘(フリーター、双風舎『若者を見殺しにする国』)×海妻径子(岩手大教員、作品社『近代日本の父性論とジェンダー・ポリティクス』)×植本展弘(賃金労働者、『アナキズム』誌編集委員)
[司会] 雨宮処凛(作家)、山口素明(フリーター全般労働組合)


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主催:反戦と抵抗の祭〈フェスタ〉2007実行委員会
連絡: 東京都新宿区新宿1-30-12-302 新宿事務所気付
TEL: 070-5587-3802 E-mail: war_resisters_fes@yahoo.co.jp
http://a.sanpal.co.jp/r-festa/ http://blog.livedoor.jp/r_festa/

労働契約法新設!その問題点

11月28日の参議院本会議で、労働契約法が賛成多数で可決されました。
賛成220、反対15。反対票を投じたのは社民党、共産党のほかに、糸数慶子議員、川田龍平議員、田中康夫議員でした。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/frameset/fset_b04_01.htm

同日、最低賃金法改正案も可決されました。
上記の2つと「労働基準法改正案」をまとめて「労働三法」として同時に審議されていましたが「労基法改正案」は継続審議となっています。


さて、労働契約法の問題ですが。
「ふぇみん」2007年5月15日号に詳しく載せています。

働くうえでの細々としたルールは就業規則です。始業時間の規定とか、有給が何日とか、各種休暇についての規定とか。ま、この就業規則自体、見せてもらえていない労働者が多いのですが。(でも見せてくれ!といえば見せてくれます。というか、いつでも閲覧できる場所にあるべきものなのです)

就業規則は使用者側が作成するものですが、労働者そのルールに不服だと思えば、使用者側と話しあって交渉して、その合意したものを優先してきたのです。で、そこでどうしても合意できない場合は、労働者が裁判を起こして解決をはかります(でも裁判を起こすのは膨大なエネルギーが必要で誰でもできるものではないですね、だから泣き寝入りしている労働者がほとんどでしょう)。


今回、新しく作られた「労働契約法」は、職場の就業規則を「労働契約」とする、という法律。
使用者側がつくったルールを、彼らが「これは合理的なルールだ!」と判断し、そしてそのルールを労働者に“お知らせ”(周知)すれば、オールOK。「このルールが気に入らないなら辞めてもらって結構ですよ」なんて言われかねない。
この法律には「労使対等」という、あまりにばかばかしい前提がある。
使用者と労働者の権力関係をあまりにも無視したこの法律。権力を持つものが「これがルールですから」と言えば、労働者はイエスというしかないじゃないか。


また、使用者側が働くルールを変更したいとき、それを彼らが「合理的」だと判断すれば、労働者がたとえ不満であっても一方的に変えることができる。
労働組合や、労働者代表(使用者側に都合のいい“労働者代表”を置いている会社もあるしね)と協議の場があったとしても、その変更にノーを言っても、そんなのお構いなしにルールは変更できてしまう。
労働条件の切り下げがいとも簡単にされてしまって、「受け入れるか、辞めるか」の二者択一を迫られることになりかねません。

この法律、「最近、労使間の紛争が増えてるから新しい解決システムがいるよー、いちいち面倒なんだもーん」という
、財界の強力な要請があってのことなんです。
与党が出してきた法案に、民主党は対案をすぐ引っ込め、いそいそと修正協議に乗りだし、あっという間に可決。なにが「ねじれ国会」だ。


この法律の「毒」を、ACW2が解説しています。
http://acw2.org/news?id=175





2007年11月14日水曜日

反貧困たすけあいネットワーク 発足イベント



もやいと首都圏青年ユニオンが中心となり「反貧困たすけあいネットワーク」を発足させる。
会費は月300円。
半年以上の入会を条件に、病気で1日1000円、10日で1万円を支給、 生活困窮時に1万円の無利子貸付。
労働と生活のお役立ちメルマガも発行予定。 労働相談・生活相談のエキスパートによる相談や 若年ワーキング・プアの居場所作りを目的としている。
http://tasukeai-net.blogspot.com/



反貧困たすけあいネットワーク 発足イベント
~私たちにパンと誇りを!~
反貧困助け合いネットワーク Launch Party
生きづらいのは自分のせいではない。働いても食うに食えない若者たちが、自分たちの手で状況を切り開くための助け合いプロジェクト「反貧困助け合いネットワーク」の発足イベント、それが「Bread and Roses」。
話題の書「貧困襲来」でシーンを震撼させた湯浅誠から、首都圏青年ユニオンの河添誠、NPO、ジャーナリスト、そして政治家までが結集。
今、ワーキングプアの逆襲が始まる!


