2008年8月22日金曜日
高齢女性たちのユーモアと大胆さが世界を変える!映画『マルタのやさしい刺繍』
2008年7月22日火曜日
『蟹工船』の次は『キャラメル工場から』も必読
このあと、プロレタリア作家は次々と逮捕され、佐多稲子の夫、窪川鶴次郎も逮捕され、ついには佐多稲子も連行される。 そこから偽装転向や戦争協力などが起きていくのだ。
ふぇみん7月25日号には、「佐多稲子『私の東京地図』文学散歩」の最終回としてこの時代の佐多を描いた「道」の章を歩いた、戸塚や馬場の界隈のことが載っている。
弾圧の象徴的事件が小林多喜二の虐殺だったのではないか。
さてそんな風に想っていたら、佐多稲子の『キャラメル工場から』という作品を思い出した。この作品は小学校にも通えずキャラメル工場で働く少女を描いた作品。この少女はもちろん、佐多さん自身のことだ。この作品は佐多稲子のプロレタリア文学作家としての地位を確立した作品と言われている。
事業に失敗した父、祖母、病気の叔父…家計の足しにと働く少女。厳しい労働です。
郷里の小学校の先生からの手紙を読んで、便所で泣く少女。
今の時代は児童労働はないかもしれない。しかし、学校に行くこと、教材費や高校の授業料を払うことが困難になっている子どもたちは増えている。
そんなことを思うと、「キャラメル工場から』も必読なのでは、と思う。 (衣)
2008年7月13日日曜日
貧困とジェンダーについて考える 反貧困キャラバンに参加して
だが、会場にいながら、なんか…これって非対称だなあ…って思った。
2人の男性が仕事がうまくいかなくなり貧困に陥ったときに、妻と子どもたちと別れたと語っていた。彼らの体験は生々しい体験談だった。だが別れた妻や子どもたちがどう暮らしているのだろう、という心配や配慮の言葉はなかった。あるいは、将来、子どもに養育費を送ってやりたい、というような希望も語られなかった。
貧困に陥ったときに、家族を維持できなくなることがある。
そのときに男性片働きで家族を維持しようとするのか、あるいは共働きで家族を維持しようとするのかはその夫婦のジェンダー観による。この2人は聞いていると片働きを志向していたようだ。そしてそのほうが確実に家族が維持できなくなる限界は早くくる。(だって1人で19万円の稼ぎじゃ、家族4人は暮らせないよ)
そして、その別れ方がどうだったのかは分らないのだが、別れた子どもたちを自分が養育すべきなのだ、という発言はなかった。妻とのいざこざはつらい体験なので話せないのかもしれないが。
だが引いたところでみれば、彼らの陰に、成長期にありながら、もっと困難を抱えているに違いない、子どもたちと、母である女性がいるだろうということは…あるいは母も子を捨てているかもしれないけれど、子どもたちがいるだろうことはほぼ確実である。
そして支援の目指すべき方向は、もちろん、生活保護などの福祉を活用できることは言わずもがなであるし、妻との関係はともかくも、彼らが徐々に就労していくことで、毎月少しずつでも子どもへ養育費を送れるようになるところまでではないのかと思う。
まだもやもやしているのだけれども、貧困だから結婚できないといって「希望は戦争」という男性にも、また借金を抱え仕事がうまくいかなくなり妻子と別れてホームレスやネットカフェ難民になったと語る男性にも、似たようなジェンダー問題を感じてしまう。
そして、実は女性から否定されたり、女性から信頼されたり、という事柄が、その男性の自信やアイデンティティーに大きな影響があるようだ、と感じるからだ。そこが困ったものなのだが。
そうそう、弁護士会の人が「被害実態」と言っているのもちょっと違和感があった。
さらには、ワーキングプア男性が、シングルマザーをセーフティネットに使って宿と食事とセックスを提供させていたりすることも…あったりすることも私は知っている。それはその人の選択ともいえるが社会的にみれば一つの傾向として感じられるのだ。
ところで、6月5日号ふぇみんに渋谷知美さんが「『低収入だから結婚できない』への違和感」という論考を書いてくれている。これをワーキングプアのユニオンをやっている男性に見せたら、これはデータの読み方が違うなど、かなり激しく反応していた。
その後具体的に反論してほしいのだが、ないのがちと残念ではあるのだ。
(衣)
2008年6月25日水曜日
G8 女性の人権 フォーラム 7月4日に
とくに女性たちの人権ってたぶん各国主脳の頭の中にはいちばん関心がないのかもしれない。だからこそ、このフォーラムにご注目を。(衣)
G8サミット直前
G8 女性の人権 フォーラム
女が安心して生きられる日本を!世界を!
2008年7月4日(金)
・・・・・・・・・・・・・・第1部 13:00~16:40
日本国内の女性の人権課題からの問題提起
女たちはどこからでも発言する
主なテーマ
☆ アイヌ民族女性からの発言
☆ 在日朝鮮人女性からの発言
☆ 移住女性からの発言
☆ 日本の女性労働者の実態
☆ 裁判 派遣労働 シングルマザー
☆ 女たちの人性 わたしのもの
☆ 女性に対する暴力と闘う
☆ セクシュアルハラスメント DV
☆ 沖縄から見えるもの
☆ 人身売買の実態
☆ 性暴力被害者支援専門看護職
☆ セクシュアル・マイノリティ
☆ あらゆる差別を見直す など。
発言者(予定)
麻鳥澄江さん(女性の安全と健康のための支援教育センター)
多原良子さん(社団法人北海道ウタリ協会札幌支部事務局長)
伊藤みどりさん(働く女性の全国センター)
SOSHIREN・女(わたし)のからだから 有志
小山洋子さん(北海道ウィメンズ・ユニオン)
近藤恵子さん(全国シェルターネット共同代表)
高里鈴代さん(基地・軍隊を許さない行動する女たちの会)
大津恵子さん(移住労働者と連帯する全国ネットワーク)
北田衣代さん(阪南中央病院)
横田千代子さん(全国婦人保護施設等連絡協議会 会長)
七尾寿子さん(女性自衛官の人権裁判を支援する会)
丹羽雅代さん(アジア女性資料センター運営委員)
ドナさん (カラカサンー移住女性のためのエンパワメントセンター)
金時江さん(ハンマダン)
高木喜久恵さん(社団法人北海道ウタリ協会札幌支部)
佐藤きみよさん(ベンチレーター使用者ネットワーク代表)
【出席予定議員】
女性国会議員の方々からも発言していただく予定です。
南野知惠子議員(自民党参議院議員)
鰐淵洋子議員(公明党参議院議員)
千葉景子議員(民主党参議院議員)
神本美恵子議員(民主党参議院議員)
紙智子(共産党参議院議員)
福島みずほ議員(社民党参議院議員)
・・・・・第2部 17:30~20:00
G8に向けた女性の人権についての問題提起
グローバル化の中のHIV/AIDS、搾取的移住、人身売買
● アフリカのHIV/AIDSと女性の人権
ノエリン・カレエバさん(アクション・エイド・インターナショナルの理事会議長)※
● 女性労働者と自由貿易協定の影響
ルシア・ジャヤセーランさん(Committee for Asia Women)
● 怒りをエンパワメントに!
