2008年2月19日火曜日

米兵レイプ事件、もうひとつの抗議文

今日、アメリカ大使館のもっていった、もうひとつの要請書です。


米国大統領 ジョージ・W・ブッシュ様
駐日米国大使 J・トーマス・シーファー様
在日米軍司令官 ブルース・ライト様
4軍調整官 リチャード・ジルマー様

沖縄海兵隊員による少女への性暴力事件に抗議し、基地の縮小・撤去を
求める要請書

○  2月10日、沖縄県北谷町で海兵隊員ハドナット容疑者によりひき起こされた少女への卑劣な性暴力事件に対し、抑えきれない怒りをもって抗議します。少女が必死で逃げようとするところを巧みに騙し、連れ去り犯行に及んだこの米兵は、「20歳をこえた女性だと思った」と恥知らずな供述をしていますが、女性、子どもの人権をふみにじり恐怖に落としこむ性暴力は、全て凶悪犯罪であり厳罰を要求します。

○  基地、軍隊が生み出してきた米兵犯罪が起きるたびに、米軍は「綱紀粛正」「再発防止」を幾度も約束してきました。しかしその後も事件は繰り返されています。私たちは今、「それは何故なのか?」とあなた方に問い、答えを求めます。今回も「米兵規律を厳格化」「外出制限強化」を言っていますが、従来とどこが違うのか明確にしていません。
性暴力事件や基地被害に苦しむ住民と共に私たちがこれまで強く求めてきたのは、目に見えるかたちでの基地の縮小と撤去です。これこそが実効性のある再発防止の道であり、早急に全てに優先する取組みを要求します。

○  今回米軍は「米兵への教育プログラム」を見直すとのことですが、詳しい内容を公表するべきです。米兵着任研修のなかに「日米地位協定」が含まれていますが、米軍優位の「日米地位協定」が見直されない状況で研修を行うことは、米兵に特権意識を持たせ明らかに犯罪防止にマイナスです。私たちは「日米地位協定」の改定を重ねて要求します。

○  いま日米両政府がなすべきことは、性暴力の被害者を二度と出さないことであり、米兵犯罪の恐怖から生存権を回復する取り組みこそが急務です。しかし米軍関係者及び日本政府は今回の事件が「在日米軍再編」に支障を生じないように早期の収拾をはかろうとしており、このような軍事優先の画策は許せません。「在日米軍再編」がもたらす更なる基地機能強化策こそ、地域住民に多大な負担を強い、かつ新たな米兵犯罪につながるのであり、私たちはこの米軍再編を拒否します。

2008年2月19日
N0!レイプNO!ベース女たちの会(ふぇみん婦人民主クラブ気付) 
基地はいらない!女たちの全国ネット

米兵レイプ事件で女性たち100人が抗議と要請


19日、18時から国会前で米兵レイプ事件に抗議する集会が開かれた。
アジア女性資料センターとふぇみん、アクティブミュージアム女たちの戦争と平和資料館がよびかけたもの。
私たちの言いたいことは、少女は悪くないということ、そして、公正な捜査と処罰を行ってほしいということさらに、米軍基地はいらないということ。
同時に少女に落ち度があるような書き方をした週刊新潮にも怒っており、抗議声明を送った。
危ない海兵隊とわかっている、というのなら、そんな人たちを住民の近くにいさせてはならないのだ。
たくさんの人が話してくれた。
この前にNOレイプNOベース女たちの会などとともに、アメリカ大使館に申し入れも行った。
帰るとイージス艦事件が大きく報道され、こちらはあまり出ていなかった。しかし、沖縄現地でも抗議集会があった模様は報道されている。
「沖縄女性300人抗議の声 女子中学生暴行事件で集会」東京新聞
これが抗議と要望。
■ 在沖米兵による女子中学生性暴力事件に抗議し ■
■ 公正な事件解決と根本的防止策を要求します。 ■

内閣総理大臣  福田康夫 様
外務大臣    高村正彦 様
防衛大臣    石破 茂 様
アメリカ合衆国大統領 ジョージ・W・ブッシュ 様
アメリカ合衆国特命全権大使 ジョン・トーマス・シーファー 様
 在日米軍司令官 ブルース・A・ライト 様

私たちは、昨年の沖縄、広島における性暴力事件に続いて、2月10日、またもや米軍人・軍属による悪質な性暴力事件が繰り返されたことに、やりきれない怒りを覚えています。
過去60年以上、米軍基地周辺では、女性・少女に対するさまざまな性暴力事件が繰り返されてきました。その多くは通報もかなわず、また、たとえ被害者が勇気をふりしぼって届けても、起訴されなかったり、日米地位協定に阻まれて正当な取調べや処罰が行われないまま葬られてきました。日本政府は被害防止のための適切な措置をとるどころか、補助金交付などを利用して、不満の声を押さえつけようとするばかりです。
もうたくさんです。これ以上、女性・少女の人権と地域の安全を無視したまま、日米軍事同盟を強化する在日米軍再編を私たちは容認できません。私たちは、再び被害を招いた日米両政府に抗議し、次の2点を要求します。
1.当事件の解決にあたっては、性暴力という犯罪の性質を適切に考慮しながら、公正な捜査と処罰がなされることを確保すること。
私たちは、被害者の少女の行動を責めるような言説が今回も流通していることに強い懸念を抱いています。性暴力被害者の「落ち度」を理由に加害者を免罪するような事件処理は、二度と繰り返されてはなりません。適切な知識と経験をもつ専門家による暴力を受けた少女の心身のケアと、家族への適切なサポートがなされること、公正な捜査と加害者への厳重な処罰、被害者への真摯な謝罪と補償が行われること、また被害者のプライバシーに配慮しつつ、透明性と説明責任が確保されることを求めます。
2.基地周辺における性犯罪その他の暴力を防止するために必要なあらゆる措置を、地域政府・住民・女性団体・市民団体との協議の上でとること。
高村外務大臣は、今回の事件について「国民感情からみて、日米同盟に決してよいことではないので、影響をできるだけ小さく抑えるようにしたい」と、なお女性の人権よりも日米軍事同盟を優先する発言を行っています。しかし、軍事同盟こそが女性の安全を危うくしているのです。私たちは、日本政府が今後の再発防止のために、日米地位協定の再交渉や行動計画策定を含め、必要なあらゆる措置をとること、基地周辺地域の自治体・住民、および市民団体や女性団体と十分な協議を行うことを要求します。
よびかけ団体
アジア女性資料センター
アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)
ふぇみん婦人民主クラブ
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2008年2月13日水曜日