日時:11月22日(木)18:00~22:00

場所:SUPER DELUX(スーパーデラックス)
    106-0031東京都 港区 西麻布3.1.25 B1F
    TEL:03-5412-0515

入場料金:
年収300万円未満 500円
年収300万円以上600万円未満 1,000円
年収600万円以上 2,000円


「反貧困たすけあいネットワーク」とは
① サラ金・日雇い派遣情報ではなく・・・・・生きるうえで役立つ労働・生活の情報を携帯配信するメルマガの発信
② 自分たちの手で生きられる条件を・・・・休業補償・無利子貸付のための助け合いシステムの発足
③ いつでも、どんなことでも・・・・・・・・・・・・残業代未払い、不当解雇、生活保護、借金(多重債務)、なんでも相談、解決する。
④ だべろう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まったりと集う若者カフェの開催


2007年11月13日火曜日

クィア学会



ふぇみん2007年11月15日号にて「クィア学会」設立大会の記事を掲載しています。
(見本紙が必要な方はふぇみんまでご一報を)




設立呼びかけ人の清水晶子さんのインタビューが「デルタG」に載っています。
http://www.delta-g.org/news/2007/11/post-17.html


クィア学会のウェブサイト
http://queerjp.org/

2007年11月2日金曜日

KIの映画評 vol.13

子どもが主人公の映画ってその周辺のおとながどう描かれるかが重要だったりする。子どもが脇役でないことで、むしろ周辺のおとなたちが魅力的で際立つ存在に見えることがある。(KI)

■『ミルコの光』★★★★☆
 
 1971年イタリア、トスカーナ。10歳の少年ミルコは事故で両眼の視力を失ってしまう。
当時のイタリアでは盲目の子どもは、通常の教育を受けられず、両親と離れ、全寮制の男子だけの盲学校に転校させられる。そこで偶然彼が手に入れた1台の古いテープレコーダー、その機械を通して知る音との出会い、彼はみずみずしい感性で周辺の音を集め始める。

 この映画は、現在イタリア映画界の第一線で活躍するサウンドデザイナー、ミルコ・メンカッチをモデルにした実話。70年代初頭の自由を求める運動が大き なうねりを見せていたイタリアの社会の中で、視覚障害者に対する保守的な思い込みを乗り越えようとする主人公ミルコとその周辺のおとなたちが魅力的に描か れる。
 『ニュー・シネマ・パラダイス』や『ライフ・イズ・ビューティフル』につらなるイタリア映画らしい、いい映画だ
。舞台となる盲学校の生徒を演じるのは、 イタリア全土で行われたオーディションで選ばれた演技未経験の少年たち。目の見えない子、見える子ほぼ同数ずつキャスティングされ、撮影前のトレーニング 合宿では見えない子どもたちが見える子どもたちに、視覚に頼らずに外の世界を感じる術を教えたという。
 ちなみにミルコ・メンカッチは最近日本でも公開された1960年代から現代にいたる青春群像を描いた長編映画『輝ける青春』の音楽も手がけている。