カラカサン ー 移住女性のためのエンパワメント・センターより
メンバーからの発言、DVD上映など
★プログラムは変更されることがあります。
※ノエリン・カレエバさん(Ms. Noerine Kaleeba)のプロフィールウガンダ共和国出身。現在、アクション・エイド・インターナショナルの理事会議長を務める。1980年代に夫がAIDSを発症し亡くなったことから、ウガンダで最も歴史のあるエイズ・ケアNGO「エイズ支援機構」を設立。現在、TASOはウガンダ最大のエイズ・ケアNGOに成長している。その後、国連合同エイズ計画(UNAIDS)のパートナーシップ・アドバイザーを経て、現在に至る。7月7日には(1)市民サミット札幌コンベンションセンターにて10時から2008「Global Voices to End Poverty:世界市民の貧困をなくすために」(2)市民サミット北大学術交流会館にて16時からの「HIV/エイズに正面から向き合う:アフリカの現場からG8へ」にも出演する。
札幌市北区北8条西3丁目 札幌エルプラザ内3F ホールにて
JR札幌駅北口より徒歩5分
★第1部+第2部の参加費は1000円です!どちらか一方でも、同じ値段です。
☆情報を共有するために手助けが必要な方はご連絡ください。
☆協力が可能なボランティアスタッフも募集しております。
・・・・・・・・・・・・・・第3部 ホールに集合 20:00~21:00
もちろん 交流会 です。顔と顔が見えるからつながりが広がる♪
口は食べるためよりも、話すために使うこの日のこの時間。伝えることは山ほどありそう。チラシや名刺を抱えておいでください。(別な場へ全員へ出かける可能性もあります)
参加費:1000円+飲み物代
G8 女性の人権 フォーラムとは
2008年7月に北海道で行われるG8洞爺湖サミットに関連して、女性の人権を推進する市民集会や交流の場を呼びかけ、企画・実行します。世界の女性の現状を変えること、この変革に不可欠な日本の女性の現状を変える活動をします。
1:G8にまつわる、女性の人権の視点から日本の現状を見渡した国内世論の喚起
2:日本政府及びG8諸国に対する、ジェンダー平等と女性の人権保障のための提言活動
3:7月、札幌での1週間のさまざまな集会や交流と、その過程で多くの女性の課題を討議する場作り。
7月4日は、札幌エルプラザで発言集会や提案の場を運営します。 http://g8womensrightsforum.blog82.fc2.com/
連絡事務所:すぺーすアライズ allies@crux.ocn.ne.jp TEL/FAX 047-376-6556 / 047-320-3553
272-0023 市川市南八幡4-5-20-5A アライズ総合法律事務所内
今後の予定
7月3日~9日まで エルプラザ4F研究室1に 立ち寄りおしゃべり処「あんぜん」を開きます。さまざまな情報交換やミニ企画をします。
7月3日は、札幌・北海道クリスチャンセンターで、「軍隊/基地と女性」国際シンポジウムがあります。
7月5日は、札幌市内で、「チャレンジ・ザG8市民ピースウォーク」というパレードが開催されます。午前中は「あんぜん」でパレード参加のためのワークショップを開催します。
7月6日は、G8を問う連絡会「国際民衆連帯DAYS」イベントにテント出店予定です。
7月7日16時は、札幌の北海道大学学術交流会館にて、HIV/AIDSについてのシンポジウムを開催します。
7月8日は、市民サミット2008で人権・平和のシンポジウムが開催されます。
そのほかにもいろいろなイベントを作りたいので、皆さん。アイディアをお寄せください。
2008年6月19日木曜日
6/23は沖縄慰霊の日!映画「ひめゆり」はいかが?
沖縄戦における旧日本軍の組織的抵抗が終結したことにちなんでの、慰霊の日。
あくまで、軍の組織的抵抗が終わった日であって、実際はそれ以降も、住民の人たちが戦闘や
病気で命を落としているのだけれど。
さて、この「慰霊の日」と8/15の終戦記念日にちなみ、ドキュメンタリー映画「ひめゆり」が、全国で6月~8月全国特別上映されています。(ふぇみん6/15号6面ミニ情報欄にも詳細あり)
ドキュメンタリー映画「ひめゆり」公式HPhttp://www.himeyuri.info/
私も早速見に行ってきました。しかも、監督トーク付きで!
この映画は、ひめゆりの生存者のおばあさんたちの証言を13年間にわたって記録しまとめたものです。
私は、ひめゆりの塔や資料館にも行ったし、証言を再録した別の映像も観たこともある。自分では
それなりに受け止めてきた・・・はず・・・が・・
この映画で、私はまた新たに「ひめゆり」を知ることになりました。
とても誠実な映像で、「ひめゆり」の経験が私の中で、新たに立体的に立ち上がった
感じがしたのです!