KIの映画評 vol.16

今回紹介する2本の映画は、どちらもカメラが主人公の目となって映像を映し出す。あたり前のことだが自分が体験したかどうかにかかわらず、想像力を駆使して現実に見えるものにしていくのが映画監督の仕事だ。今回の映画で、主人公が見ているものと同じものを見る私たちは、同時に映画の中で主人公と同じ体験をすることになる。(KI)

■ 『ぜんぶ、フィデルのせい』★★★★☆
 フィデルはもちろんフィデル・カストロのこと。1970年代のパリ、弁護士の父と雑誌 記者の母、やんちゃな弟。何不自由ない生活を送っていた9歳の少女アンナの生活がある日激変してしまう。それは両親が反体制運動に目覚めてしまったから…。
 チリに旅立ち、アジェンデ政権のために働くことを決意する両親。小さなアパートに引越し、家にはひげだらけの怪しげなおじさんたちが入りびたり…。
             アンナの目線に映し出される五月革命後の激動のパリの社会と、ちょっぴり理不尽にも見えるおとなたちの変化が、ときにユーモラスに、ときにリアルに展開する。不満を爆発させるアンナだが、やがて“自由”や、“社会”について自分なりに考え始めていく。
 映画の中で描かれる、アンナの母親が深くかかわることになるフェミニズム運動に注目!実際にフランスで中絶の解禁を求めて、「ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール」誌71年4月5日号に掲載された「343人の宣言」は、多くの中絶をした女性の、自分もまたその一人であることを宣言し、その危険性と中絶の自由を訴えたもの。ボーヴォワール、サガン、カトリーヌ・ドヌーブ、マルグリッド・デュラス、ジャンヌ・モローなどが名を連ねている。映画の中ではアンナの母親も記者として、中絶をした女性の聞き取りをし、自分もまたその宣言に名を連ねる。
 映画は、アンナの目線でおとなたちを追っていきながら、彼女が自分の体験を通して、自ら変わっていく姿を自然に描いていく。監督は本作が初の長編映画となる       ジュリー・ガヴラス。 

■ 『潜水服は蝶の夢を見る』★★★☆☆
 1996年、ELLE誌編集長として人生を謳歌していたジャン=ドミニク・ボビー(通称 ジャン=ドー、43歳)は、突然倒れ、身体の自由を失う。そして唯一動く左目の20万回以上の瞬きで自伝を書き上げる。身体は潜水服を着たように動かなくても、蝶のように自由に羽ばたく記憶と想像力でつづられ、ベストセラーになった、同名の自伝の映画化。
 前半、映画は病院のベッドの上のジャン=ドーの目線で映し出される。身体が動かず、見えるのは目の前に突然現れる顔、顔…、言葉は伝わらない。
次々と目の前に現れては消える人の顔、それは医者、看護師、友人…、時々ぼやけ、不鮮明になる視界、遠くなる意識…。その映像は、見ている者が彼と一体になったかのようにリアルだ。
 しかし、美しい言語療法士たちや、愛人などとの病院での“潜水服”の中からの会話は、パリの優雅な生活を彷彿とさせるような伊達男ぶり。シニカルでウイットに富む彼の会話は、絶望の淵に立っていても、ときにユーモアさえ感じさせる。
 自伝の執筆が進み、茫漠たる過去を旅するジャン=ドー。映画が進むに連れ、彼とともに彼の目で世界を見、感じている自分に気がつく。
 本作は、ゴールデングローブ賞2部門受賞のほか、アカデミー賞主要4部門ノミネート。

2008年2月6日水曜日

つくばみらい市へ申し入れ


2月1日、つくばみらい市へ申し入れに行ってきた。

中止となってしまった男女共同参画講演会(DVがテーマ)について市の対応への抗議ともう一度行ってほしいという要請だ。


秋葉原駅からつくばエクスプレスで40分。みらいだいら駅前には、新興住宅地が広がっていた。そこからさらに車で10分。

畑の中に、合併して日の浅いつくばみらい市の伊奈庁舎があった。


ここで申し入れをしたのだが、答えはあまり明解ではなかった。

なぜ講演会を中止したのか。「危険が及ぶおそれ」というのは言ったときいているがどうなのか。

もし言わなかったのだとしたらなぜ中止したのか。

どうにもわからない。

再実施についてもこれから検討するということだった。

午後は東京へもどって、DV防止法にかかわる主務官庁をまわった。


もうすでにかなりの報道が出ているのでみてもらいたい。


DV防止法が再改正されて施行されたのは1月11日。


家族を崩壊させているという批判があるのだが、それは違うだろう。すでに関係性が崩壊しているのを、安全に精算しなければならないのではないか。


もちろん、現実に起こっていることはていねいに知っていかねばならないと思う。