■ 『この道は母へとつづく』★★★☆☆
 極寒の凍てつくロシアの大地、見渡す限り雪に囲まれたフィンランドとの国境近くの孤児院、映画はそこに遠くイタリアから一組の夫妻がやってくるところから始まる。
 映画の舞台となる2000年当時のロシアは、銀行や金融の破綻により、都会の通りにはホームレスの子どもたちがあふれ、その日一日生きのびるために路上 で働いていた。田舎の貧しい孤児院でアル中の院長と暮らす子どもたちにとって、その劣悪な環境から抜け出す唯一の方法は、裕福な養父母に引き取られていく ことだった。必死な目で養父母を迎える子どもたちと、院長とお金のやりとりをする仲買業者、べたべたした感傷を排した映像が胸を打つ
 イタリアの夫妻に選ばれたワーニャは、引き取られていく前に一人で本当のお母さんに会いに行くという無謀な計画をたてる。彼は自分に関する資料を読むために隠れて字を覚え、そして孤児院を抜け出し、冒険の旅へと…。
 ワーニャの周辺の人間たち、絶望し、開き直ってその日を暮らすおとなたちが、一途なワーニャの思いに引き込まれていく。映画の中で、束の間ワーニャに関 わるおとなたちのその表情やしぐさに彼らの重い日常、人生が見て取れる。そしてワーニャは最後にお母さんに会えるのだろうか。ロシアで実際にあったお話。

2007年10月31日水曜日

片づけたい女たち


三軒茶屋のシアタートラムに『片づけたい女たち』を見に行く。芝居とか見に行きたいから誘ってね、と言われていたのでFさんを誘っていっしょに。
もう最初の、舞台が明るくなってきて、ごみ、ごみ、ごみの山の部屋を見たとたん、笑いの渦。
なんでこんなに片づけられないんだろう。というかなんで女は片づけるべきと思ってるんだろう。あまりにも身につまされることだらけで、笑い通し。
きちんとやろうとするから却って何も片付かないとか。
ごみの山から出てきた茶碗のお茶を飲むときにためらったりとか、あまりに日常的な動作が繰り広げられる。
下手に分別したいとか、リサイクルをがんばろうとかするからさらに片づけられないとか。

さらにだんだん女たち三人三様の悩みが出てきて…怖くもなっていくのだが…。

この芝居は確実にフェミの芝居でした。
こんな風にフェミってひろがっているんだなあって観客の笑いを感じながら思った。

脚本は永井愛さん。
演出は木野 花さん。
そして達者な役者が3人。

帰ったら朝日新聞夕刊に劇評が載ってました。でもなんかピンボケ。

4日までやっているそうですが、満杯だったので入れないかな。


2007年10月7日日曜日

追悼・若桑みどりさん

10月3日、夜、都内の女性センターを出たところで、電話がかかってきて若桑みどりさんの死を伝えられた。まったく信じられない状態のまま家に帰りネットをみると訃報がでていたのだが、それから御通夜に行ってもなんだか信じられないままだ。
 
 「ふぇみん」ではごめんくださいに登場し、また大阪で50周年集会のときの講師をつとめてくださり、何度もふぇみん紙上に登場してくださっていた。特に 軍事化とジェンダーバッシングが軌を一にして私たちに襲い掛かってきたこの数年、戦争とジェンダーの問題で発言してきた若桑さんにお願いすることはたびた びあった。私もインタビューもさせていただいたこともあり、原稿をお願いしたこともある。

 下北沢のお気に入りの喫茶店で白い麻のシャツ姿でインタビューを受けてくださった若桑さんは怖くもあり(怖い人は結構好きなのでOKなのだが)なかなかに魅力的だった。

 しかしなんといっても思い出のいちばんは上野千鶴子さんの国分寺事件での若桑さんだ。2005年に国分寺市の市民が企画した講座の中で、上野千鶴子さん の講演案を東京都が中止させるという暴挙に出た。それはジェンダーフリーに触れる可能性があるという理由だった。ことの次第が表に出たのが翌年の1月。そ こでまっさきに手を上げ、これは言論弾圧であると声明を書き、賛同人を1800人以上集めたのは若桑さんだった。その行動力と勢いはすごかった。

 その後「ジェンダー概念を話し合うシンポジウム」シンポジウムは実り多いものであったが、それに巻き込まれ、本『「ジェンダー」の危機を超える!』(青 弓社)つくりでごいっしょした。お弟子さんたちの「チーム若桑」を動員しながらの猪突猛進ぶりは印象深い。世田谷カソリック教会での御通夜の席で息子さん が亥年でしたと語ったときに、こっそり微笑んだ人は多かったのではないか。ともかくジェンダー平等を実現しようという熱い思いに動かされ私も右往左往しな がら共に「闘った」。
 そんなストレートで、正直で、感情豊かな若桑さんのファンは年齢別なくいたと思う。
 