柴田昌平監督は、ひめゆりの生存者の方々の証言を撮影するにあたり、二つのことをルールに
したそうです。
1つは、経験した現場に行って撮影すること。2つは、おばあさんが、ありったけの思いを全部吐ききるまでカメラを止めないこと。記録した証言は、全部で120時間にもなるそうです。
怪我をした仲間を置いて行かざるを得なかった海岸、友人が殺された壕、怪我をし、命からがら逃げまどった浜辺・・・今でも沖縄戦の悪夢をみることがあるという生存者の方にとって、そこで当時のことを
証言するのは、とてもつらい作業だったはず。
でも、彼女たちは語ってくれていました。その「現場」は、時に彼女たちに匂いや色や風を思い起こさせながら、そして彼女たちも何かを吐ききるように話していました。
彼女たちの話をじーっと「傾聴」しているカメラによって、私たちもその場で彼女たちの話を聴いているのでした。時に彼女たちの手を握りながら。
Coccoの言葉にもあるように、終わった後は、「忘れたいことを話してくれてありがとうね」と言いたくなりました。
(登)
2008年6月11日水曜日
ピンクリボンキャンペーン
取材に応じてくださった、ペコさんが、blogでふぇみんの紹介をしてくださっています!(ありがとうございます~)
若年性乳がんになっちゃった! ペコの闘病日記
http://pecochan.at.webry.info/200806/article_4.html
ふぇみんで何度もイラストを描いてくださっている、さかいひろこさんにも取材しました。
さかいさんは、今も乳がん治療中。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/op-taihen/
さかいさんの著書 『乳がん治療日記 まんが おっぱいがたいへん!!』NHK出版 1260円
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女性ファッション誌「グラマラス」の4月号についていた、女優やモデルのセミヌード写真集「10WOMEN」はとても話題になりました。
この写真集と、asahi.comで展開されている「ピンクリボンフェスティバル」の「公式」ブログの事件について、ふぇみんで書きました(見本紙が欲しい方はふぇみんまで)。
「ピンクリボンフェスティバル」のブログに当事者の方々が書いたコメントは、もう一切ありませんが、ペコさんが丁寧に魚拓をとっておられます。
また、講談社の「グラマラス」に抗議するグループが出来たそうです。
『グラマラス』の乳がん撲滅チャリティ・ヌードに抗議する会
http://www.ne.jp/asahi/call-for-pink-charity-accountability/2008/
当事者「だけ」が運動やキャンペーンをすべきだ、というつもりはありません。
でも、当事者が不信感を持つようなキャンペーンは、意味があるでしょうか?(絢)
女たちのコラージュ
登場する女たちの描き方は実に生々しい。男に逃げられ赤ん坊を捨てる若い女性や幻聴(男からの言葉の暴力)に怯えるホームレスと思われる女性、デパートで商品の押し売りにあう女性や職場でのストレスから摂食障害になってしまう女性、さらには源氏物語で嫉妬に苦しむ六条御息所まで登場する。その描き方がリアルなこと!思わず、あるあるとうなずいてしまうような話し方やセリフに会場からはときおり笑いがおこる。私も一緒に笑ってしまった。
2008年5月8日木曜日
盛り上がった!9条世界会議
手伝いもあったので、すべてのスピーチを聞くことはできなかったが、よかったなと思ったのは第二部のベアテ・シロタ・ゴードンさんのスピーチ。憲法9条がアメリカの押し付けではないかという論調に対し「誰も自分(アメリカ)よりいいものを押し付けたりしない」と一蹴。そして「世界最強の軍隊をもってしても、中東の小さな都市(バグダッド)でさえ制圧することはできなかった。武力で平和はつくれないことの証明だ」と発言された。そうだ、私たちは平和に生きる権利があるのだ。そのことを改めて実感する。会場からは同意を示す惜しみない拍手がおこり、私も力を込めて拍手した。
私は入口の受付にいたのだが、少しだけどといってカンパを置いていかれる人や名古屋からきたんだよと話してくれる人など、いろんな形でこの会を支えてくれる人と触れ合うことができた。わずかだが、この会議のお手伝いができてよかった。すべての人が平和に暮らせるようになるために、この勢いを絶やさずに次につなげていきたいと思った。(萬)
2008年5月4日日曜日
9条世界会議始まる!!
2008年5月2日金曜日
うれしい発見
2008年4月27日日曜日
9条世界会議開催直前!
これだけの規模になると何がどうなっているのかよくわからなくなる。なにしろ7000人規模なのだから。
私たちは5月5日に女性シンポジウム「平和を創る女性パワー」を開く。9条世界会議では、これまであまり一緒にはしてこなかった、女性団体とも共にひとつのシンポジウムを開催することにした。びっくりしている人もいるかもしれない。でも、平和のこと、9条のことをやっているのに、どうしていつまでも二つの潮流があるままでいいのだろうか。9条世界会議らしい選択ができて良かったなあと思っている。
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9条世界会議 女性シンポジウム タイトル・平和を創る女性パワー
Women's Power For Building Peace
つなごう!世界の女性のイニシアティブ
Weaving Together Women’s Initiatives Worldwide
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☆日時 5月5日 13時~15時30分 場所 幕張メッセ コンベンションホール (JR京葉線「海浜幕張」駅下車徒歩5分 ℡043-296-0001)同時通訳付き
これまで世界の平和を創るために女性たちは活躍してきました。そうした女性たちのパワフルな体験を聞き、私たちが主役になって、平和を創るアイデアをつなげていく
☆コーディネーター秋林こずえ(日本、婦人国際平和自由連盟副会長)報告コーラ・ワイス(アメリカ、ハーグ平和アピール会長、国際平和ビューロー元会長)パネリストアン・ライト(アメリカ、元米陸軍大佐、外交官 イラク反戦活動家)
エレン・ウッズワース(カナダ・バンクーバー元市会議員、世界平和フォーラム共同創立者(2006)、WILPFカナダ支部会長)
フローレンズ・ンパエイ(ケニア・ナイロビ平和イニシアチブ事務局長)
チョン・ギョンラン(韓国・平和をつくる女性たち・コリアの平和な将来をめざすセンター所長)
高里鈴代(基地・軍隊を許さない女たちの会) 高田公子(新日本婦人の会会長) 西野瑠美子(戦争と女性への暴力日本ネットワーク共同代表、女たちの戦争と平和資料館館長)
☆ふぇみんスタッフがここで受付等におりますので、どうぞ安心していらしてください。
☆9条世界会議参加チケット販売中5月4日 全体会・音楽ライブ 前売り券 1000円 当日券 1500円5月5日 分科会(国際会議場) 前売り券 1000円 当日券 1500円
☆9条世界会議全体のプログラムはこちらをごらんください。
http://whynot9.jp/program/
☆全体会には、マイレッドマグワイア(ノーベル平和賞受賞)、コーラ・ワイス、高遠菜穂子、雨宮処凛などがスピーチします。ライブ出演 UA、加藤登紀子
☆ふぇみんでも前売りチケットをお申し込みいただけます4日の全体会か、5日の分科会かをお伝えください ℡03-3402-3238FAX03-3401-3453Eメール femin@jca.apc.org
2008年4月19日土曜日
2008年4月1日火曜日
根津さん、免職にならなかった!
