2011年5月9日月曜日

【呼びかけ】 福島原発事故「20ミリシーベルト」撤回署名第2弾

お知らせをいただきましたので、ご紹介します。   (さ)


<拡散希望! 第1弾でご署名いただいた方も、
               ぜひ改めてご署名ください>
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福島原発事故「20ミリシーベルト」撤回署名第2弾
子ども「20ミリシーベルト」基準の即時撤回および被ばく量の
最小化のための措置を求める緊急要請

 http://e-shift.org/?p=485#more-485
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私たちは、福島の子ども達を放射能から守るために、日本政府に
対し以下を要請します。
1.4月19日に文科省が示した学校等の校舎・校庭等の
「20ミリシーベルト基準」の即時撤回および現行の1ミリシーベルト
基準の維持(注1)
2.子どもの被ばく量を最小化するためのあらゆる措置を政府の
責任で実施すること。また、自治体や市民団体、個々の市民自らが
被ばく量を低減させるために実施する、除染・自主避難・疎開など
の自主的な取り組みが円滑に進むよう、最大限の支援を行うこと
3.内部被ばくを考慮に入れること
4.屋外で3.8マイクロシーベルト/時以下になったとしても、
モニタリングを継続すること(注2)
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>署名はこちらのサイトから
 http://e-shift.org/?p=485#more-485
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【背景】
4月19日、文部科学省は、学校等の校舎・校庭等の利用判断における
放射線量の目安として、年20ミリシーベルトという基準を、
福島県教育委員会や関係機関に通知しました。この年20ミリ
シーベルトは、屋外で3.8マイクロシーベルト/時に相当すると
政府は示しています。これは以下の点で、極めて憂慮すべき基準です。
・3.8マイクロシーベルト/時は、労働基準法で18歳未満の作業を
禁止している「放射線管理区域」(0.6マイクロシーベルト/時以上)
の約6倍に相当する線量である
・20ミリシーベルト/年はドイツの原発労働者に適用される
最大線量に相当する
・原発労働などによって白血病を発症した場合の労災認定基準は、
5ミリシーベルト×従事年数である (注3)。実際に白血病の
労災認定を受けているケースで、20ミリシーベルト/年を下回る
ケースもある。
・本基準は、子どもの感受性の強さや内部被ばくを考慮に
入れていない
・本基準により、子どもの被ばく量を低減するための取り組みを
やめてしまった学校も多い
・3.8マイクロシーベルトを下回った小中学校・幼稚園・保育園・
公園におけるモニタリングが行われなくなった

【高まる撤回を求める声】

20ミリシーベルト撤回を求める要請第1弾では、61か国から
1,074団体および53,193人の電子署名が集まり、5月2日に日本政府に
提出されました。日本国内外の怒りの声が結集した結果を生みました。
また、海外の専門家からも多くの憂慮の声があげられています。

【政府交渉で明らかになったこと】

20ミリシーベルト撤回に向けて、5月2日に行われた政府交渉では、
政府側からは下
記の発言が飛び出しました。すでに「20ミリ」の根拠は完全に
崩れています。
・原子力安全委員会は、「20ミリシーベルト」は基準として
認めていないと発言。
また、安全委員会の委員全員および決定過程にかかわった専門家の
中で、この20ミリシーベルトを安全とした専門家はいなかったと
述べた。
・原子力安全委員会が4月19日に示した「助言」(20ミリシーベル
トは「差し支えない」)は、助言要請から2時間で決定されたが、
決定過程においては、正式な委員会も開催されず、議事録も作成
されなかった。
・原子力安全委員会は子どもの感受性の高さに鑑み、大人と区別
する必要があると発言したが、それに対し、文科省は区別する
必要はないと発言した (注4)。
・厚生労働省は、放射線管理区域(0.6マイクロシーベルト/時以上)
で子どもを遊ばせてはならないと発言したものの、放射線管理区域と
同じレベルの環境で子どもを遊ばせることの是非については回答
しなかった。
・原子力安全委員会は内部被ばくを重視するべきだと回答しているが、
文科省はシミュレーションで内部被ばくは無視できると結論した
(注5)。しかしこのシミュレーションの根拠は、示されていない。

以上のことから、私たちは、改めて、20ミリシーベルトの撤回と
ともに、子どもの被ばく量を最小化するためのあらゆる措置を行う
ことを要請します。
                           以上
>署名はこちらのサイトから
 http://e-shift.org/?p=485#more-485

呼びかけ団体:グリーン・アクション、グリーンピース・ジャパン、
原子力資料情報室、福島老朽原発を考える会(フクロウの会)、
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)、
国際環境NGO FoE Japan

(注1)現状、超えている場所については、あらゆる手段を使って、
低減に努めるべきである。
(注2)福島市防災情報サービス「屋外活動制限対象小学校等の
環境放射線測定結果」および平成23年5月1日付「福島県環境放射
線再モニタリング調査結果について」によれば、2度連続して基準を
下回った学校等では計測が中止されている。
これは、「3.8マイクロシーベルトを下回ればよいということでは
なく、モニタリングにより、状況を把握していく」とした5月2日
文部科学省・原子力安全委員会の答弁と完全に矛盾する。
(注3)労働省労働基準局(基発810号)「電離放射線に係る疾病の
業務上外の認定基準について」。被ばく量の「相当量」について、
解説の第2の5番で、白血病の場合は0.5レム(=5ミリシーベルト)
×従事した年数としている。
(注4)文科省は、この理由としてICRPも区別していないと
したが、実際は、ICRPのPub.36「科学の授業における電離放射線に
対する防護」(1983年)では、18才以下の生徒が実験などで被曝する
可能性がある場合を想定して、一般人の被ばく限度の10分の1に
することを勧告している。
(注5)両者とも食物による被ばくは考慮していない。

※本要請への署名は20ミリシーベルト基準が撤回されるまで当面
継続し、文部科学省、厚生労働省、原子力安全委員会、原子力
災害対策本部、その他対政府交渉などの機会に提出させていただきます。
※署名に参加されるとともに、地元選出の国会議員に対して、
本要請に対して連名し、国民とともに「20ミリシーベルト」
「子どもの被ばく最小化」を求めていくよう、働きかけをお願いします。

問い合わせ先:国際環境NGO FoE Japan
E-mail: finance@foejapan.org