 さらに、東京都知事選の時には女性たちで浅野女性勝手連をつくり、集会はかなり盛り上がったのはこのブログでもご存知のとおり。4月のある1日、女性勝 手連が1日、宣伝カーとともに歩いたのだが、そのとき、路上演劇をするはめになってしまった。若桑みどり作の芝居は、シロクマ役若桑さん、ブラックタイ ガー役は私。巣鴨から銀座、原宿まで路上芝居した。このパフォーマンスはおっぱいパフォーマンスとともに賛否両論で果たして選挙に効果があったかは私もよ くはわからない。しかし、ともかくシロクマのかぶりものを入手し路上でタイガー(イシハラ)をやっつける若桑さんは真剣だった。
 
 『戦争がつくる女性像』(筑摩学芸文庫)『お姫様とジェンダー』(ちくま新書)は入門編としてぜひおすすめしたい。また『女性画家列伝』(岩波新書)も まだamazonで入手できるようなので私もこれから読んでみたい。美術史家としての著作は多数あり、少しずつ読ませてもらいたいと思う。

 彼女は研究者であり、アクティブな研究者だった。本来すべてのジェンダーにかかわる人がそうであってほしいと私たちが願うところを、まったくちゅうちょなくやっていた人だった。そういう人が少ない中で、明らかに貴重な人だった。

 今年の夏は暑かった。その夏に大きな仕事をまとめられていたと聞いている。
 なんでまた逝ってしまったのだろう、そんな若桑さんの代わりを出来る人はいないのにと思う。

 ともかくごいっしょした行動のあれこれは楽しい思い出となっている。シロクマ姿の若桑さんを頭の片隅で思い出しつつ、もういちど本棚の『お姫様とジェンダー』を手にとって、若桑さんの死を少しずつ受け止めるしかない。

 そうそう、若桑さんは赤い薔薇に囲まれているのではないかと想像していたが、白と薄いピンクの薔薇に囲まれていた。(衣)


2007年9月3日月曜日

KIの映画評 vol.12

 今回は、公開が始まるホットなドキュメンタリーをふたつ。
一見全く違う趣の映画なのだけれど、見終わった後に共通の思いがわいてくる。権力から重い被害をこうむった人が、人間への信頼を取り戻していく、率直で愛 情あふれる人間関係で人が変わっていく…、2作とも、その過程が映像を通して体験できると言ったらいいのだろうか。こんな世の中だけど、こんなふうに関わ り合える、人間ってそう捨てたもんじゃないと思えてくる。(KI)

■『オレの心は負けてない―在日朝鮮人「慰安婦」宋神道の闘い』★★★★☆
 朝鮮の忠清道で生まれ、16歳の時だまされて中国に慰安婦として連れて行かれ、敗戦後、
再びだまされて日本に渡り、半世紀にわたり、過酷な暮らしの中で 心の傷を深めていった宋神道さん。宋さんが、「支える会」のメンバーと出会ってからの10年を映画は追っていく。裁判に踏み切る過程の中で動揺し、不安を ぶつける宋さん。とまどいながら宋さんの気持ちを受け止め、建前でなく真っすぐに向き合うメンバーたちの率直な語りがいい。メンバーたちと宋さんがお互い の気持ちを確かめ確かめしながら信頼関係を築いていく姿がていねいに語られ、この「在日慰安婦裁判を支える会」の10年の重みが説得力を持って伝わってく る。宋さんが自分の受けた被害を語っていくこと、そしてそれを聞いてくれる人がいること、その人たちが逃げずに向き合い続けてくれること。裁判をたたかっ た10年の中にそういう時間があったからこそ、宋さんが裁判の敗訴にも「オレの心は負けてねえ」と語れる今を獲得できたのだと納得できる。
 宋さんに謝罪も補償もしようとしないこの国や、裁判所に怒りがわくが、この10年の「支える会」との出会いの中で、宋さんがかけがえない人間関係を得 て、心に受けた被害を回復していくこのドキュメンタリー、魅力的な宋さんのキャラクターと共に一見の価値あり。今後各地で自主上映、ネットで調べてみて。