反貧困フェスタ報告 Part2
会場で餅つきもありました。
「ヨイショ~ヨイショ!」のかけ声とともに、
やわらかーくなっていくおもち。
ついた餅は、粉をまぶして、皆で丸く形を整えてました。
私?すごい行列だったので、食べ損ねました!
以前、「ごめんください」に登場してくれた「寿」のライブ!踊りながら歌うナビィ。
♪わたしと~あなたが~つながっていけますように~♪
無料相談ブースもありました。DV、非正規雇用、失業、多重債務・・いろいろなテーマのブースたち。「しんぐるまざ~ずふぉーらむ」のブースも。
普段医療機関にアクセスしにくい人のために健康相談ブースもありました。
このフェスタで集まった人たちは、講演を聴いたり、食べたり、踊ったり、歌ったり、カフェで
おしゃべりをしたり・・思い思いの時間を過ごしているようで、その雰囲気はとても楽しいものでした。
課題は課題、また、それで。
「反貧困フェスタ」の模様は、ふぇみん4/15号でも詳細にご報告予定!お楽しみに!
(登)
2008年3月30日日曜日
反貧困フェスタを開催 女性と貧困問題はこれから?
29日は反貧困フェスタだった。
1600人が参加した。
朝7時。テント運びから始まった。前夜から地割をしてくれていた人もいる。
私は税と社会保障のシンポジウムを担当し、主に教室の企画の進行だったのだが、ゼッタイ10人程度しか参加しないのではないかと思った、税と社会保障のシンポジウムに50人以上が参加し資料がなくても立ち見で参加していたのには、びっくりした。
パネリストは、週刊東洋経済新報記者の岡田広行さん、立正大学の浦野広明さん、岩手大学の藤原千沙さん。浦野さんが憲法に基づき、税の徴収は応能負担をつらぬくべき、この2,30年の税の徴収がいかに、金持ち・資本家を優遇するようにしてきたかを説明。藤原さんは、税を払い、社会保障に役立てるべきだと前置きして、税と社会保障において、所得再配分機能という軸で話を進めてくれた。レベルは高くおもしろい内容だった。今、政策課題となっている税と社会保障について、貧困問題にとりくむ人々が議論をしないとまた、政治に持っていかれてしまうのでは、と思った。
午前中から、貧困問題に関心のある人々が次々に参加し受付はどうも長い列だったらしい。
目玉だった労働と貧困のシンポジウム(連合の高木会長と派遣ユニオンの関根さん、首都圏青年ユニオンの河添さんがパネリスト、コーディネーターが竹信三恵子朝日新聞記者)には、もちろん、200人を超える参加者があった。
保育室も担当していたのだが、こちらもだんだんに子ども預ける人が増えてきた。男性保育者3人はてんてこまい。子どもたちが楽しそうに遊んでいたが、事故もなく保護者に渡せてほっとした。保育は障がい者に対する、バリアフリーと同じように、子連れ参加者に対するバリアフリー。ゼッタイに欠かせないと私は思う。だが実行委員会ではあまり認識がなくて毎回つらいところだ。
廊下は貧困に関する本が多く並び、大盛況。
シンポジウム教室には、寿のナビイのライブの声が響き、なんかそんな感じがとてもよかった。そう、どっかで社会は、政治は変わっていかなきゃならないよ、でね、でもそれはやっぱり私たちも、ちゃんと政治や社会のしくみを知らなきゃ変わらないでしょ、みたいな感じ。
昼休み、校庭に下りると、お花見あり、ライブあり、のおおにぎわい。無料のカレーライスは終わっていて、おかゆに福神漬けという組み合わせのごはんをいただいた。あったかくて、おいしかった。
エノアールとふぇみんの物々交換カフェもまったりとお茶を飲んでいて、すごくよかった。
シングルマザーの知り合いが子連れできていて、ここは物々交換カフェだから、何か出すんだよ、というと、女の子がエー何ももってないからだめだよ、という。何でも飴でもいいよ、といって、一緒にバッグの中を探したら、キャンディーが二つでてきた。それを出したら、いちむらさんがじゃあ、どうぞ上がって、と言って、親子はお茶を飲んでました。
よかったねー。
ふぇみんとエノアールの物々交換カフェのスタッフのみんな、ありがとう。
午後はちょこっとACW2のイベントに遅れて参加。女性が元気になるワークショップはよかった。私たちももっとワークショップで自分たちの思いを出し合っていきたいと思ったところ。
午後には、複数の人から、女性の参加者から、やっぱり、このイベントが女性と貧困問題の存在感が少ないよーといわれた。いや、そうなのだ。そこまでなかなか反貧困と女性運動を結び付けられていない私の現状がある。
一つはリンクがはれていない。
もうひとつは力量とエネルギー不足で、いろいろ言うのをやめてしまっているところがある。
それでも言っていると思われているんだろうなあ。昨日も映画祭の映画があまりにも純粋無垢な貧困に虐げられ懸命に生きる少女、というステレオタイプだったので、選者にひとこと言うのを手伝った。まあその程度はかわいいものである。
実行委員会の一員としてかかわってきているが、女性との貧困問題については、今回もちょっと出番が少なかったかと今は反省モードだ。当初、桐野夏生さんとかに来てほしいと思ってアクセスしたのだが、すぐにお断りがきた。それ以降、ばたばたしていて、税と社会保障のシンポをつくるのでせいいっぱいだった。
女性が貧困に陥るときのさまざまな輻輳化した問題、性暴力や、虐待、被害者にも加害者にもなっていくところがまだまだゼンゼン出せていないのだ。また男性もジェンダーに縛られて傷ついているところがあるのもまたなかなか議論に出ていない。
シェルターネットからも、女性と貧困問題を出していこう、という提案もあることだし、なんとかしないとね。
全部片づけて、副校長に最後のごあいさつをして、中学校を後にした。
