2017年3月6日月曜日

「共謀罪法案(テロ等組織犯罪準備罪)の国会提出に反対し断念を求める決議文」を採択しました。

皆様、こんにちは。

ふぇみんは、2月25日に代表委員会を開催し、「共謀罪法案(テロ等組織犯罪準備罪)の国会提出に反対し断念を求める決議文」を採択しました!

テロ防止のためと言いますが、本当でしょうか?
ぜひお読みください。


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共謀罪法案(テロ等組織犯罪準備罪)の国会提出に反対し
断念を求める決議文

 私たち、ふぇみん婦人民主クラブは1946年の創立以来、女性の人権や平和、環境問題などに取りくんできた全国組織の女性団体です。
 安倍政権は話しあうことが罪になる「共謀罪」法案を3月に閣議決定、国会に提出しようとしています。世論の強い反対で3度の廃案に追い込まれたものを「テロ等組織犯罪準備罪」法案と名称を変えただけで、本質は変わっておらず、法案がもつ問題点は払拭されていません。また、新設の目的を2020年東京オリンピック・パラリンピックのテロ対策に不可欠だとしていますが、政府はこれまで国連越境組織犯罪防止条約」を批准する為だと説明してきました。しかしこの条約はマフィアなど組織犯罪(暴力団)対策を目的としており、テロ対策とは関係がなく、日本のような極端な立法をした国はほとんどありません。さらに日本には、71の重大犯罪について予備罪や準備罪、ほう助罪、共謀共同正犯があり、未遂以前の行為を処罰できる法整備がなされています。またテロ対策として、主要13の国際条約を批准し、国内法化もされています。爆発物取締罰則や破壊活動防止法など既存の法律で十分対応できます。同条約を批准した187カ国中、広範な共謀罪を制定した国は、ノルウェーとブルガリアの2カ国のみで、アメリカは共謀罪条項を留保して批准しています。
 共謀罪法案は犯罪を思いとどまっても共謀罪は成立し処罰の対象になります。相談し話し合ったことが罪になる、つまり「意思」が処罰されるのです。「思想・信条・結社・言論・表現の自由」を侵害し、市民的自由を奪う違憲の法案です。これまで行為(既遂)を処罰してきた日本の刑法体系をも破壊するもので、戦時下、思想・言論を弾圧した治安維持法に匹敵するものです。
 今回予定の法案では、適用対象を「組織的な犯罪集団の活動」としていますが、金田法務大臣や法務省が「普通の団体が性質を一変させた場合は対象になる」と答弁したように、規程が非常に曖昧です。また「準備行為」を構成要件に追加したといいますが、これも曖昧で捜査当局の恣意的判断が危惧されます。さらに対象犯罪を676から277に絞ったとしても何らその危険性は変わるものではありません。共謀を立証するために盗聴や潜入捜査が行なわれ、市民のプライバシーを侵害するだけでなく、司法取引による密告が蔓延し、人々を萎縮させ、監視社会をもたらしてしまいます。
 共謀罪は治安維持法同様、戦時体制を支えるインフラだと考えます。治安維持法で思想・言論・表現の自由を奪い、戦争に邁進していった時代に戻したくありません。憲法で保障された基本的人権を侵害する共謀罪法案の国会提出に反対し、断念することを強く要望します。以上決議します。

2017年2月25日
             
ふぇみん婦人民主クラブ代表委員会参加者一同