■『ミリキタニの猫』★★★☆☆

 ニューヨークに住む80歳の日系人路上画家ジミー・ミリキタニ。このドキュメンタリーの監督、リンダ・ハッテンドーフが毎日歩く路上で彼はいつも絵を描 き、その絵を買わない限り施しも受けない誇り高きホームレスだった。2001年9月11日、ツインタワーが崩れ落ちる緊張状態の中で、咳き込みながらそれ でも絵を描き続ける彼を見て、リンダは思わず彼を自分のアパートへ招じ入れ、その日から2人の奇妙な共同生活が始まる。
 戦争中、日系人強制収容所に送られたため、アメリカに抵抗して自ら市民権を捨てたジミー。強制収容所での痛ましい記憶、決して忘れることの出来ない怒り、癒えない傷。ジミーは長い間、心の中でたったひとりの孤独なたたかいを続けていた。
 リンダは手をつくして47年前にジミーの市民権が回復していたことを明らかにし、彼の社会保障番号を探し当てる。彼は老人ホームへの入居が可能になり、 離ればなれになっていた姉の生存を知る。孤独で頑固な彼をサポートするリンダの行動が自然でとてもいい。彼に向き合う時の飾らない率直な態度。それは、1 作目に紹介した「支える会」のメンバーたちの宋さんに対する態度に通じるものがある。
 ジミーは、彼が以前収容されていたツールレイク強制収容所の跡地をリンダと共に訪れる。そこでの過酷な生活の中で幾人もの命が消えた。記憶をたどりながら彼はつぶやく。「もう怒ってはいない。通り過ぎるだけだ。思い出はワシに優しかった」


2007年9月2日日曜日

イルダ記者との交流会

昨日はイルダ記者との交流会でした。
ソウルの竹下通りと表参道がミックスしたようなインサドンという通りの伝統茶のお店で懇談会。
4ヶ月の記事提携はふぇみん→イルダの記事のほうが イルダ→ふぇみん よりも多いのですがそれは、紙媒体とネットの制約の違いなので、仕方ないかなと。
お互いが刺激になっていることもわかりなかなかおもしろかったです。
またネットの活用についても意見交換しました。
その後移住労働者の映画祭に立ち寄りました。
外国人労働者の研修生問題で裁判の判決があったとのこと。
映画祭のパーティも熱気にあふれていました。
それにしても、通訳してくれているスンミさんは大活躍。でも話したりないことばかりで困ります。

今日は写真なし。というかカメラを忘れた一日だったのです。

2007年8月30日木曜日

イルダ事務所を訪問!

ソウルにあるイルダ事務所を訪問しました!

西大門近くのすてきな敷地内にある建物の一室がイルダ事務所です。
スタッフ5人が歓待してくれました。


実はこの敷地内の別棟にはあの女性団体連合も入っています。おお、びっくりですね。



イルダスタッフは今日は、記事更新の木曜日。私たちとの再会を祝った食事のあと、また事務所に戻って仕事です。
私たちも東京に残してきた仕事が心配。

明日は日韓シングルマザーの当事者運動と支援について懇談会を開く予定です。
楽しみです。

2007年8月26日日曜日

あかちゃんポストシンポジウムを取材

まだ猛暑。あかちゃんポスト問題を取材。ご存知熊本市内慈恵病院に設置された、あかちゃんを親が置いてくることのできるポストのこと。話を聞いてますます疑問が膨らんできた。
え、合法的捨て子。なぜ親は罪に問われないか?子どもの出自を知る権利は?なぜ子育て支援の不足は問われない?慈恵病院って中絶はしない病院なんだ。などなど…疑問がてんこもり。
とりあえず、これからも取材することにした。
韓国訪問が迫ってきたので、発表資料などまとめた。明日は生活保護の集会です。私も北九州市の福祉事務所長を刑事告発する1人になりました!今日も写真なしでごめんなさい。(衣)

2007年8月7日火曜日

滞納って言うな!