かなりの内容を持ったイベントだったので全容はこれから段々にわかっていくのかな、といろいろな情報がアップされていくのを見ながら思った。 こういうイベントができたことは、成功だった、と思う。いろいろな人が参加するのを見ていて、ちょっとわくわくした。
そして、女性と貧困問題はまだまだこれからだ。 (衣)
2008年3月20日木曜日
noraブランドの布ナプキン販売、大成功
2008年3月13日木曜日
KIの映画評 vol.17
■ 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』★★★☆☆
重~い映画だ。見渡す限り荒野が広がる20世紀初頭のカリフォルニア。しがない鉱山 労働者が石油採掘によって次第に冨と権力を手に入れていく姿が壮大なスケールで描き出される。泥まみれになりながら石油をさがして大地を掘り続ける山師たち。荒涼とした風景の中で繰り広げられるその世界で、成功とともに暴力的で強欲な狂気のモンスターと化していく男を演じるのはダニエル・デイ=ルイス。その濃~い演技もさることながら、映画のクライマックス、大地を揺るがし、石油が噴き出すシーンは圧巻!アメリカンドリームを突き動かし、主人公の魂を毒してきた欲望という名の闇の力、あふれ続ける真っ黒な石油はまるで血のようで身がすくむ。
主役のダニエル・デイ=ルイスは、1971年に映画デヴュー、引き受ける役柄を選び抜き、一時は俳優を休業し靴屋の修行をしていたという。出演した映画は多くはないがそのたびに批評家をうならせ、アカデミー賞主演男優賞へのノミネートは4度目。今回、89年に『マイ・レフト・フッド』で受賞したアカデミー賞主演男優賞を再び本作で獲得した。
興味深いのは、主人公と確執を繰り広げるカリスマ牧師を『リトル・ミス・サンシャイン』の主人公の兄役で注目を集めたポール・ダノが熱演していること。前作とは全く趣きの異なる狂信的で攻撃的な牧師を演じ切り、ダニエル・デイ=ルイスと渡り合って注目を集めた。
映画は、2時間38分という長大作。見終わった後にがっくり疲れが出るのは、北野たけし主演の『血と骨』を見たときに似ているかも。
ニューヨーク最大の法律事務所が請け負った3000億円にのぼる巨大製薬会社の薬 害訴訟、全米を騒然とさせたその訴訟にまつわる隠ぺい工作を依頼された弁護士事務所に所属する”もみ消しのプロ”(フィクサー)、マイケルが足を踏み入れてしまった壮絶な闇の世界。事態が進む中で彼は企業の隠ぺい工作にとどまらない巨大な陰謀に巻き込まれていく。
マイケルを演じるジョージ・クルーニーは、スマートな窃盗団のお話の『オーシャンズ11』(2007年には『オーシャンズ13』もでてるわね)などたくさんのヒット作に出演するハリウッドスター。でも彼の映画で私が好きなのは、「グッドナイト&グッドラック」(2005)や「シリアナ」(2004)など社会派の映画。「グッドナイト&グッドラック」は、”赤狩り”の嵐が吹き荒れる1953年のアメリカを舞台に時の権力者に立ち向かったTVジャーナリスト、エド・マローや実在のジャーナリストたちの物語。ジョージ・クルーニーは、監督、脚本を手がけ、本作でアカデミー賞助演男優賞を受賞している。あえて全編モノクロの映画として撮影され、それがかえって、あの時代をほうふつとさせ、臨場感が伝わってくる。おすすめの映画のひとつ。
さて、『フィクサー』では、彼はアカデミー主演男優賞をのがしたが、共演のティルダ・スウィントンは本作で助演女優賞を受賞した。彼女は、巨大製薬会社の企業内弁護士として極度のプレッシャーを受ける中で、追い込まれていく役をリアルに演じている。彼女はこの役を演じるにあたり、エリート企業内弁護士の女性何人かに話を聞いたという。「彼女たちは、失敗をとても恐れ、助けを求めないでちゃんとできることを証明することに取りつかれている。なぜなら女というだけで弱いと思われることをもっとも恐れているから」と語るティルダ・スウィントンの迫真の演技は、一見の価値あり。
MAの映画評
「パレスチナ1948 NAKBA」は報道写真月刊誌『DAYS JAPAN』の編集長、広河隆一の初監督作品。今年2008年はイスラエル建国60年。つまり60年前の1948年5月14日、イスラエル軍がパレスチナ人を追い出す形でイスラエル国家が誕生した。故郷を追い出されたパレスチナ人のほとんどは難民となり、その数は70万人以上といわれている。1948年のこの事件をパレスチナ人はNAKBA(大惨事)と呼ぶ。400以上の村々が消滅し、廃墟となったこの事件は「大きな歴史」から消し去られてきた。
1967年、23歳でイスラエルに渡った広河は、キブツ(社会主義的な共同体)で暮らしていた。そこで気がかりな風景に遭遇する。サボテンが群生する「白い廃墟」――それはかつてパレスチナ人が暮らしていた村の跡だと知る。自分が暮らしているキブツが実はパレスチナ人の村だったことに衝撃を受けた広河は、地図から消され、失われた村の歴史を辿り記録することを決意する。
目を覆いたくなるような残虐な写真から作品は始まる。瓦礫の上に横たわる死体の数々、道に投げ出された腕や足の断片。報道できなかった貴重な写真から、1948年に起った事件、その真実を知ることになる。「記録の大切さをいよいよ思い知っている。…勝者が歴史を作る現代では、被害の歴史はかき消されていく」。
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映画を観る前に、ふぇみん1月25日号の「ごめんください」のルティ・ジョスコヴィッツさんの著書『私のなかの「ユダヤ人」』を読むことをおススメします。また3月15日号の「ごめんください」には本作品の「1コマサポーター」代表で、製作も担当している森沢典子さんが登場。ぜひ合わせてご覧下さい!
