ふぇみんは、2度と戦争はしないとの1946年の創立以来の決意に基づき、活動してきました。
ところが、今。
根本から、私たちの暮らしがひっくり返りそうになっています。
ぜひお読みください。
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「安全保障関連法案の撤回を求める声明」
私たちふぇみん婦人民主クラブは、2度と戦争はしないとの1946年の創立以来の決意にもとづき、この度の集団的自衛権容認とそれに伴っての安全保障関連法案については、抗議文や声明、電文、国会議員への要請などを通じ、反対の意思を繰り返し表明してきました。
閣議決定時の世論調査でも、反対の声は既に多数でした。法案審議入り後の調査では、朝日・毎日・日経・共同通信だけでなく「集団的自衛権 限定容認は憲法違反ではない」とする社説(15年6月6日)を掲載する読売新聞においても、法案の今国会での成立に反対する声が59%と大きく跳ね上がりました(同6月8日)。5月に実施された毎日新聞調査では、政権与党である公明党支持者の過半数も今国会での成立に反対しています。
そして、この6月4日には、衆議院憲法審査会の参考人質疑があり、出席した憲法学者全員が、法案は違憲であると明確に指摘しました。その中には、この法案を推進する立場にある自民・公明の政権与党が招致した学者も含まれていることは、見過ごせない重い事実です。
さらに200人以上の憲法学者による声明(6月4日)」では「巷間でこれが『戦争法案』と呼ばれていることには、十分な根拠がある」とあり「すみやかな廃案を求める」とあります。
そもそも昨年7月1日の閣議決定は、わずか19人で14時間の「与党協議」で決められたものです。その後の衆議院総選挙は「アベノミクス選挙」とされ、過去最低の投票率であり、与党支持は有権者全体から見れば4分の1程度です。
にもかかわらず安倍政権は「自衛隊法」を含む10法を「平和安全法制整備法」に一括し、新法「国際平和支援法」を加えた厖大な法案を国会に提出、その無謀性は戦後史上類を見ないものです。それを立証するかのように政府答弁では政権側の不整合を露呈させました。他国領域における武力行使をめぐる首相と中谷防衛相の発言、自衛隊員のリスクをめぐる防衛相および法案の与党協議会に参加した岩屋毅元外務副大臣と首相・政府答弁書の相違をどうするのでしょうか。その後も防衛大臣は「憲法を法案に適応させる」とした発言を「訂正する」など政府答弁の破綻は誰の目にも明らかです。かつて有事法制やイラク派兵関連法などを推進した自民党大物OBらも、いまや「法案反対」「国策を誤る」と声を上げ始めました。
少数者の横暴で強引に違憲法案を通すことには無理があることが、今あきらかになっているのです。憲法9条の「戦争放棄、戦力不保持、交戦権の否認」と集団的自衛権行使容認とは、相容れない概念であり、一内閣の解釈変更によって押し通すことは不可能なのです。
以上の理由から私たちは「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないように」という憲法前文の文言を自ら破る国会審議をただちに中止し、法案を即刻撤回することを求めます。
2015年6月15日
ふぇみん婦人民主クラブ共同代表 設楽 ヨシ子 坪田 康子