2022年12月9日金曜日

経済産業省大臣宛て「原発運転期間を延長せず老朽原発を動かさないこと」などを求める要請書を提出しました!

 ふぇみんは、11月24日に、西村康稔・経済産業省大臣宛てに、下記の要請書を提出しました。

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20221124日    

経済産業省大臣

西村 康稔 様

ふぇみん婦人民主クラブ  

共同代表 片岡栄子 坂上祥子 二木洋子

 

要 請 書

 

私たちふぇみん婦人民主クラブは、1946年に結成された全国組織の女性団体です。平和の追求、ジェンダーや人権、脱原発、環境保護などの問題に取り組んでいます。            

 

田首相は本年824日開催のGX(グリーントランスフォーメーション)実行会議第2回会合及び103日の所信表明演説において「十数基の原発の再稼働、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・建設などについて、年末に向け、専門家による議論の加速を指示した」と述べました。これは、東京電力第一原発事故以降、原発の新増設を否定してきた原子力行政の大転換です。第6次エネルギー基本計画(202110月)では「福島第一原発事故を経験したわが国は、再生エネルギーの拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減する」とされています。閣議決定されたこのエネルギー基本計画の内容を貴経産省中心の原子力政策の会合をもって簡単に覆すことは不当であり、原発事故の反省と教訓を忘れたとしか言いようがありません。 

 

119日付け東京新聞によると「原則40年、最長60年と規定された原発の運転期間は、8日の経済産業省の有識者会議で、60年超の運転を可能にする案を支持する意見が相次ぎ、リスクの高い老朽原発の長期運転への流れが本格する」とのことです。この拙速な議論からは、原発の新増設や「次世代革新炉」の開発にはかなりの年月を要することから、既存原発の運転期間の上限を取り払い、際限なく原発を稼働させようという意図が透けて見えます。

老朽原発を動かすことは極めて大きな危険を伴います。運転により原子炉が中性子にさらされることによる劣化や運転休止中にも配管やケーブル、ポンプなど原発の各設備・部品は劣化します。

 

国は安全性の確保を前提とした「運転期間の延長、既設原発の最大限の活用」と言いますが、安全とは言えない「運転期間の延長」は、今以上に多くの地域住民の安全を脅かすものだと思います。誰もが放射能事故を心配しないで暮らせるよう下記のことを要請します。

1 原発運転期間を延長せず老朽原発を動かさないこと

2 福島第一原発の廃炉作業を安全に進め、放射能汚染水の海洋放出をさせないこと

3 原発の再稼働をやめ、全ての原発を廃炉にすること

4 原発の新増設、建て替えをすることなく、原子力政策から撤退すること

5 核燃サイクル政策の破綻を認め、六ケ所再処理工場を廃止し再処理事業から撤退すること