2008年3月11日火曜日
ドーンセンター売却阻止 署名のお願い
橋下知事はドーンセンターについて「ソフトの部分では、ドーンセンターを何も否定していない。今まで以上にバックアップする」と述べているが、施設自体や管理運営を行う財団は無駄、というのが知事の見解。
ドーンセンターを利用してきた女性たちが「好きやねんドーンセンターの会」を結成し、署名活動を展開している。
http://www.sukiyanen-dc.com/
ウェブ署名もできるが、基本的には署名用紙をプリントアウトしての署名をお願いします!
(写真は、2/29に行われた「売らないでください!ドーンセンター 春いちばんマーチ」の様子)
2008年3月1日土曜日
「歌わせたい男たち」初日に行ってきました!
2008年2月19日火曜日
米兵レイプ事件、もうひとつの抗議文
今日、アメリカ大使館のもっていった、もうひとつの要請書です。
駐日米国大使 J・トーマス・シーファー様
在日米軍司令官 ブルース・ライト様
4軍調整官 リチャード・ジルマー様
沖縄海兵隊員による少女への性暴力事件に抗議し、基地の縮小・撤去を
求める要請書
○ 2月10日、沖縄県北谷町で海兵隊員ハドナット容疑者によりひき起こされた少女への卑劣な性暴力事件に対し、抑えきれない怒りをもって抗議します。少女が必死で逃げようとするところを巧みに騙し、連れ去り犯行に及んだこの米兵は、「20歳をこえた女性だと思った」と恥知らずな供述をしていますが、女性、子どもの人権をふみにじり恐怖に落としこむ性暴力は、全て凶悪犯罪であり厳罰を要求します。
○ 基地、軍隊が生み出してきた米兵犯罪が起きるたびに、米軍は「綱紀粛正」「再発防止」を幾度も約束してきました。しかしその後も事件は繰り返されています。私たちは今、「それは何故なのか?」とあなた方に問い、答えを求めます。今回も「米兵規律を厳格化」「外出制限強化」を言っていますが、従来とどこが違うのか明確にしていません。
性暴力事件や基地被害に苦しむ住民と共に私たちがこれまで強く求めてきたのは、目に見えるかたちでの基地の縮小と撤去です。これこそが実効性のある再発防止の道であり、早急に全てに優先する取組みを要求します。
○ 今回米軍は「米兵への教育プログラム」を見直すとのことですが、詳しい内容を公表するべきです。米兵着任研修のなかに「日米地位協定」が含まれていますが、米軍優位の「日米地位協定」が見直されない状況で研修を行うことは、米兵に特権意識を持たせ明らかに犯罪防止にマイナスです。私たちは「日米地位協定」の改定を重ねて要求します。
○ いま日米両政府がなすべきことは、性暴力の被害者を二度と出さないことであり、米兵犯罪の恐怖から生存権を回復する取り組みこそが急務です。しかし米軍関係者及び日本政府は今回の事件が「在日米軍再編」に支障を生じないように早期の収拾をはかろうとしており、このような軍事優先の画策は許せません。「在日米軍再編」がもたらす更なる基地機能強化策こそ、地域住民に多大な負担を強い、かつ新たな米兵犯罪につながるのであり、私たちはこの米軍再編を拒否します。
2008年2月19日
N0!レイプNO!ベース女たちの会(ふぇみん婦人民主クラブ気付)
基地はいらない!女たちの全国ネット
米兵レイプ事件で女性たち100人が抗議と要請
内閣総理大臣 福田康夫 様
アメリカ合衆国大統領 ジョージ・W・ブッシュ 様
私たちは、昨年の沖縄、広島における性暴力事件に続いて、2月10日、またもや米軍人・軍属による悪質な性暴力事件が繰り返されたことに、やりきれない怒りを覚えています。
過去60年以上、米軍基地周辺では、女性・少女に対するさまざまな性暴力事件が繰り返されてきました。その多くは通報もかなわず、また、たとえ被害者が勇気をふりしぼって届けても、起訴されなかったり、日米地位協定に阻まれて正当な取調べや処罰が行われないまま葬られてきました。日本政府は被害防止のための適切な措置をとるどころか、補助金交付などを利用して、不満の声を押さえつけようとするばかりです。
もうたくさんです。これ以上、女性・少女の人権と地域の安全を無視したまま、日米軍事同盟を強化する在日米軍再編を私たちは容認できません。私たちは、再び被害を招いた日米両政府に抗議し、次の2点を要求します。
1.当事件の解決にあたっては、性暴力という犯罪の性質を適切に考慮しながら、公正な捜査と処罰がなされることを確保すること。
私たちは、被害者の少女の行動を責めるような言説が今回も流通していることに強い懸念を抱いています。性暴力被害者の「落ち度」を理由に加害者を免罪するような事件処理は、二度と繰り返されてはなりません。適切な知識と経験をもつ専門家による暴力を受けた少女の心身のケアと、家族への適切なサポートがなされること、公正な捜査と加害者への厳重な処罰、被害者への真摯な謝罪と補償が行われること、また被害者のプライバシーに配慮しつつ、透明性と説明責任が確保されることを求めます。
2.基地周辺における性犯罪その他の暴力を防止するために必要なあらゆる措置を、地域政府・住民・女性団体・市民団体との協議の上でとること。
高村外務大臣は、今回の事件について「国民感情からみて、日米同盟に決してよいことではないので、影響をできるだけ小さく抑えるようにしたい」と、なお女性の人権よりも日米軍事同盟を優先する発言を行っています。しかし、軍事同盟こそが女性の安全を危うくしているのです。私たちは、日本政府が今後の再発防止のために、日米地位協定の再交渉や行動計画策定を含め、必要なあらゆる措置をとること、基地周辺地域の自治体・住民、および市民団体や女性団体と十分な協議を行うことを要求します。
よびかけ団体
アジア女性資料センター
2008年2月13日水曜日
KIの映画評 vol.16