 ふぇみんの8月5日号で「給食費滞納問題」を取り上げた。文部科学省の1月の調査の報道がいかに針小棒大な報道であったかを、調査データをもとに、反証した。
実は、3月にはデータも持っていたのだが、いろいろあって、紙面も取れずやっとアップしたわけだが、記事の反響はよいようだ。今日も、「知らなかった」、「どうもおかしいと思っていたが数字を上げてくれたので、よくわかった」などの反応があってちょっとご満悦。
だいたい、給食費滞納問題は、読売新聞と産経新聞のでっちあげだと私は思っている。
しかし、そこにのってしまったメディアもある。それが朝日新聞や毎日。朝日新聞の社説など恥ずかしくて読めない。
で、保育料滞納問題も、取材しようと思ってデータを探しているところだ。
厚生労働省の調査結果も8月に発表されるということなので、どんな「偏向」報道がされるかよく見てみよう。
それにしても、「保育料」「滞納」で検索をかけると、ほとんどが、「滞納けしからん」という論調。
日本のみなさま、そんなにかんたんにひとつの方向に行ってしまっていいの?


8月5日号でインタビューした、本田由紀さんを見習って、「滞納って言うな!」とか叫ぼうかな。
それにしても本田さんのインタビューもめちゃめちゃ楽しかったです。ありがとうございました。(衣)

2007年7月24日火曜日

KIの映画評 vol.11

 情報が少なくて、あるいはステレオタイプの情報しかなくて、実際のところその国の人たちがどのように暮らしているのか知らないという国は多い。出かけて 行って直接その国の人たちに会うことが出来なくても、映画でそこで暮らす人の息づかいが伝わってくることがある。今回はイランの映画と、イスラエルの映画 を紹介してみます。(KI)

■『オフサイド・ガールズ』★★★★☆
イランでは、現在もイスラム教の教えによって法律で、女性がスタジアムで男性のスポーツを観戦することが禁じられている。しかし、国民的スポーツといってもいいほど大人気のサッカー、イラン代表チームのワールドカップ出場がかかった大事な試合を見ようと、男装してスタジアムに少女たちが乗り込んだ。
この映画はサッカー大好き少女たちの元気で勇気に満ちた物語。男装してスタジアムに向かうバスに乗り、試合前の興奮に沸き立つ男たちの間に紛れ込みながら 列に並んで中に入ろうと…、ドキドキ胸の高鳴りがこちらにも伝わってくる。全体に緊張感はあるけど悲壮感はない。ドキュメンタリーを見ているような臨場 感、そこここにユーモアがあふれ、見終わった後、彼女たちと一緒にサッカーの熱戦を応援し終わったような高揚感にかられる。世界3大映画祭での受賞暦をも つジャファル・バナヒ監督の最新作。バナヒ監督の作品は政治的な異議申し立てを含んだ作品が多いため、本作を含め今まで作った作品もイラン国内では公開さ れていないという。
サッカー大好き少女といえば『ベッカムに恋して』(どうしてこんなタイトルにしたのかわからないけど、原題の『Bend It Like Bekham』 はデビット・ベッカムのような弧を描くキックが蹴りたい、また、そのキックのように人生を変えたいという意味)も親に反対されながらサッカーチームに入っ ていくイギリスに住むインド系の少女の映画。これも元気が出る。

■『ジェイムズ聖地へ行く』★★★☆☆
南アフリカの小さな村で次期牧師に任命された敬虔なクリスチャン、ジェイムズはあこがれの聖地、エルサレムに巡礼の旅にやってきた。聖地への入口、イスラエル空港に降り立った途端、不法労働者と間違われ、その日から彼の外国人労働者としての過酷な毎日が始まる…。
素朴なジェイムズ青年が想像もしなかったイスラエル社会の現実とは。キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の聖地であるエルサレムのあるイスラエルには毎年 200万人以上の巡礼者、観光客が訪れる。人口約700万人のこの国には約50万人の不法労働者が住んでいるという。近代資本主義国家イスラエルと、宗教 の聖地エルサレムの矛盾、資本主義的欲望の渦巻く社会に翻弄されながらも金儲け主義のルールを次第に理解していくジェイムズの姿を映画は皮肉とユーモアを 交えて描いていく。彼の心の旅の行き着く先は?

