皆さん、こんにちは。
2月3日にJOCの臨時評議員会の場で、森喜朗・東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会会長が、「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと発言したことに対して、ふぇみんは本日以下の抗議声明を日本オリンピック委員会(JOC)に手渡しました。
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2021年2月8日
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 殿
公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC) 殿
内閣府特命担当大臣(男女共同参画担当) 橋本聖子 殿
抗議声明
森喜朗・東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会会長の女性蔑視発言に抗議し、会長退任と、東京オリンピック・パラリンピックの開催中止を求めます
ふぇみん婦人民主クラブ
共同代表 片岡栄子 岡田啓子
私たちふぇみん婦人民主クラブは、1946年に結成された全国組織の女性団体です。平和の追求、ジェンダー平等や人権、脱原発、環境保護などの問題に取り組んでいます。
2月3日にJOCの臨時評議員会の場で、森喜朗・東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」「女性理事を4割にというのは文科省がうるさく言うんでね」「女性の数を増やしていく場合は、発言の時間もある程度は規制を促しておかないと終わらないので困る」という発言をしました。
このような女性を蔑視する発言と認識には憤りしかありません。翌日、森会長は発言を「撤回」したそうですが、女性の話が長いと言ったことについて「最近、女性の話をあまり聞いていないのでわからない」とさえ言い、到底事の重大性を認識しているとは思えません。
そのうえ、同会議に出席した評議員からは森会長の発言に笑い声すら漏れ、問い糺すような意見は出なかったと報道されています。評議員も森会長と同じ認識とみられ、同様に責任をとるべきです。
これらのことはまさに、現在の日本のジェンダーギャップ指数が153カ国中121位でしかないことの現れだと言えます。「男女共同参画」社会の推進を国として謳いながら、森会長のような発言が容認され、女性差別を糺すつもりがない社会であることがまたも世界中に発信されてしまいました。森発言に抗議する人々と共に、私たちも、森会長の退任を求めます。
もう一点、今、世界中で新型コロナウイルスへの感染に対する不安と、日々いのちや生活が脅かされている中、コロナ禍対策のため、そして福島原発事故の被災者に十分な対応をするためにも、東京オリンピック・パラリンピックの開催中止を求めます。