■ 『ぜんぶ、フィデルのせい』★★★★☆
フィデルはもちろんフィデル・カストロのこと。1970年代のパリ、弁護士の父と雑誌 記者の母、やんちゃな弟。何不自由ない生活を送っていた9歳の少女アンナの生活がある日激変してしまう。それは両親が反体制運動に目覚めてしまったから…。
アンナの目線に映し出される五月革命後の激動のパリの社会と、ちょっぴり理不尽にも見えるおとなたちの変化が、ときにユーモラスに、ときにリアルに展開する。不満を爆発させるアンナだが、やがて“自由”や、“社会”について自分なりに考え始めていく。
映画の中で描かれる、アンナの母親が深くかかわることになるフェミニズム運動に注目!実際にフランスで中絶の解禁を求めて、「ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール」誌71年4月5日号に掲載された「343人の宣言」は、多くの中絶をした女性の、自分もまたその一人であることを宣言し、その危険性と中絶の自由を訴えたもの。ボーヴォワール、サガン、カトリーヌ・ドヌーブ、マルグリッド・デュラス、ジャンヌ・モローなどが名を連ねている。映画の中ではアンナの母親も記者として、中絶をした女性の聞き取りをし、自分もまたその宣言に名を連ねる。
映画は、アンナの目線でおとなたちを追っていきながら、彼女が自分の体験を通して、自ら変わっていく姿を自然に描いていく。監督は本作が初の長編映画となる ジュリー・ガヴラス。
■ 『潜水服は蝶の夢を見る』★★★☆☆
1996年、ELLE誌編集長として人生を謳歌していたジャン=ドミニク・ボビー(通称 ジャン=ドー、43歳)は、突然倒れ、身体の自由を失う。そして唯一動く左目の20万回以上の瞬きで自伝を書き上げる。身体は潜水服を着たように動かなくても、蝶のように自由に羽ばたく記憶と想像力でつづられ、ベストセラーになった、同名の自伝の映画化。
前半、映画は病院のベッドの上のジャン=ドーの目線で映し出される。身体が動かず、見えるのは目の前に突然現れる顔、顔…、言葉は伝わらない。
次々と目の前に現れては消える人の顔、それは医者、看護師、友人…、時々ぼやけ、不鮮明になる視界、遠くなる意識…。その映像は、見ている者が彼と一体になったかのようにリアルだ。
しかし、美しい言語療法士たちや、愛人などとの病院での“潜水服”の中からの会話は、パリの優雅な生活を彷彿とさせるような伊達男ぶり。シニカルでウイットに富む彼の会話は、絶望の淵に立っていても、ときにユーモアさえ感じさせる。
自伝の執筆が進み、茫漠たる過去を旅するジャン=ドー。映画が進むに連れ、彼とともに彼の目で世界を見、感じている自分に気がつく。
本作は、ゴールデングローブ賞2部門受賞のほか、アカデミー賞主要4部門ノミネート。
2008年2月6日水曜日
つくばみらい市へ申し入れ
2008年1月22日火曜日
つくばみらい市 DV講座中止に抗議する賛同署名
講師予定者の平川さんが直ちに市長宛に送った抗議文によれば、市側の説明では「西村と名乗る男性と他に数名の女性が、役所内に拡声器を持って押しかけ、 職員に対する誹謗中傷などを大声でまくしたて、講演会の中止を求めて詰めより、そのうえ講演会の当日には街宣活動を行うとの予告をしたため、講演会の参加 者に危険が及ぶ恐れがあるとの判断のもと、やむなく中止した」とあります。平川さんはこれを「講演会主催者と私に対する暴力であり、参加市民に対する暴力」にほかならないと認識しており、私たちも彼女の認識に全面的に同意します。
改正DV防止法(2007年制定本年1月11日施行)によれば「主務大臣(法務大臣と厚生労働大臣)は都道府県又は市町村に対し、都道府県基本計画又は市町村基本計画の作成のために必要な助言その他の援助を行うように努めなければならない」(第2条の3、5項)とされています。改正前にすでに茨城県が 策定したDV対策基本計画の関係文書によれば、「県民一人ひとりが「DVは許さない」といった認識を強く持っていただくことが、何よりも大切なことです。 このため、県では、今後とも学校や家庭、地域、職場などにおいて、人権意識を高める教育や男女平等の理念に基づく教育を促進していきます」とあります。つくばみらい市が計画していた講演会は、まさに県が推進している「地域における人権意識を高める教育」そのものといえます。そのような事業が少数の暴力によって妨害されることを、見過ごすわけにはいきません。
中止の報道に接してわたしたちは大きな衝撃を受け、あってはならないことが起きたとふかく憂慮しています。市の行事が少数の人々の暴力的な行動によってくつがえされたことそのものが問題であるだけでなく、DVという暴力に対する人権を守るための事業が、少数の人々の暴力によって実施不可能になるとすれば、DV被害者および支援者を暴力から守るべき責務を負う、自治体の姿勢に対する信頼もゆらがざるをえません。このような暴挙がまかりとおるなら、今後他の自治体においても、DV関連の事業がいちじるしい不安にさらされるだけでなく、講演や学習会等の啓発事業についても「混乱をおそれて」自主規制する自治体が続出しないともかぎりません。
このような暴力に対して、市がとるべき態度は、きぜんとしてこれを退け、安全を確保したうえで、予定通り事業を実施すること以外にありません。市当局 が、暴力に屈して出した今回の中止決定をすみやかに取り消し、あらためて日程を調整して、平川さんの講演会を実施することを、わたしたちは心から求めま す。また平川さんおよび関係者の身辺の安全に配慮することをも要望いたします。
(注1)「DV防止法:反対団体の抗議で講演会中止 つくばみらい市」@毎日新聞(1/18)
http://mainichi.jp/select/today/news/20080118k0000e040081000c.html