本作プロデューサーのアミール・ハレルは、パレスチナの自爆攻撃者を淡々と描いた『パラダイス・ナウ』のプロデューサーでもある。
2人の若者が自爆攻撃へ向かう48時間を描くこの映画は、毎日銃撃戦が起こり、ロケット弾が飛んでくる街、イスラエル占領地ナブルスで撮影されたという。昨年のゴールデングローブ賞最優秀外国語作品賞を初めとして数多くの賞を受賞している。

2007年6月11日月曜日

お泊まりしました!

やっと実現したお泊まりプロジェクトの参加!
ブルーテント村でお泊まりしました。

もうつくと夜。
ブルーテント村はひっそりと公園の中で静まっていました。
ろうそくのあかりの中でごはんをいただき、よもやま話。
なぜか話題は身体技法の話へ。フェルデンクライスや、アレキサンダー○○、操体、野口体操などなど…
そしたら他のふぇみんメンバーまでテントへと…

風が強く、雨は降らなかったものの、風の音で寝られないかと思ったのはほんの5分。
テント村ですやすやと眠ったのでした。
あ、写真はネコのナイトーさんです。かわいいよ。

朝、いちむらさんが言ったとおり、まず、5時半にほうきでテントの周辺をしゅっしゅっとはく音が。
次に、飛べないカラスの十兵衛に「こら!十兵衛!」と怒る声。
テントの天井に木漏れ日が映ります。
朝。もう日向ぼっこしたり洗濯して干している人まで。
ああ、ここに暮らしがあるなあーなんて。

テントの前にはキイチゴが。

もしかしてふぇみんでお泊まりがはやってしまうかも?
朝、手書きのすごい本をもらいました。

2007年6月10日日曜日

KIの映画評 vol.10

時にはフィクションが、実際に起きていることよりも、もっと現実を映し出すことがある。それを見ることで何かを体験してしまうような、自分のリアルな記憶 として心に残り続けるような…。今回紹介するのは、フィクションで、とびきりのエンタテインメント作品でありながら、たくさんの現実が織り込まれた2作。 (KI)

■「それでも生きる子供たちへ」★★★★☆
原題は、「All the Invisible Children(見えない子どもたち)」。130分の映画の中に、7つの国の子どもたちが登場する。ブ ラジル、イギリス、アメリカ、セルビア・モンテネグロ、ルワンダ、中国、ひとつのパート20分足らずのドラマにそれぞれのかけがえのない個としての彼らの 生き様が描かれる。ストリートチルドレン、HIV体内感染、少年兵士など容赦のない現実の中で生き抜く子どもたち、見終わった後、彼らの一人ひとりが心に 入り込んで、忘れようにも忘れられない存在となる。監督は、「シティ・オブ・ゴッド」のカティア・ルンド、「マルコムX」のスパイク・リー、「アンダーグ ラウンド」のエミール・クストリッツアなど、この企画を7カ国の巨匠たちが引き受けた。それぞれの監督の魅力も際立ち、短い時間に自分の世界に引き込む手 際はさすがだ。世界中の子どもたちの窮状を救うためのひとつの手段として作られたこの映画の収益は、全額、ユニセフとWFP国連世界食糧計画に寄付され、 子どもを救う助けのため活用されるという。6月公開。

■「パッチギ!LOVE&PEACE」★★★★☆
前作は、1968年の京都を舞台に在日朝鮮人と日本人の恋やケンカを描き、青春群像劇として2005年度の主要映画賞を総ナメにした。今 回は、1974年の東京、枝川を舞台に物語が展開する。あい変わらず殴りあいで始まるこの映画、井筒監督はこういうシーンがよっぽど好きなんだろうと思う んだけれど、でも映画を見ていく内、この殴り合いの痛さよりも、心のほうが、数倍痛いと思う場面に次々出くわす。前作のヒロイン役、沢尻エリカが「映画だ けど映画じゃない、事実を伝える最高の教科書みたいなもの」と言う通り、今回の映画にも、学校の教科書では教えないたくさんの事実が盛り込まれている。こ の中で明らかにされる日本社会での在日の存在のさせられ方は、常々、親しい在日の友人たちから聞かされてきた。そういう意味では、1974年が舞台と言い ながら、この物語は今の日本社会にもそのままつながっている。映画の中で、重ねて描かれる1944年の南洋諸島での日本軍のドラマは、封切られている映画 の「君のためにこそ死にに行く」なんていうコピーがどれだけリアリティのないものかをはっきりさせるだろう。今、この国で一緒に生きているのは日本人だけ じゃないのだと、まずわかるためにも、自分の周辺に「在日」がいない(と思っている)人にぜひ見て欲しい。5月19日全国一斉ロードショー。