「抗議受け市の講演会中止に DV被害支援めぐり」@MSN産経(1/17)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080117/crm0801171225014-n1.htm
「DV防止法講演会 団体抗議で中止に つくばみらい」@東京新聞茨城版(1/18)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20080118/CK2008011802080348.html
(注2)http://seaside-office.at.webry.info/200801/article_15.html
呼びかけ人(敬称略・50音順・08.01.21現在);
青山薫・赤石千衣子・麻鳥澄江・有村順子・石田邦子・市場恵子・伊 田広行・伊藤公雄・稲邑恭子・井上輝子・上野千鶴子・小川真知子・戒能民江・木村涼子・熊田一雄・黒岩秩子・小島妙子・今大地はるみ・坂上香・早苗麻子・ 佐藤明子・さとうももよ・出納いずみ・鈴木隆文・鈴木ふみ・土橋博子・角田由紀子・寺町知正・寺町みどり・内藤和美・中原道子・中村彰・西野瑠美子・丹羽 雅代・沼崎一郎・橋本育・長谷川京子・姫岡とし子・弘田しずえ・福沢恵子・フックス真理子・船橋邦子・細谷実・堀田哲一郎・皆川満寿美・三井富美代・米田 佐代子
2008年1月15日火曜日
「新テロ対策特別措置法案」の衆議院再議決に強く抗議します
ふぇみん婦人民主クラブは、「新テロ対策特別措置法案」について、以下のように抗議文を出しました。
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2008年1月15日
内閣総理大臣 福田康夫様
防衛大臣 石破 茂様
外務大臣 高村正彦様
私たち、ふぇみん婦人民主クラブは平和・女性の人権・環境問題に取り組んでいる女性団体です。1月10日、参院本会議で否決された新テロ対策特別措置法案は、翌日の11日、57年ぶりという衆院での三分の二以上の多数による「再議決」という強硬手段によって成立しました。防衛省幹部による汚職、給油のイラク戦争への転用問題があきらかになったこと、新法では国会承認規定が削除されていることなどから、各種の世論調査で海上自衛隊の給油再開には50%を超える反対がありました。しかし、それを無視しての暴挙でした。
2001年「9.11事件」の後、米国が始めた「テロとの闘い」によるアフガニスタンへの武力攻撃は、国際法や国連憲章にも違反した侵略戦争でした。この攻撃で多くのアフガニスタンの市民が殺され、爆撃で家を失い、難民化しました。6年以上が経過した今日、外国軍による自国の占領へのアフガニスタンの人々の怒りは高まっています。治安状況は悪化の一途をたどり、米兵の死傷者数は昨年1年間で843人という過去最悪の数を記録したということです。
日本政府・与党は、平和憲法の精神を無視して2001年、テロ対策特別措置法を制定し、海上自衛隊をインド洋に派兵し、この後方支援活動によってこれまで700億円を超える税金を投入してきました。昨年11月1日、テロ特措法は期限切れとなり、自衛隊はインド洋から撤退しました。アフガニスタンのカルザイ政権も、タリバンなどの反政府グループに「武力ではなく対話」を求めるという姿勢に転換しはじめています。武力で平和は来ないことがあきらかになったにも関わらず、福田政権は臨時国会の会期を2度も延長し、「再議決」という非常手段をとってまでして、米国への貢献を選択したことは大きな誤りです。福田政権がいまなすべきことは防衛省をめぐる軍需産業・商社との政管癒着構造の徹底究明であり、疲弊したアフガニスタンの人々への医療、教育などの民生支援と和平交渉の推進だと考えます。あらためて、平和憲法に基づいた真の国際貢献の手段を選択することを強く求めます。
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2008年1月6日日曜日
KIの映画評 vol.15
■ 『いのちの食べかた』★★★★☆
時に目を見張るほど美しいその画面が鮮やかに映し出すのはグローバル化時代の食品生産の現状だ。ニコラウス・ゲイハルター監督は、その現状を告発するというのでなく、ただその現場を見せるために淡々とこの映画を進行させていく。
森達也監督は本作の解説で、「食とはいのちの矛盾を咀嚼することでもある。…忘れないこと。意識におくこと。目をそむけないこと。凝視すること。そのためにこの映画はある」と語る。
パリ国際環境映画祭グランプリ、アテネ国際環境映画祭最優秀作品賞など、世界各地の映画祭で話題になったのもうなづける。この映画の現場を見ないまま肉を食べていてはいけないんじゃない? そんな気にさせられる。
■ 『ファーストフード・ネイション』★★★☆☆
利潤の追求に専心するハンバーガー・チェーンの本社幹部。劣悪な労働条件の下、下請けの精肉工場で酷使されるメキシコからの不法移民。ファーストフード店で時給をかせぐ学生アルバイトたち。三者三様の日常が、“牛肉パテへの大腸菌混入”という事実が明らかになったことにより交わり、その中で“食の安全性”、“格差社会”、“環境破壊”など、現代社会の病巣があぶり出されてくる。
2006年カンヌ国際映画祭・コンペティション部門に出品され賛否両論を巻き起こしたというが、こういう映画に、「リトル・ミス・サンシャイン」の父親役でいい味を出したポール・ダノ、「ビフォア・サンセット」のイーサン・ホークなどをはじめとする豪華俳優人が多数出演するというのもすごいことだ。役者たちにマクドナルドからの圧力はなかったのかしらとちょっと心配になる。