2007年6月6日水曜日

KIの映画評 vol.9

 太平洋戦争後アメリカに占領されていた沖縄が復帰して35年。沖縄に行くのにパスポートが必要だったなんて知っている人は少なくなっているんだろうなあ。 でも、悲惨な地上戦が戦われた地であることと、米軍基地が集中していることは知らないではすまされない。縁あってこの6、7年沖縄に何度も通っているが、 行く度になんと言ったらいいのだろう、その空気に圧倒されるというか。なにか、沖縄には違うカミサマが住んでいるようなのだ。今回紹介するのは沖縄の映画 2本。『涙そうそう』なんか見ている場合じゃないよ。(KI)

■『恋しくて』★★★☆☆
 沖縄の映画といえば、中江裕司監督。『ナビィの恋』、『ホテル・ハイビスカス』はどちらも沖縄の不思議いっぱいの映画だった。1998年の『ナヴィの恋』は沖縄では18万人の動員で、これは『タイタニック』を抜いて沖縄県の最多動員を記録 した。そして彼は、2003年には石垣島の底抜けに明るいお年寄り楽団のドキュメンタリー『白百合クラブ 東京へ行く』を自主制作、06年には那覇市の閉 館した映画館を街の劇場「桜坂劇場」として復活させたという沖縄どっぷりの監督なのだ。
 さて『恋しくて』だが、石垣島を舞台にしたラブストーリーで、これまた島の空気がたっぷり味わえる。3500人のオーディションで選ばれた主役たちは、 石垣島の太陽の下、のびのびと自然体で活躍する。登場人物になりきれるよう、監督が物語の時間にそって撮影したというとおり、彼らが映画の流れとともに成 長していく様子は、まるでドキュメンタリーをみているよう。主人公の母役、ジャズボーカリスト与世山澄子の歌う「What a Wonderful World」は絶品。もちろんBEGINの「恋しくて」もいい。


■『ひめゆり』★★★☆☆
柴田昌平監督は、1963年生まれ。彼が上映会で「ひめゆりと言った時、私より上の人たちにはまたかと思われ、下の年代の人たちには知らないと言われるのでは」と語った言葉が印象に残る。彼が実際に出会った生存者たちが背負ってきた壮 絶な体験、それは、時間の経つ中でようやく言葉にして彼女たちの中から出てきたものだった。今まで語られなかったたくさんのことが、生き残った者の使命と して映画の中で今思いを込めて語られようとしている。
 敗戦間近の沖縄で、看護活動を担った15歳から19歳のひめゆり学徒隊の女学生たち、211人が亡くなったその悲惨な体験を13年間かけて記録した柴田 監督は、彼女たちの証言をとことん記録したいという思いでカメラを回し続けたという。「こちらからカメラをストップすることはやめよう。皆さんが語り終え たと思えるまで何時間でもカメラを回そう」と決めていたという。80歳前後となった彼女たち22人の語る沖縄戦は凄まじい。とりわけ、米軍が包囲する中、 解散命令を受け突然戦場に投げ出された彼女たちが、その後の数日で100名以上亡くなったというその現実を忘れてはならない。

2007年4月27日金曜日

ILDAと契約

韓国のインターネット女性新聞、ILDAとの契約を今日交わしました。

調印後、記念写真まで撮ってしまった。
こんな風かな?と思って握手した写真にしました。
これからILDAを読む会を開くのでまたまた楽しみーです。


ちょっとふぇみんの事務所が美しくないけど…
お許しを。

いろいろ話していると面白いです。
韓国では、南米のベネズエラのチャベスは英雄扱いなんだそうです。
日本では、独裁的なポピュリストという評価ですよね。

もうILDAもふぇみんの記事を掲載し始めています。
ildaro.comを訪問し、それからexciteで翻訳をかけると少しは見えますよ。